
句の構造と用法
句の構造と用法について
句の構造と用法
前のカテゴリでは、名詞・動詞・形容詞といった語そのものが性・数・格・人称・時制などに応じてどのような形をとるかを見てきました。このカテゴリでは、それらの語が実際の文の中でどう使われるかに踏み込みます。名詞であれば4つの格(主格・対格・属格・呼格)をどの役割に割り当てるか、冠詞・形容詞・限定詞との一致はどう起きるか。動詞であれば相(非完結・完結・完了)・時制・法(直説法・接続法・命令法)がどのように組み合わさり、どの小辞(θα, να, ας, δεν, μην)や否定辞で標示されるか。要するに、語の形そのものではなく、語の性質と用法、文の中での振る舞いを扱う統語のセクションです。
次のカテゴリでは、節(主語と動詞句を含む単位)や、複数の節から成る文を扱います。ここはその一歩手前、語を組み立てて名詞句や動詞句ができあがるところまでをカバーする部分で、中心は動詞句と名詞句、それを補う役割として副詞句と前置詞句があります。
- 動詞句:相×時制×法の組み合わせと小辞、人称・数の一致、態、連結動詞・動名詞・分詞
- 名詞句:4つの格の役割、修飾要素の順序、性・数・格の一致、冠詞・代名詞・数詞・形容詞の用法
- 副詞句:様態・場所・時間・量などの種類、形容詞由来の副詞、比較級、前置詞句との結合
- 前置詞句:σε / από を中心にほとんどが対格を支配、少数の属格支配、改まった文体の前置詞群
動詞句
動詞句は、動詞を主要部とし、直接目的語・間接目的語・補語・副詞的修飾要素を伴う構造で、文の述語の中心となります。動詞は相(非完結・完結・完了)、時制(現在・過去・未来)、法(直説法・接続法・命令法)、態(能動・受動)、人称と数が組み合わさって現れ、未来形は小辞 θα、接続法は να または ας、命令は固有の語尾、否定は直説法が δεν、接続法・命令は μην と、それぞれ特定の小辞・否定辞で標示されます。完了相は έχω「持つ」と非定形を組み合わせた合成形で作られ、受動態は能動形と -ομαι 語尾で形の上で対立しますが、受身だけでなく再帰・相互・可能・異態まで担います。弱形代名詞は直説法の動詞の前、命令法・動名詞の後という位置規則に従い、連結動詞(είμαι、γίνομαι、φαίνομαι)の補語は主語と格・性・数で一致します。ここでは、動詞句の構成要素、相・時制・法・様相性・態、人称と数、動名詞・分詞を扱います。
動詞句
動詞句の構成と相・時制・法・態・様相性・分詞などの用法
名詞句
名詞句は、名詞または代名詞を主要部とし、冠詞・形容詞・限定詞・数詞・弱形代名詞などがそれを修飾する構造です。文中での役割は、主語・目的語・補語・前置詞の目的語・他の名詞への従属と幅広く、その役割は格(主格・対格・属格・呼格)で示されます。名詞句の内部では、冠詞・形容詞・限定詞・数詞のすべてが主要部の性・数・格に一致し、複数の修飾要素が並ぶときは「量化詞→指示詞→冠詞→数詞→形容詞→名詞→所有代名詞」の順が基本になります。ここでは、各格の用法(対格が直接目的語と前置詞目的語、属格が間接目的語・所有・名詞従属・受益者など多機能)、冠詞と無冠詞の使い分け、人称代名詞の弱形(動詞の前に付き直接・間接目的語を表す)と強形(対比・強調・前置詞の後に立つ)の使い分け、指示詞・関係詞・量化詞の用法、独立した格としては失われた与格が βάσει、εν ανάγκη、εντάξει のような慣用句に残っている事情などを扱います。
名詞句
名詞句の構成と4つの格・冠詞・代名詞・数詞・形容詞などの用法
副詞句
副詞句は、副詞を主要部とし、動詞・形容詞・他の副詞・名詞・数詞・節・文全体を修飾します。副詞は、動作の様態(ωραία「美しく」、ακριβώς「正確に」)、場所(εδώ、πάνω、μπροστά)、時間(χθες、πάντα、συχνά)、量(πολύ、λίγο、σχεδόν)など意味で分類され、形容詞から派生する様態副詞には -α 形と -ως 形があり、意味が分岐することもあります(άμεσα「直接に」/αμέσως「すぐに」)。場所の副詞は、属格の弱形代名詞を直後にとって δίπλα σου「君の隣に」のように使えたり、前置詞 σε / από と組み合わさって κάτω από το τραπέζι「テーブルの下に」、μέσα στο σπίτι「家の中に」のように前置詞句を構成したりします。比較級は -τερα 形(ωραιότερα)と πιο + 原級(πιο ωραία)の2系統で作ります。
副詞と副詞句
副詞の種類、比較級、弱形代名詞や前置詞句との結合
前置詞句
前置詞句は、前置詞とそれが支配する名詞句(または強形代名詞)から成り、場所・時間・手段・原因・関係など多様な意味を表します。大多数の前置詞が対格を支配し、最も頻繁に使われる σε(「〜で」「〜へ」、間接目的語も導く)と από(「〜から」「〜によって」「〜より」)もここに含まれます。その他の対格支配の前置詞には、για(目的・理由・主題)、με(随伴・道具・内容物)、μετά(後)、πριν(前)、κατά(時・場所・方向・反対)、σαν(〜のように)などがあります。属格を支配するのは少数で、εναντίον「〜に反対して」、εξαιτίας「〜のせいで」、μεταξύ「〜の間で」などが代表的です。改まった文体や慣用句には、古代ギリシャ語由来の前置詞とその特異な格支配が残っており、λόγω や κατόπιν は属格、εν や επί はしばしば与格を伴います。位置と移動の区別はギリシャ語では動詞の選択で表されるため、同じ σε で「〜にいる」と「〜へ行く」のどちらも表せ、より詳細な空間関係は μέσα σε、έξω από のように副詞との組み合わせで示します。
前置詞と前置詞句
対格・属格を支配する前置詞の用法、σε と από の対立、文語的な前置詞群