τεμπέλης はトルコ語 tembel に由来する借用語。現代ギリシャ語では、人について「怠け者」「怠惰な」を表すのが中心で、仕事や用事を避けて時間をむだにする人を言う。その延長で、車内で腕を預けて楽な姿勢をとれる収納付きアクセサリーの呼び名にもなっている。
語形は男性形 τεμπέλης、女性形 τεμπέλα(女性形)、中性形 τεμπέλικο(中性形)。人を言うときは名詞としても形容詞としても使え、「怠けた人」「怠け癖のある人」という感覚を表す。
意味の中心には、δουλειά(仕事、労働、職)のようなものを避ける人、という感覚がある。近い語には ακαμάτης(怠け者)、ανεπρόκοπος(だらしなくぱっとしない人)、αργόσχολος(暇をもてあましている人)、οκνηρός(怠惰な)、φυγόπονος(骨折りを嫌う人)がある。きつめの言い方には κηφήνας(怠け者、寄生的な人)、τεμπελχανάς(ぐうたら)、τεμπελόσκυλο(この上なく怠けたやつ)があり、反対側には ακάματος(疲れを知らない)、εργατικός(働き者の)、φίλεργος(仕事好きの)、φιλόπονος(勤勉な)、δουλευταράς(よく働く人)が並ぶ。
指小語の τεμπελάκος(小さな怠け者、ぐうたら坊や)は、軽くからかうような言い方。反対に τεμπέλαρος(ひどい怠け者)は、だらしなさを強めて言う拡大形で、のっそりした怠け者という響きがある。さらに αρχιτεμπέλης(筋金入りの怠け者)も、強調形として使える。
主な意味は、人についての「怠け者」「怠惰な」。やるべきことを後回しにし、楽をしたがる人や態度を指す。そこから転じて、車の中で腕を置きつつ小物も入れられるひじ掛け兼収納も表す。