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ラテン文字→ギリシャ文字変換ツール

ラテン文字をギリシャ文字に変換するツール

ラテン文字→ギリシャ文字変換

ラテン文字→ギリシャ文字変換

変換方法:
記号:
出力形式:

使い方

  1. 「ラテン文字」欄にラテン文字を入力します
  2. 変換方法を選択します
    • ISO 逆
    • 可逆
    • ローマ字
  3. 記号(保持 / 省略)を選択します(可逆・ローマ字モードでは使用しません)
  4. 出力形式(小文字 / 大文字 / 先頭大)を選択します
  5. 「変換を実行」ボタンをクリックします
  6. 変換結果が「ギリシャ文字」欄に表示されます
  7. 必要に応じて「結果をコピー」ボタンでクリップボードにコピーできます

変換の仕様

モードのちがい

同じ入力でも、どのモードで解釈するかで結果は大きく変わります。

入力ISO 逆可逆ローマ字
thalassaθαλασσατηαλασσα-χα-ασσα
sushiσ-σ-ισυσηισουσι
matchaματχαματξηαματτσα
appleαππλεαππλεα—ε
xyzξυζχψζ---
  • ISO 逆:ISO 843 Type 1(ギリシャ文字→ラテン文字の翻字規格)を逆向きに使います。a → α, v → β, g → γ のように対応を逆にたどり、th, ch, ps は二文字組み合わせとして拾います
  • 可逆:Beta Code にもとづくラテン文字 1 字とギリシャ文字 1 字の 1 対 1 の対応で変換します。b → β, h → η, q → θ, y → ψ, w → ω などに当てます
  • ローマ字:入力を一度ひらがなに解釈してから、かな → ギリシャ文字変換ツールの「普通」モードでギリシャ文字にします

どのモードでも共通の扱い

  • 大文字の入力は小文字として扱います(出力の大文字小文字は「出力形式」オプションで切り替え)
  • 数字・空白・一般的な句読点はそのまま残します
  • 対応表やルールで変換できない文字はダッシュ「-」として出力されます
  • 「記号」オプションは ISO 逆モードでのみ使えます(可逆・ローマ字はアクセント付き文字を扱わないため選べません)

各モードの詳細や規格との違いは、下の「このツールについて」で説明します。


このツールについて

ラテン文字からギリシャ文字への変換は、用途によってやり方が分かれます。Greeklish のようにラテン文字で書かれたものをギリシャ語らしい字面に直したいときと、ラテン文字で書かれたものをギリシャ文字に 1 対 1 で置き換えたいとき、日本語のローマ字をギリシャ文字の音で書きたいときでは、それぞれ求めるものが違います。

このツールは、目的の異なる 3 つのモードを用意しています。

  • ISO 逆:Greeklish 風に入力してギリシャ語らしい字面を得たいときのモードです。ISO 843 Type 1(ギリシャ文字→ラテン文字の翻字規格)を逆向きに使います
  • 可逆:ラテン文字とギリシャ文字を 1 対 1 で入力したいときのモードです。古代ギリシャ語のデジタルテキスト用に作られた Beta Code という体系にもとづきます
  • ローマ字:日本語のローマ字表記をギリシャ文字に変換するモードです。入力を一度かなに解釈したあと、かな→ギリシャ文字変換ツールと同じしくみでギリシャ文字に変換します

どのモードも規格そのものに完全準拠しているわけではなく、ツールの目的に合わせて一部を省略・調整しています。具体的な内容は以下のセクションで説明します。

ISO 逆

ISO 843 Type 1 の逆向きとして動きます。a → α、v → β、g → γ のように、ISO 843 Type 1 の対応関係を逆にたどって、ラテン文字をギリシャ文字に変換します。

ISO 843 Type 1 で θ, χ, ψ は th, ch, ps の二文字に翻字されるので、入力側でも th, ch, ps を二文字単位で照合して θ, χ, ψ に変換します。

αυ, ευ, ου などの二重母音については、ISO 843 Type 1 に組み合わせとしてのルールはなく、α と υ を別々に翻字します(αυ なら a + y)。したがってこのモードでも ay → αυ, ey → ευ, oy → ου となります。au, eu, ou のような英語慣習の綴りは認識されず、u は対応文字がない扱いになります。

変換できない文字

対応表にないラテン文字は「-」が出力されます。ISO 843 Type 1 ではラテンアルファベットのうち一部しか使っていないためです。

  • b, c, h, j, q, u, w:対応先がありません。たとえば β は b ではなく v に翻字されます(β → v)。χ は ch で翻字されるため、c 単独では対応先がありません。υ も u ではなく y に翻字されます(υ → y)。h は th, ch の組み合わせの中だけで使われ、単独では対応先がありません。j, q, w は ISO 843 Type 1 ではまったく使われません
  • マクロン付きラテン文字:対応表には ī(η)と ō(ω)だけがあります。ISO 843 Type 1 がマクロンを使うのは i と o の 2 文字だけで、η を ι と、ω を ο と区別するために使います。ā, ē, ū などその他のマクロン付きラテン文字は ISO 843 Type 1 では使われないので、対応表にもありません

記号の保持と省略

「記号」オプションで、出力側のアクセント符号・分音記号の扱いを切り替えます。

  • 保持:入力のアクセント符号・分音記号は対応するギリシャ文字の符号として反映されます
  • 省略:ά, έ, ή, ί, ό, ύ, ώ, ϊ, ϋ, ΐ, ΰ から記号を取り除いて出力します

可逆

ラテン文字 1 字とギリシャ文字 1 字を一意に対応づけるモードです。もとになっているのは Beta Code(Thesaurus Linguae Graecae が策定した、古代ギリシャ語のデジタルテキストを ASCII だけで書き表す体系)です。

ISO 逆モードでは β を v に割り当てているため b に対応するギリシャ文字がありませんが、こちらは逆に b → β を割り当てます。ラテンアルファベットをできるだけ使い切る形になっていて、h → η、q → θ、c → ξ、x → χ、y → ψ、w → ω のように直感と逆な対応もあります。なお j, v は Beta Code では使われないため、このモードでも未対応として「-」が出力されます。

記号は扱いません

このモードはラテン文字(装飾なし)とギリシャ文字(装飾なし)の 1 対 1 対応だけを扱います。入力にアクセント付きや分音記号付きのラテン文字(á, ï, ī など)が含まれていても対応先がなく、「-」が出力されます。そのため「記号」オプションはこのモードでは選択できなくなっています。

ローマ字

日本語のローマ字表記を、いったんひらがなに解釈してからギリシャ文字に変換するモードです。ひらがな→ギリシャ文字への変換は、かな→ギリシャ文字変換ツールの「普通版」と同じものを使います。

基本は修正ヘボン式です。ヘボン式の綴り(shi, chi, tsu, fu, sha, cha, ja …)に加えて、訓令式のうちヘボン式と競合しない綴り(si, hu, zi, sya, zya, tya …)もゆるく受け付けます。ti, tu, di, du はヘボン式の拡張カナ(てぃ, とぅ, でぃ, どぅ)として解釈するので、訓令式の ち, つ, ぢ, づ としては取りません。

長音

  • 母音にマクロン(ā, ī, ū, ē, ō)またはサーカムフレックス(â, î, û, ê, ô)が付いている場合は、その母音を重ねる扱いにします(例:Tōkyō → Tookyoo → とおきょお)
  • 母音のあとの h が次に母音を取らない位置にある場合も、同様にその母音を重ねます(例:Ohno → Oono → おおの、Itoh → Itoo → いとお)
  • 綴られた形はそのまま残します:aa → ああ、ii → いい、uu → うう、ee → ええ、oo → おお、ou → おう
  • ei は長音として扱いません。え + い として解釈します

促音

修正ヘボン式の書き方に合わせます。

  • 同じ子音の重ね(kk, pp, ss, tt, bb など)→ っ + 次の音節
  • tch → っち 族(matcha → まっちゃ、itchi → いっち)
  • ssh → っし 族(issho → いっしょ)
  • tts → っつ 族(ittsū → いっつう)

nn と mm は促音ではなく、撥音のルールで処理します(下記)。

撥音

  • n + 子音(y 以外)または語末 → ん(kantan → かんたん、hon → ほん)
  • n + 母音 または n + y → 次の音節の先頭として扱う(kana → かな、konyaku → こにゃく)
  • n’ → 常に ん として切る(kan’i → かんい、tan’ya → たんや)
  • nn → ん + n(kanna → かんな、honne → ほんね)
  • m + b / p / m → ん(旧ヘボン風、shimbun → しんぶん、sempai → せんぱい)

拾えない綴り

  • ぢ, づ, ぢゃ 族:ヘボン式では じ, ず と同じ綴り(ji, zu)なので区別できません。入力すると じ, ず 側に寄ります
  • うぉ:wo は を に寄せます。かな→ギリシャ側では を も うぉ もどちらも βο に変換されるため、最終的な出力は同じです

記号は扱いません

このモードではギリシャ文字側にアクセント符号を付けないので、「記号」オプションは選択できなくなっています。

共通のルール

入力の前処理

  • 大文字は小文字として扱います(出力形式で「大文字」や「先頭大」を選ぶと、出力時に大文字化されます)
  • 数字・空白・一般的な句読点(. , ! ? : ; ( ) 等)はそのまま残します

対応表・ルールに当たらない文字

どの対応やルールにも当たらない文字は、数字・空白・句読点ならそのまま残し、それ以外はダッシュ「-」として出力されます。

語末のシグマ(ISO 逆・可逆)

出力の σ が語の末尾(空白や句読点の直前、または入力全体の末尾)にある場合、語末形の「ς」が出力されます(例:logos → λογος)。ローマ字モードはかな→ギリシャ文字変換ツールのしくみに乗るため、この処理は行われません。


対応表

ISO 逆

ラテン文字ギリシャ文字
aα
dδ
eε
fφ
gγ
iι
kκ
lλ
mμ
nν
oο
pπ
rρ
sσ(語末は ς)
tτ
vβ
xξ
yυ
zζ
thθ
chχ
psψ
īη
ōω
áά
éέ
íί
óό
ýύ
ī́ή
ώ
ïϊ
ÿϋ
ΐ
ÿ́ΰ

「記号」を省略にすると、上記の ά, έ, ή, ί, ό, ύ, ώ, ϊ, ϋ, ΐ, ΰ から記号を取り除いて出力します。

可逆

ラテン文字ギリシャ文字
aα
bβ
gγ
dδ
eε
zζ
hη
qθ
iι
kκ
lλ
mμ
nν
cξ
oο
pπ
rρ
sσ(語末は ς)
tτ
uυ
fφ
xχ
yψ
wω

ローマ字

ローマ字モードはローマ字 → かな → ギリシャ文字の順で変換します。ここではローマ字 → かなの対応を示します。かな → ギリシャ文字の対応はかな→ギリシャ文字変換ツールを参照してください。

五十音

a 段i 段u 段e 段o 段
a あi いu うe えo お
kka かki きku くke けko こ
ssa さshi / si しsu すse せso そ
tta たchi ちtsu つte てto と
nna なni にnu ぬne ねno の
hha はhi ひfu / hu ふhe へho ほ
mma まmi みmu むme めmo も
yya やyu ゆyo よ
rra らri りru るre れro ろ
wwa わwo を

濁音・半濁音

a 段i 段u 段e 段o 段
gga がgi ぎgu ぐge げgo ご
zza ざji / zi じzu ずze ぜzo ぞ
dda だde でdo ど
bba ばbi びbu ぶbe べbo ぼ
ppa ぱpi ぴpu ぷpe ぺpo ぽ

di, du は拡張カナの でぃ, どぅ に解釈します(ぢ, づ にはなりません)。

拗音

ゃ段ゅ段ょ段
kya きゃkyu きゅkyo きょ
sha / sya しゃshu / syu しゅsho / syo しょ
cha / tya ちゃchu ちゅcho / tyo ちょ
nya にゃnyu にゅnyo にょ
hya ひゃhyu ひゅhyo ひょ
mya みゃmyu みゅmyo みょ
rya りゃryu りゅryo りょ
gya ぎゃgyu ぎゅgyo ぎょ
ja / zya じゃju / zyu じゅjo / zyo じょ
bya びゃbyu びゅbyo びょ
pya ぴゃpyu ぴゅpyo ぴょ

chu に訓令式の tyu 変種はありません(tyu は拡張カナの てゅ に割り当てられています)。

拡張カナ

ローマ字かな
yeいぇ
yi
wiうぃ
weうぇ
wu
sheしぇ
jeじぇ
cheちぇ
tsaつぁ
tseつぇ
tsoつぉ
tiてぃ
tuとぅ
tyuてゅ
diでぃ
duどぅ
dyuでゅ
faふぁ
fiふぃ
feふぇ
foふぉ
fyuふゅ
vaゔぁ
viゔぃ
vu
veゔぇ
voゔぉ

yi, wu はヘボン式・訓令式のどちらにもない綴りですが、入力された場合は い, う として受け付けます。

長音・促音・撥音の扱いは上の「ローマ字」セクションを参照してください。


参考サイト

  • ISO 843
    :国際標準化機構(ISO)によるギリシャ文字→ラテン文字の翻字規格