ギリシャ語:αρχείο
読み方:アルヒオ・アルヒーオ
ラテン文字:archeio
古代ギリシャ語の ἀρχεῖον(役所、公文書の置かれた場所)を継承。ἀρχή(支配、長、始まり)からできた名詞。現代の「書類のまとまり、公文書館」の意味はフランス語 archives、英語 archive から、コンピュータの「ファイル」の意味は英語 file からの意味借用で広がった。
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ギリシャ語:αρχείο
読み方:アルヒオ・アルヒーオ
ラテン文字:archeio
古代ギリシャ語の ἀρχεῖον(役所、公文書の置かれた場所)を継承。ἀρχή(支配、長、始まり)からできた名詞。現代の「書類のまとまり、公文書館」の意味はフランス語 archives、英語 archive から、コンピュータの「ファイル」の意味は英語 file からの意味借用で広がった。
ギリシャ語:πιστοποιητικό
読み方:ピストピイティコ・ピストピイティコー・ピストピギティコ・ピストピギティコー
ラテン文字:pistopoiitiko
πιστοποιητικό(証明書)は、πιστοποιώ(証明する、確認する)に由来する形からできた語である。現代ギリシャ語では、公的・私的な証明書類を広く指す。
ταυτότητα(身分証明書、IDカード) が本人確認の身分証明書を言うのに対して、πιστοποιητικό は出生、婚姻、在学、健康状態など、ある事実を証明する書類を広く言う。領収の証拠としての απόδειξη(領収書、レシート) とも役割が違う。
意味は証明書。行政手続きや学校、病院などで出される証明文書に使える。
ギリシャ語:σύμβαση
読み方:シヴァシ・シーヴァシ・シムヴァシ・シームヴァシ
ラテン文字:symvasi
σύμβαση(協定、契約)は、συμβαίνω(合う、一致する、起こる)に関わる文語名詞 σύμβαση から受け継がれた語である。現代ギリシャ語では、当事者の合意や契約関係を指す。
συμβόλαιο(契約、契約書) が契約書そのものに寄ることがあるのに対して、σύμβαση は合意内容や契約関係を言いやすい。雇用なら εργοδότης(雇用主、使用者) と εργαζόμενος(働く人、被雇用者)のあいだの取り決めにもなる。
意味は協定、契約。法的な契約にも一般的な合意にも使える。
ギリシャ語:συμβόλαιο
読み方:シヴォレオ・シヴォーレオ・シムヴォレオ・シムヴォーレオ
ラテン文字:symvolaio
συμβόλαιο(契約、契約書)は、中世ギリシャ語 συμβόλαιον(契約文書)から受け継がれた語である。現代ギリシャ語では、法的な契約内容そのものにも、それを書いた文書にも使う。
υπογραφή(署名、サイン) が個々のサインを言うのに対して、συμβόλαιο はそのサインが入る契約全体を言う。内容によっては απόφαση(決定、裁定)よりも当事者間の合意に重心がある。
意味は契約、契約書。売買、雇用、賃貸など広い場面で使える。
ギリシャ語:ταυτότητα
読み方:タフトティタ・タフトーティタ
ラテン文字:taftotita
ταυτότητα(身元、身分証明書)は、古代ギリシャ語由来の文語的な ταυτότης(同一性)から受け継がれた語である。現代ギリシャ語では、本人であることという抽象的な身元にも、身分証明書そのものにも使われる。
αίτηση(申請、申込) を出すときや άδεια(許可、休暇) を受ける手続きでは、ταυτότητα が本人確認書類として求められやすい。
意味は身元、身分証明書。抽象的な同一性より、日常では ID カードの意味が前に出やすい。
ギリシャ語:υπογραφή
読み方:イポグラフィ・イポグラフィー
ラテン文字:ypografi
古代ギリシャ語の ὑπογραφή(下に書くこと, 署名)に由来。接頭辞 ὑπό-(下に)と動詞 γράφω(書く)からの動詞名詞で, もとは「下に書きつけること」を意味した。現代の「署名, サイン」の用法はフランス語 signature, 英語 signature からの意味借用で輪郭が整った。
同じ γράφω の語族に υπογράφω(署名する, 下書きする), υπογραφέας(署名者), συνυπογράφω(共同署名する), αντυπογραφή(副署)。合成語 ψηφιακή υπογραφή(電子署名)は英語 digital signature からの翻訳借用。書類や契約の場面で αίτηση(申請, 申込), συμβόλαιο(契約, 契約書)と組みになる。
ギリシャ語:βιβλιογραφία
読み方:ヴィヴリョグラフィア・ヴィヴリョグラフィーア
ラテン文字:vivliografia
βιβλιογραφία はフランス語 bibliographie の文語借用。前半の βιβλιο-(本を表す接頭辞)と、後半の -γραφία(書くこと、記録すること)からなる。-γραφία は γράφω(書く)と同じ語族にあたり、全体としては英語 bibliography とも同系の語になる。
なお、ヘレニズム期の βιβλιογραφία は「本を書くこと」という意味で、現代ギリシャ語の βιβλιογραφία とは指す内容が異なる。
主な意味は、ある主題について本・雑誌・論文などを体系的に並べた文献一覧、またはその主題についてすでに書かれている文献群そのもの。個々の本ではなく、資料を整理して見渡す視点で使われる語である。
ギリシャ語:γράμμα
読み方:グラマ・グラーマ
ラテン文字:gramma
古代ギリシャ語の γράμμα(書かれたもの、文字)を継承。動詞 γράφω(書く)に -μα を付けた名詞。古代から、一つの文字、書類や手紙、複数形 γράμματα で「書物」「読み書き」「学問」まで幅広く指した。
同じ語根から γραμμή(線)。派生語に γραμματέας(秘書), γραμματική(文法), γραμμάριο(グラム、重量単位)。英語 grammar はこの γραμματική(文字を扱う技術)からラテン語・古フランス語を経て入った語で、telegram, diagram, program, epigram のような -gram の付く語もすべて同じ γράμμα から。
ギリシャ語:βίβλος
読み方:ヴィヴロス・ヴィーヴロス
ラテン文字:vivlos
古代ギリシャ語の βίβλος(パピルス, 巻物, 書物)から。フェニキアの港町 Βύβλος(現レバノンのジュベイル)がパピルスの交易地だったことから, そこで扱われた素材の名がギリシャ語に入った。指小形 βιβλίον の複数 τὰ βιβλία はヘレニズム期以降のキリスト教でギリシャ語訳聖書を指すようになり, ラテン語 biblia を経て英語 Bible になった。
同じ βίβλος の語族に βιβλίο(本), βιβλιάριο(小冊子, 通帳), βιβλιοθήκη(図書館, 本棚), βιβλιοπωλείο(書店), βιβλιογραφία(書誌学, 参考文献目録), βιβλικός(聖書の), βιβλιόφιλος(愛書家), βιβλιοδεσία(製本)。ふつうの「本」には βιβλίο を使い, βίβλος は先頭大文字 Βίβλος の聖書と, λευκή βίβλος「白書」のような硬い公文書名に限られる。
λευκή βίβλος「白書」, κυανή βίβλος「青書」, μαύρη βίβλος「黒書」のような色+βίβλος の公文書名は英語 White Paper, Blue Paper, フランス語 Livre Noir からの翻訳借用。英語 Bible, bibliography(書誌学), bibliophile(愛書家)もこの βιβλίον・βίβλος の語族。
ギリシャ語:μάνα
読み方:マナ・マーナ
ラテン文字:mana
μάνα は古代ギリシャ語の μάμμα(乳房、お母さん)にさかのぼる。そこから子音異化によって m-m が m-n となって μάνα となり、中世ギリシャ語では μάννα(お母さん)の形が見られる。そこを経て現在の μάνα に至った。
同じ「母親」を表す μητέρα は、よりフォーマルで書き言葉寄りの語。これに対して μάνα は、感情のこもった日常的な響きを持つ。
指小辞には μανούλα(お母ちゃん)、μανουλίτσα(大好きなお母さん)、μανίτσα(お母ちゃん)がある。いずれも親しみや愛情を込めた言い方で、μανίτσα は口語的で民俗的な響きを持つ。
最も基本的には「母親」を表す。そこから比喩的に、他人の面倒を見る人、あることの名人、書類の原本、遊びや賭け事での親・陣地・胴元・開始地点の駒なども指す。民俗的、詩的には豊かな水の湧く場所という意味でも用いられる。
ギリシャ語:δίπλωμα
読み方:ディプロマ・ディープロマ
ラテン文字:diploma
古代ギリシャ語の δίπλωμα を継承。動詞 διπλόω(二重にする、折り畳む)に結果を示す接尾辞 -μα がついた語で、もとは「二重のもの、折り畳まれたもの」を意味した。古代には「銀河の二重の流れ」「胎児の折り畳まれた姿勢」のような具体的な意味から、折り畳まれた書面、すなわち推薦状や通行証、旅行許可証を指す用法までを含んだ。ローマ期にラテン語 diploma が公的文書の意味で定着し、中世以降はヨーロッパで学業修了や権限付与を示す公文書を指すようになった。現代ギリシャ語の「学位証、免許、証書」の意味は、古代からの「折り畳まれた公文書」の流れを受け継ぎつつ、ラテン語 diploma やフランス語 diplôme の用法と連動して確立したもの。
類義語に πτυχίο(学位、大学卒業証)、πιστοποιητικό(証明書)、βεβαίωση(証明書類)、άδεια(免許、許可証)など。同じ語から枝分かれした διπλωμάτης(外交官)、διπλωματία(外交)、διπλωματικός(外交的な)は、外交官が折り畳まれた公文書を携えたことにちなむ語族。英語 diploma、diplomat、diplomacy もこの系統の同系語。