ギリシャ語:αντηλιακός
読み方:アンディリアコス・アンディリアコース
ラテン文字:antiliakos
αντιηλιακός(日焼け止めの、日焼け止め)の別形。意味の中心は同じで、日焼け止めクリームの連語では αντηλιακή κρέμα の形がよく使われる。
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ギリシャ語:αντηλιακός
読み方:アンディリアコス・アンディリアコース
ラテン文字:antiliakos
αντιηλιακός(日焼け止めの、日焼け止め)の別形。意味の中心は同じで、日焼け止めクリームの連語では αντηλιακή κρέμα の形がよく使われる。
ギリシャ語:τετράφυλλο
読み方:テトラフィロ・テトラフィーロ
ラテン文字:tetrafyllo
τετράφυλλος(四つ葉の、四枚の葉を持つ)の中性形。形容詞としては四枚の葉や板状の部分を持つものを表し、中性名詞 το τετράφυλλο は四つ葉や四葉形を指す。
ギリシャ語:μηδέν
読み方:ミデン・ミデーン
ラテン文字:miden
古代ギリシャ語の μηδέν(何もないもの)に由来。μηδέν は μηδείς(誰もない、何もない)の中性形で、さらに μηδέ(そして〜ない)と εἷς(一)に分解できる。
数としての 0、目盛りの基準、評価の最低値などの用法は、フランス語の nul(le) や zéro などからの意味借用で定着した。このフランス語の zéro はイタリア語や中世ラテン語を経て、アラビア語の sifr(空、ゼロ)に遡る。英語の zero や cipher も同じ語源につながる。
派生語には μηδενικός(ゼロの、無の)、μηδενίζω(ゼロにする、無効にする)、μηδενισμός(ニヒリズム、無化)などがある。
ギリシャ語:έλεος
読み方:エレオス・エーレオス
ラテン文字:eleos
古代ギリシャ語の ἔλεος(憐れみ、慈悲)は、古くは男性名詞としても使われた。ヘレニズム期には πάθος のような中性名詞の型に合わせて το ἔλεος となり、現代ギリシャ語の έλεος はこの中性形に由来。
ἔλεος のさらに前の由来は確定していない。嘆きや悲しみを表す感嘆の声に関係づける説があるが、決定的ではない。
έλεος は、人の苦しみに対する憐れみや助けたい気持ちを指す。聖書や神学の文脈では、罪ある人間に向けられる θεός(神)の愛や慈悲を表現する。関連語には συμπόνια(同情)、οίκτος(憐れみ)、ευσπλαχνία(慈愛)、ελεημοσύνη(施し)など。
成句 στο έλεος του Θεού は「神の慈悲に委ねられて」、転じて「まったく助けのない状態で」という意味にもなる。間投詞的には Έλεος! と言って、「勘弁してくれ」「いい加減にしてくれ」と不満を訴える際にも使われる。
ギリシャ語:όραμα
読み方:オラマ・オーラマ
ラテン文字:orama
古代ギリシャ語の ὅραμα(見られるもの、光景)に由来。これは動詞 ὁράω(見る)に、結果物を表す接尾辞 -μα が付いた語である。
ὁράω はさらに印欧祖語で「見る、見張る」ことを表す語根に遡る。ヘレニズム期ギリシャ語においては、外からの刺激なしに意識に現れる像や、宗教的な幻視を指す用法も併せ持った。
比喩的な「理想、ヴィジョン」の意味は、フランス語 vision からの意味借用による。vision はラテン語 visio(見ること、像)に由来し、視覚像から将来像や理想像を指す発想が ὅραμα とも対応している。
関連語には όραση(視覚、視力)、ορατός(見える)、αόρατος(見えない)、βλέπω(見る)、οπτασία(幻、幻影)など。理想や目標を指す文脈では ιδέα(考え、理念)、ελπίδα(希望)、στόχος(目標)などとも近い。
ギリシャ語:λιβάνι
読み方:リヴァニ・リヴァーニ
ラテン文字:livani
中世ギリシャ語の λιβάνιν(乳香、香)を継承。古代ギリシャ語 λίβανος(乳香)に、指小辞 -ιον が付いた形。
古代ギリシャ語 λίβανος はセム語系の語からの借用で、ヘブライ語 ləḇōnā(乳香)やアラビア語 lubān(乳香)と同系とされる。さらに「白い」を表すセム語系の語根に由来し、乳香の白っぽい樹脂に関わる命名と考えられる。
英語 frankincense は古フランス語で「上質な香」を表す語から来た別系統の語。一方、英語 olibanum(乳香)は中世ラテン語 olibanum を経て、古代ギリシャ語 λίβανος とつながる。
類義語に θυμίαμα(香、燻香)。関連語には κερί(ろうそく、蝋)、μυρωδιά(におい)、άρωμα(香り)、καπνός(煙)、εκκλησία(教会)などが挙げられる。
ギリシャ語:ευαγγέλιο
読み方:エヴァンゲリオ・エヴァンゲーリオ
ラテン文字:evangelio
ヘレニズム期ギリシャ語の εὐαγγέλιον(よい知らせ、福音)に由来。εὐαγγέλιον は εὐάγγελος(よい知らせをもたらす)から作られた中性名詞で、εὖ(よく、善く)と ἀγγέλλω(知らせる、告げる)からなる。ἀγγέλλω は άγγελος(使者、天使)と同じ語族である。
古代ギリシャ語では「よい知らせへの報酬」も表したが、ヘレニズム期以降のキリスト教文脈では、イエス・キリストについてのよい知らせ、その教え、またそれを記した福音書を指す語として定着した。
英語の evangel、evangelical、evangelist は、ラテン語の evangelium を経て同じ εὐαγγέλιον に遡る。一方、英語の gospel は直接の借用ではなく、「よい知らせ」という語構成を古英語でなぞった翻訳借用(calque)にあたる。
関連語には άγγελος(使者、天使)、ευαγγελιστής(福音記者、伝道者)、ευαγγελίζομαι(福音を告げる)、εκκλησία(教会)、απόκρυφος(隠された、外典の)などがある。
ギリシャ語:θυμίαμα
読み方:シミアマ・シミーアマ・ティミアマ・ティミーアマ
ラテン文字:thymiama
古代ギリシャ語の θυμίαμα(香として焚くもの、燻香)に由来。θυμίαμα は、動詞 θυμιάω(香を焚く、燻す)に、結果物を表す接尾辞 -μα が付いた名詞である。
θυμιάω は「煙を立てる、焚く、供犠する」行為に関わる語。さらに印欧祖語で「煙を立てる、燻す」ことを表す語根に遡るとされる。
形には θυμίαμα と θυμιάμα がある。後者の θυμιάμα は、母音の連続を避けた形態として説明される。
類義語には λιβάνι(乳香、香、お香)など。関連語として θυμιατό(香炉、振り香炉)、θυμιατίζω(香を焚く)、καπνός(煙)、άρωμα(香り)、μυρωδιά(におい)、εκκλησία(教会)などがある。
ギリシャ語:μοναστήρι
読み方:モナスティリ・モナスティーリ
ラテン文字:monastiri
古代ギリシャ語 μόνος(一人の、唯一の)から、動詞 μονάζω(一人でいる、隠遁して暮らす)が作られた。そこから μοναστήριος(一人で暮らす人に関わる、隠遁生活の)を経て、場所を表す接尾辞 -ιον の付いた μοναστήριον(隠遁所、修道院)が生まれた。
現代ギリシャ語 μοναστήρι は、中世ギリシャ語 μοναστήρι を経て、この μοναστήριον を継承。英語 monastery は、古フランス語 monastere と中世ラテン語 monasterium を経て、同じ古代ギリシャ語 μοναστήριον に遡る。
英語 monk は、同じ μόνος から作られた μοναχός(修道士)に由来する別経路の語。μοναστήρι は修道院という共同体や制度を指すほか、その建物群や、修道院内の εκκλησία(教会)を指すこともある。
関連語には μοναχός(修道士)、μοναστικός(修道の)、μονή(修道院)、ηγούμενος(修道院長)、ιερός(聖なる)、ναός(神殿、聖堂、教会堂)など。指小形には μοναστηράκι(小さな修道院)がある。
ギリシャ語:κάσιους
読み方:カシウス・カーシウス
ラテン文字:kasious
英語 cashew / cashew nut からの借用。ギリシャ語では κάσιους の形で、通常は不変化の中性名詞として扱われる。
英語 cashew は、フランス語 acajou を a + cajou のように再分析した形に由来。さらにポルトガル語 caju / acaju、古トゥピ語系の akaîu に遡る。
κάσιους は、日本語でいう「カシューナッツ」を指す。ギリシャ語では、その実をつける木そのものも κάσιους と呼ぶことがある。木を明示するときは δέντρο κάσιους ともいい、植物名として ανακάρδιο という語も見られる。
関連語には καρπός(果実)、σπόρος(種)、κάρυο(ナッツ、堅果)、καρύδι(クルミ)、φουντούκι(ヘーゼルナッツ)、φιστίκι(ピスタチオ、ピーナッツ)、αμύγδαλο(アーモンド)など。
ギリシャ語:φουντούκι
読み方:フンドゥキ・フンドゥーキ
ラテン文字:fountouki
トルコ語 fındık からの借用。現代ギリシャ語では中性名詞語尾 -ι を伴って φουντούκι となった。
トルコ語 fındık は、アラビア語やペルシア語を経ているが、もともとはヘレニズム期ギリシャ語の (κάρυον) Ποντικόν(ポントス地方のナッツ)に遡る。Ποντικός は黒海沿岸のポントス地方を指し、κάρυον は κάρυο(ナッツ、堅果)に対応する。
φουντούκι は φουντουκιά(ヘーゼルの木)の実を指す。φουντουκιά は φουντούκι に、樹木を表す女性名詞を作る接尾辞 -ιά が付いた語。
関連語には καρπός(果実)、σπόρος(種)、κάρυο(ナッツ、堅果)、καρύδι(クルミ)、αμύγδαλο(アーモンド)、φιστίκι(ピスタチオ、ピーナッツ)などがある。
ギリシャ語:αμύγδαλο
読み方:アミグダロ・アミーグダロ
ラテン文字:amygdalo
古代ギリシャ語の ἀμύγδαλον(アーモンド)を継承。古代ギリシャ語には ἀμυγδάλη などの異形もあり、さらに前の由来は確定していない。前ギリシャ語基層に由来すると見る説などがある。
英語 almond は、古代ギリシャ語 ἀμυγδάλη がラテン語 amygdala、古フランス語を経て入った語。英語 amygdala(扁桃体)も同じギリシャ語に由来し、アーモンドに似た形から名づけられた。
合成語では αμυγδαλο- / αμυγδαλ- の形をとる。アーモンドに由来するものとして、αμυγδαλέλαιο(アーモンド油)、αμυγδαλόγαλα(アーモンドミルク)、αμυγδαλόπιτα(アーモンドパイ)、αμυγδαλόψιχα(アーモンドの仁)などがある。形を表す語では αμυγδαλόσχημος(アーモンド形の)や αμυγδαλωτά μάτια(アーモンド形の目)のようにも使う。
医療語の αμυγδαλεκτομή(扁桃摘出術)などに出る αμυγδαλ- は、αμυγδαλή(扁桃、扁桃体)をもとにする。
関連語に αμυγδαλιά(アーモンドの木)、καρπός(果実)、σπόρος(種)、κάρυο(ナッツ、堅果)、καρύδι(クルミ)などがある。
ギリシャ語:φιστίκι
読み方:フィスティキ・フィスティーキ
ラテン文字:fistiki
トルコ語 fıstık からの借用。ギリシャ語では中性名詞語尾 -ι を伴って φιστίκι になった。
トルコ語 fıstık はアラビア語 fustuq / fistaq を経て、中期ペルシア語系の語に遡る。ギリシャ語には別経路で、中世ギリシャ語 φιστούκιον、ヘレニズム期ギリシャ語 πιστάκιον(ピスタチオ)も入っていた。
英語 pistachio は、イタリア語 pistacchio、ラテン語 pistacium を経て、ヘレニズム期ギリシャ語 πιστάκιον に遡る。現代ギリシャ語の φιστίκι とは直接の借用経路は違うが、最終的には同じイラン系の語に関係する。
φιστίκι はピスタチオにもピーナッツにも使われる。区別するときは、ピーナッツを αράπικο φιστίκι、ピスタチオを φιστίκι Αιγίνης のように言う。
関連語に καρπός(果実)、σπόρος(種)、κάρυο(ナッツ、堅果)、καρύδι(クルミ)などがある。
別綴りに φυστίκι がある。
ギリシャ語:αντί
読み方:アンディ・アンディー
ラテン文字:anti
古代ギリシャ語の ἀντί(〜の代わりに、〜に対して、向かい合って)を継承。印欧祖語で「前に、向かい合って」を意味する語根に由来。
合成語の前では αντι- / αντί- / αντ- / ανθ- の形をとり、反対、対抗、応答、代替、防御などを表す。英語の anti- も古代ギリシャ語 ἀντί に由来。日本語の「アンチ〜」にもつながる。
合成語には αντίδραση(反応、反対)、αντίπαλος(相手、対戦相手)、αντιπρόταση(対案)、αντίδοτο(解毒剤)、αντιβιοτικό(抗生物質)、αντιηλιακός(日焼け止めの、日焼け止め)、αντηλιακός(日焼け止めの、日焼け止め)など。
同じ綴りの中性名詞 το αντί は、古代ギリシャ語 ἀντίον に由来する別の語。伝統的な織機において、経糸や布を巻き取る木製の円筒部品を指す。
ギリシャ語:αντιηλιακός
読み方:アンディイリアコス・アンディイリアコース / アンディリアコス・アンディリアコース
ラテン文字:antiiliakos
αντί(〜の代わりに、〜に対して)の合成形 αντι- / αντ(ι)- と ηλιακός(太陽の、太陽光線の)から作られた形容詞。
ηλιακός は ήλιος(太陽)に由来。
形には αντιηλιακός と αντηλιακός がある。中性形 το αντιηλιακό と το αντηλιακό は名詞として「日焼け止め」を指す。
関連語には κρέμα(クリーム)、αντιηλιακή κρέμα、αντηλιακή κρέμα(日焼け止めクリーム)、αντιηλιακό λάδι(日焼け止めオイル)などがある。
ギリシャ語:ταχυδρομείο
読み方:タヒドゥロミオ・タヒドゥロミーオ
ラテン文字:tachydromeio
カサレヴサ(公用語的文語)の ταχυδρομεῖον(郵便局)に由来。形のうえでは ταχυδρόμος(郵便配達員、もとは「速く走る人」)に、場所や施設を表す接尾辞 -είο が付いた語と見られる。
ταχυδρόμος は ταχυ-(速い)と δρόμος(道、走ること)からなる。ταχυ- は古代ギリシャ語 ταχύς(速い)に由来し、ταχύτητα(速度、速さ)と同じ語族に属する。
英語 tachycardia(頻脈)などの tachy- や、hippodrome、aerodrome などの -drome も、それぞれ ταχύς と δρόμος に関わるギリシャ語由来の要素である。
関連語には ταχυδρόμος(郵便配達員)、ταχυδρομικός(郵便の)、ταχυδρομικός κώδικας(郵便番号)などがある。
ギリシャ語:μέσο
読み方:メソ・メーソ
ラテン文字:meso
名詞 μέσο は、古代ギリシャ語の μέσον(真ん中、中間のもの)に由来。μέσον は形容詞 μέσος(真ん中の、中央の)の中性形で、印欧祖語で「中央、真ん中」を表す語根に遡る。
「手段、媒体」の意味は、フランス語 moyen や英語 means / media からの意味借用によって整えられた。英語 medium / media はラテン語 medium / medius を経て同じ語源に属し、英語 middle, mid, midst も同じ印欧語根につながる。
副詞 μέσο / μέσω は、古代ギリシャ語 μέσῳ(μέσον の与格。「真ん中で、間に」)に由来。現代では「〜を通じて、〜経由で」を表し、書き方は μέσω が一般的である。μέσο は簡略表記として見られることもある。
同じ形の μέσα は、副詞としては「中に、内側に」を指す。一方、μέσο の複数形 μέσα は「手段、媒体」の意味で使われ、μέσα μαζικής ενημέρωσης(マスメディア)の μέσα はこの複数形にあたる。
語頭要素 μεσο- / μεσό- / μεσ- は「中間の、中央の、間の」を表す。μεσημέρι(正午)、μεσάνυχτα(真夜中)、μεσοκαλόκαιρο(真夏)などの語を形成。
他にも Μεσόγειος(地中海)、μεσολιθικός(中石器時代の)、μεσοσπονδύλιος(椎骨間の)などがある。化学などの科学用語でも国際的な meso- に対応する形として使われる。
ギリシャ語:ανθρώπινος
読み方:アンスロピノス・アンスローピノス・アントゥロピノス・アントゥローピノス
ラテン文字:anthropinos
古代ギリシャ語の ἀνθρώπινος(人間の、人間に属する)に由来。ἀνθρώπινος は άνθρωπος(人間、人)に形容詞を作る接尾辞 -ινος が付いた形。
άνθρωπος 自体のさらに前の由来は確定していない。古くから、ἀνήρ(男、人)と ὤψ(顔、目)を結びつけて「人の顔を持つもの」と説明する説がある一方、ギリシャ語以前の基層語に由来すると見る説もある。また、印欧祖語で「地上の存在、人間」を表す語根に結びつけ、ラテン語 homo(人)などと関係づける説もある。
ανθρώπινος は、生物としての人間に関わるもの、人間の性質や限界、人間らしい温かさや配慮を表す。名詞的に το ανθρώπινο と言うと「人間的なもの、人間性」、複数中性の τα ανθρώπινα は「人間の運命、人の世のこと」を指す。
強勢位置が違う ανθρωπινός は、ανθρώπινος とは別の単語。ανθρώπινος より意味が狭く、人として最低限まともだと言える水準を満たすことや、人の身体や肉を表す語を修飾して「人間の、人の」という意味を持つ。
関連語に άνθρωπος(人間、人)、ανθρωπιά(人間らしさ、人情)、ανθρωπότητα(人類、人間性)、συνάνθρωπος(同じ人間、隣人)など。連語には ανθρώπινη αξιοπρέπεια(人間の尊厳)、ανθρώπινα δικαιώματα(人権)などがある。
ギリシャ語:λαϊκός
読み方:ライコス・ライコース
ラテン文字:laikos
ヘレニズム期ギリシャ語の λαϊκός(民衆の、一般信徒の)を継承。λαός(民衆、国民)に形容詞を作る接尾辞 -ικός が付いた語。
基本は形容詞だが、性・数の形がそのまま名詞としても使われる。中性複数 τα λαϊκά は口語で「民衆歌謡、ライカ音楽」、男性形 ο λαϊκός は教会文脈で「平信徒、俗人」、女性形 η λαϊκή は λαϊκή αγορά の省略として「青空市、定期市」を指す。
現代の「民衆の、大衆的な、庶民的な」という意味は、フランス語 populaire からの意味借用によって輪郭が整えられた。
類義語には δημοτικός(民衆の、民俗の)、παραδοσιακός(伝統的な)などがある。対義語には文脈に応じて αριστοκρατικός(貴族的な)、λόγιος(学者的な、文語的な)などが並ぶ。
関連語に λαός(民衆、国民)、λαογραφία(民俗学)、λαϊκή αγορά(青空市、定期市)、λαϊκό τραγούδι(民衆歌謡、ライカ音楽)などがある。
ギリシャ語:ραδιοκύμα
読み方:ラディオキマ・ラディオキーマ
ラテン文字:radiokyma
ραδιο-(ラジオ、無線)と κύμα(波)からなる語。英語 radio wave / radiowave をなぞった翻訳借用で、ギリシャ語では 1915 年ごろから使われる。
この語は単数形 ραδιοκύμα でも使えるが、通信や放送で使う「電波」を総称するときは、ふつう複数形 ραδιοκύματα が用いられる。
物理学上は ηλεκτρομαγνητικό κύμα(電磁波)の一種であり、通信、ραδιόφωνο(ラジオ)、τηλεόραση(テレビ)、レーダーなどの信号伝送に利用される。
関連語に τηλεπικοινωνία(通信)、ραδιοφωνικός(ラジオの)、τηλεοπτικός(テレビの)、σήμα(信号)、δέκτης(受信機)、ραδιοπομπός(無線送信機)、ραντάρ(レーダー)などがある。
ギリシャ語:κλιματιστικός
読み方:クリマティスティコス・クリマティスティコース
ラテン文字:klimatistikos
κλιματισμός(空調)に、形容詞を作る接尾辞 -ιστικός が付いた語。
κλιματισμός は κλίμα(気候、雰囲気)から作られた語で、同じ語族に κλιματικός(気候の)、κλιματική αλλαγή(気候変動)などがある。
中性形 κλιματιστικό は、κλιματιστικό μηχάνημα(空調機器)の省略として単独で「エアコン、空調機」を指す。
関連語に κλιματισμός(空調)、κλιματιστική εγκατάσταση(空調設備)、κλιματιστικό μηχάνημα(空調機器)、καύσωνας(猛暑、熱波)などがある。
ギリシャ語:κλίμα
読み方:クリマ・クリーマ
ラテン文字:klima
ヘレニズム期ギリシャ語の κλίμα(地面の傾き、地球が極に向かって傾いていると想定された帯、地域)に由来。κλίμα は古代ギリシャ語の動詞 κλίνω(傾ける、傾く)から派生した名詞で、さらに印欧祖語で「傾く、寄りかかる」ことを表す語根に遡る。
地表の地域を太陽光の傾きや緯度帯で捉える発想から、「地域」や「気候」の意味につながった。ラテン語 clima を経て、フランス語 climat や英語 climate の語源にもなっている。
現代の「気候」や比喩的な「雰囲気、風潮、情勢」の意味は、フランス語 climat からの意味借用により整えられた。一方、教会の文脈で「教会管区」を指す用法は、ヘレニズム期ギリシャ語の「地域」の意味を継承している。
派生語に κλιματικός(気候の)、κλιματισμός(空調)、κλιματιστικός(空調の)、κλιματική αλλαγή(気候変動)など。
天気の文脈では καιρός(天気、天候)が特定の時点の天候を指す。それに対し、κλίμα はある地域に定着している気象条件を指す。比喩的な文脈での類語には、 ατμόσφαιρα(雰囲気)、περιβάλλον(環境)、διάθεση(気分、ムード)などが挙げられる。
ギリシャ語:τηλέφωνο
読み方:ティレフォノ・ティレーフォノ
ラテン文字:tilefono
英語 telephone またはフランス語 téléphone に由来。
telephone / téléphone は、古代ギリシャ語の τῆλε(遠くに)に由来する tele- と、φωνή(声、音)に由来する -phone を組み合わせた近代の国際語。
ギリシャ語では、もとの構成要素に対応する τηλε- と φωνή をもとに、τηλέφωνο の形で受け入れられた。
τῆλε はさらに印欧祖語で「回る、めぐる」ことを表す語根に結びつけられる。
φωνή は古代ギリシャ語 φωνή(声、音)を継承。印欧祖語で「話す、声を出す」ことを表す語根に遡る。
派生語に τηλεφωνώ(電話する)、τηλεφώνημα(電話、通話)、τηλεφωνικός(電話の)など。
関連語に φωνή(声)、τηλεφωνική γραμμή(電話回線)、κινητό τηλέφωνο(携帯電話)、σταθερό τηλέφωνο(固定電話)、τηλεόραση(テレビ)などがある。
ギリシャ語:έθνος
読み方:エスノス・エースノス・エトノス・エートノス
ラテン文字:ethnos
古代ギリシャ語の ἔθνος(群れ、人の集団、民族)に由来。ἔθνος は、さらに前は古代ギリシャ語 ἔθω(慣れている)に接尾辞 -νος が付いた形と見る説がある。この説明では、同じ慣習を共有するまとまりという発想になるが、語源は確定的ではない。
古代ギリシャ語では、人間の集団だけでなく動物の群れも指した。ヘレニズム期以降、複数形 ἔθνη はユダヤ教・キリスト教の文脈で「非ユダヤ人、非キリスト教徒」を指す用法も持った。
現代の「民族、国民」という意味は、フランス語 nation からの意味借用によって形成された。nation はラテン語 natio(生まれ、種族、民族)に由来し、ἔθνος とは語源を共有しないが、「歴史や文化を共有する人々」という意味領域で対応している。
派生語に εθνικός(民族の、国家の)、διεθνής(国際的な)、διεθνισμός(国際主義)、διεθνοποίηση(国際化)など。
類義語には λαός(民衆、国民)、εθνότητα(民族集団、民族性)、γένος(血筋、種族、属)、φυλή(部族、人種)などがある。政治体としての国家を言うときは κράτος、帰属や愛着の対象としての祖国は πατρίδα が近い。
ギリシャ語:πέδιλο
読み方:ペディロ・ペーディロ
ラテン文字:pedilo
古代ギリシャ語の πέδιλον(サンダル)に由来。πέδιλον は「足」を表す語根に遡り、古代ギリシャ語の πούς(足)、現代ギリシャ語の πόδι(足、脚)と同じ語族に属する。
同じ語根からは πεδίο(場、領域、フィールド)や πεδιάδα(平野)も出ている。足で踏む場所、地面、足に履くものが同じ語族の中でつながっている。
技術分野で、機械や構造物の下に付ける接地部・支持部を指す用法は、フランス語 sabot からの意味借用。sabot は木靴、またそこから転じて機械や構造物の「靴」「当て部材」を指す語でもある。
関連語に παπούτσι(靴)、σανδάλι(サンダル)、υπόδημα(履物)、πέλμα(足裏、靴底)、πεντάλι(ペダル)などがある。特殊用途の履物では παγοπέδιλο(アイススケート靴)、βατραχοπέδιλο(フィン)などが並ぶ。
ギリシャ語:καλώδιο
読み方:カロディオ・カローディオ
ラテン文字:kalodio
古代ギリシャ語の καλῴδιον(小さな綱、小さな船索)に由来。καλῴδιον は κάλως(太い綱、船の索)に指小辞 -ίδιον が付いた形。
現代の電気・通信ケーブルの意味は、フランス語 câble からの意味借用で定着した。フランス語 câble は船の太い綱を指す語から、電信・通信・電気の線を指す語にもなった。ギリシャ語の καλώδιο も、もとは綱に関わる語だったため、「束ねられた線、ケーブル」という意味を受け入れやすかった。
関連語に αγωγός(導体、管)、σύρμα(針金、ワイヤー)、καλωδιάκι(細いケーブル、短いコード)などがある。電気の文脈では ηλεκτρικός(電気の)、χαλκός(銅)、ηλεκτρικό ρεύμα(電流)などと並ぶ。
ギリシャ語:μπάσο
読み方:バソ・バーソ
ラテン文字:baso
ギリシャ語:κύκλωμα
読み方:キクロマ・キークロマ
ラテン文字:kykloma
古代ギリシャ語の κύκλωμα(円形のもの、車輪)に由来。κύκλωμα は κύκλος(円、輪、車輪)から作られた名詞で、結果やまとまりを表す接尾辞 -ωμα が付いた形。κύκλος は印欧祖語で「回る」を表す語根に起源を持ち、英語 cycle もラテン語 cyclus を経て同じ語源に遡る。英語 wheel も同じ語根を共有する。
電気回路の意味は、フランス語 circuit からの意味借用で加わった。circuit はラテン語 circuitus(周りを行くこと)に由来し、電流が通る閉じた経路という発想が κύκλωμα と対応している。
流通や販売の仕組み、利害で閉じた集団を指す意味には、英語 ring からの意味借用が重なっている。犯罪組織の文脈では σπείρα(一味、犯罪グループ)という表現も近い。
関連語に κύκλος(円、周期)、κυκλικός(円形の、周期的な)、βραχυκύκλωμα(短絡、ショート)など。電気分野では ρεύμα(電流)、αγωγός(導体)、ενέργεια(エネルギー)、πεδίο(場)などの用語と並ぶ。