γλυκός(甘い)と πατάτα(イモ、ジャガイモ)を組み合わせた合成語で、フランス語 patate douce(サツマイモ、文字どおり「甘いイモ」)の構造をギリシャ語の素材で訳し移した翻訳借用(μεταφραστικό δάνειο)として定着した外来借用(δάνειο)。
合成語の前要素 γλυκός(甘い)は古代以来の継承語、後要素 πατάτα は新世界原産のイモ(ジャガイモ・サツマイモ)の語彙としてスペイン語 patata 経由でヨーロッパ各語に広まった国際語で、ギリシャ語にも同じ系統で入っている。同様の翻訳借用構造はラテン語族でも見られ、フランス語 patate douce, スペイン語 batata, 英語 sweet potato(直訳「甘いイモ」)など、ヨーロッパ各語が「甘い」+ 「イモ」の合成で表現する点で共通する。
学名は Ipomoea batatas(ヒルガオ科サツマイモ属)で、Ipomoea は古代ギリシャ語 ἴψ(虫)+ ὅμοιος(似た)の合成、batatas はカリブ海地域の先住民言語タイノ語起源の語。ジャガイモ(πατάτα)とは別の植物で、ジャガイモがナス科であるのに対し、サツマイモはヒルガオ科。
派生・関連語族として γλυκοπατάτες(複数形、サツマイモ類), γλυκοπατατούλα(小さなサツマイモ、指小形), ψητή γλυκοπατάτα(焼き芋)。類義語的に他のイモ類として πατάτα(ジャガイモ), κολοκάσι(タロイモ), μανιόκα(マニオク、キャッサバ)が並ぶ。料理では焼き芋・揚げ芋・スイートポテトのデザートなど、世界の食文化に広く取り入れられている食材。