#信仰・神話
該当語 146 件。単語の詳細は各ページで確認できます。
ギリシャ語:ακηδία
読み方:アキジア・アキジーア
ラテン文字:akidia
古代ギリシャ語の ἀκηδία(無関心、倦怠、放置)に由来。これは ἀκηδής(気にかけない、顧みない)に、抽象名詞を作る接尾辞 -ία が付いた語である。
ἀκηδής は、否定を表す ἀ- と κῆδος(気遣い、世話、心配)からなる。つまり「気遣いがない、顧みない」という構成から、無関心、放置、精神的な倦怠を表す語になった。
英語 acedia も、中世ラテン語 acedia を経て古代ギリシャ語 ἀκηδία に由来する。キリスト教・修道制の文脈では、祈りや霊的生活への倦怠、気力の喪失を指す語として扱われる。
類義語には αμέλεια(怠慢、放置)、αδιαφορία(無関心)、αμεριμνησία(無頓着)、αθυμία(気落ち、意気消沈)などがある。οκνηρία は「怠惰」を表す一般的な語として使われる一方、ακηδία は教会系の文書で「怠惰」に対応する語として出ることがある。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、教会系の一覧で ακηδία が「怠惰」にあたる語として用いられる場合がある。現代の一般的な一覧では οκνηρία が使われることが多い。対応する美徳は επιμέλεια(勤勉、配慮)や εργατικότητα(勤勉さ)など。
ギリシャ語:οκνηρία
読み方:オクニリア・オクニリーア
ラテン文字:okniria
ヘレニズム期ギリシャ語の ὀκνηρία(ためらい、気おくれ)に由来。これは ὀκνηρός(ためらう、気の進まない、怠惰な)から作られた抽象名詞である。
ὀκνηρός は、動詞 ὀκνέω(ためらう、気が進まない)や名詞 ὄκνος(ためらい、気おくれ、怠惰)と同じ語族に属する。印欧語根に遡るさらに前の由来は確定していない。
現代ギリシャ語では、活気や行動力が欠けている状態を指す。近い語には τεμπέλης(怠け者、怠惰な)に対応する τεμπελιά(怠け癖、怠惰)などがある。οκνηρία は書きことば寄りの表現であり、τεμπελιά はより口語的に使われる。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、現代の一般的な一覧で οκνηρία が「怠惰」にあたる語として使われる。教会系の文書では ακηδία が用いられる場合もある。対応する美徳は επιμέλεια(勤勉、配慮)や εργατικότητα(勤勉さ)など。
ギリシャ語:μακροθυμία
読み方:マクロシミア・マクロシミーア・マクロティミア・マクロティミーア
ラテン文字:makrothymia
ヘレニズム期ギリシャ語の μακροθυμία(忍耐、辛抱強さ)に由来。これは μακρόθυμος(辛抱強い、怒りを長く抑える)から作られた抽象名詞である。
μακρόθυμος は μακρός(長い、遠い)と θυμός(怒り、気持ち)からなる。直訳的には「長い θυμός を持つ」という構成で、すぐに怒らず、怒りや衝動を抑えて耐える性質を表す。
類義語には υπομονή(忍耐、我慢)、ανεκτικότητα(寛容さ)、εγκράτεια(自制、節制)などがある。関連語には μακρόθυμος、μακροθύμως(辛抱強く)など。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、οργή(憤怒)や θυμός(怒り)に対応する美徳として μακροθυμία が挙げられることがある。
ギリシャ語:γαστριμαργία
読み方:ガストリマルイア・ガストリマルイーア
ラテン文字:gastrimargia
古代ギリシャ語の γαστριμαργία(大食、貪食)に由来。これは γαστρίμαργος(腹が貪欲な、大食の)から作られた抽象名詞である。
γαστρίμαργος は γαστήρ(腹、胃。属格 γαστρός)と μάργος(激しい、貪欲な)からなる。γαστήρ は現代ギリシャ語の στομάχι(胃)にあたる古い語で、英語の gastric, gastro-, gastronomy などに含まれる gastr- もこの語に由来する。
同じ μάργος を含む語に λαιμαργία(暴食、大食)がある。γαστριμαργία は辞書上も λόγ. とされ、現代の一般的な一覧では λαιμαργία が使われやすい一方、教会系の一覧では γαστριμαργία が「暴食」にあたる語として用いられることがある。
関連語には γαστρίμαργος(大食の)、φαγητό(食べ物)、αδηφαγία(貪食)、βουλιμία(過食)などがある。対応する美徳としては νηστεία(断食)や εγκράτεια(自制、節制)などが挙げられる。
ギリシャ語:λαιμαργία
読み方:レマルイア・レマルイーア
ラテン文字:laimargia
古代ギリシャ語の λαιμαργία(食い意地、貪食)に由来。これは λαίμαργος(食い意地の張った、むさぼるような)から作られた抽象名詞である。
λαίμαργος は λαιμός(喉)と μάργος(激しい、貪欲な)からなる。λαιμός はさらに前ギリシャ語由来の可能性がある語で、喉や飲み込む動きに関わる語群と結びつけられる。一方、μάργος の語源は確定していない。
類義語には αδηφαγία(貪食)や βουλιμία(過食)、απληστία(強欲)などがある。関連語としては λαίμαργος(食い意地の張った)や φαγητό(食べ物)などの語が挙げられる。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、現代の一般的な一覧で λαιμαργία が「暴食」にあたる語として使われる。教会系の一覧では γαστριμαργία が用いられることもある。対応する美徳としては νηστεία(断食)や εγκράτεια(自制、節制)などが挙げられる。
ギリシャ語:σωφροσύνη
読み方:ソフロシニ・ソフロシーニ
ラテン文字:sofrosyni
古代ギリシャ語の σωφροσύνη(健全な心、分別、節制)に由来。これは σώφρων(分別のある、節度のある)に、抽象名詞を作る接尾辞 -σύνη が付いた語である。
σώφρων は σῶς(無事な、健全な)と φρήν(心、思考)からなる。もとは「心が健全である」という発想から、分別、慎重さ、節制、自制を表す語になった。
類義語には σύνεση(分別、思慮)、φρόνηση(思慮、実践的な知恵)、εγκράτεια(自制、節制)などがある。関連語には σώφρων、σωφρονισμός(矯正、教化)、σωφρονίζω(戒める、矯正する)などがある。
英語 sophrosyne は、古代ギリシャ思想の概念語として σωφροσύνη を借用した語で、心の健全さ、節度、自制を備えた徳を指す。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、λαγνεία(色欲)や πορνεία(性的な不品行)に対応する美徳として σωφροσύνη が挙げられることがある。
ギリシャ語:πορνεία
読み方:ポルニア・ポルニーア
ラテン文字:porneia
古代ギリシャ語の πορνεία(売春、不品行)に由来。これは πορνεύω(売春する、不品行を行う)に、抽象名詞を作る接尾辞 -ία が付いた語である。
πορνεύω は πόρνη(売春婦)から作られた動詞。πόρνη は古代ギリシャ語の πέρνημι(売る)と関係し、さらに印欧祖語で「売る、対価を得る」ことを表す語根に遡る。
派生語には πορνεύω、πορνείο、πορνικός などがある。英語 pornography, pornographic などの porno- も、古代ギリシャ語 πόρνη / πορνεία の語族に由来。
現代ギリシャ語では、対価を伴う性的行為や、それに関わる社会現象などを指す。聖書・教会の文脈では、より広く「性的な不品行」を指す語として用いられる。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、教会系の一覧で πορνεία が「色欲」にあたる語として使われることがある。
現代の一般的な一覧では λαγνεία が使われることが多い。対応する美徳としては σωφροσύνη(節制、慎み、貞潔)などが挙げられる。
ギリシャ語:λαγνεία
読み方:ラグニア・ラグニーア
ラテン文字:lagneia
古代ギリシャ語の λαγνεία(性交、みだらさ、好色)に由来。これは λαγνεύω(性交する、みだらな行いをする)に、抽象名詞を作る接尾辞 -ία が付いた語である。λαγνεύω は λάγνος(好色な、みだらな)から作られた。
λάγνος のさらに前の由来は確定していないが、λαγαρός(ゆるい、締まりのない)や λαγαίω(ゆるめる)と関係づけ、ラテン語 laxus(ゆるい)や英語 slack と同じ印欧祖語の語根に結びつける説がある。
類義語には φιληδονία(快楽への愛着、享楽)、έρωτας(恋愛、性愛)、πόθος(欲望、あこがれ)などが挙げられる。七つの大罪の教会系の一覧では、近い領域の語として πορνεία(性的な不品行)が使われることもある。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、λαγνεία が「色欲」にあたる語として使われる。対応する美徳としては σωφροσύνη(節制、慎み、貞潔)が挙げられる。
英語の -lagnia / -lagniac は、古代ギリシャ語 λαγνεία に由来し、医学・心理学系の語で性的嗜好や性愛に関わる要素として使われる。
ギリシャ語:φιλαργυρία
読み方:フィラルイリア・フィラルイリーア
ラテン文字:filargyria
古代ギリシャ語の φιλαργυρία(金銭への執着、金銭欲)に由来。これは φιλάργυρος(金銭を愛する、金銭欲の強い)から作られた抽象名詞で、φίλος(友、好む者)と ἄργυρος(銀、銀貨)からなる。
古代ギリシャ語の ἄργυρος は銀を表す語で、印欧祖語で「白く輝く」ことを表す語根に遡る。ラテン語 argentum(銀)も同系統で、英語 argent や地名 Argentina などにもつながる。現代ギリシャ語で銀を指す語には ασήμι がある。
類義語には φιλοχρηματία(金銭愛、拝金)、απληστία(強欲、貪欲)、πλεονεξία(より多くを欲しがること、貪欲)などが挙げられる。関連語には χρήμα(金、お金)や φιλάργυρος(金銭欲の強い)など。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、正教系・教会系の一覧で φιλαργυρία が「強欲」にあたる語として用いられることが多い。一方、現代の一般的な一覧では απληστία が使われる傾向にある。対応する美徳としては ελεημοσύνη(施し、喜捨)が挙げられる。
ギリシャ語:απληστία
読み方:アプリスティア・アプリスティーア
ラテン文字:aplistia
古代ギリシャ語の ἀπληστία(飽くことのない欲望、貪欲)を継承。これは ἄπληστος(満たされない、貪欲な)から作られた名詞である。
ἄπληστος は、否定を表す ἀ- と、古代ギリシャ語の動詞 πίμπλημι(満たす、いっぱいにする)からなる。つまり「満たされない」という構成から、飽くことのない欲望を指す語になった。
関連語には άπληστος(貪欲な)、πλεονεξία(より多くを欲しがること、貪欲)、φιλαργυρία(金銭への執着、金銭欲)、βουλιμία(過食、強い食欲)などがある。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、現代の一般的な一覧で απληστία が「強欲」にあたる語として使われる。正教系・教会系の一覧では φιλαργυρία が用いられることが多い。対応する美徳としては ελεημοσύνη(施し、喜捨)が挙げられる。
ギリシャ語:αλαζονεία
読み方:アラゾニア・アラゾニーア
ラテン文字:alazoneia
古代ギリシャ語の ἀλαζονεία(ほら吹き、見せかけの自慢、高慢)に由来。これは ἀλαζών(放浪者、いかさま師、ほら吹き)から派生した名詞で、ἀλαζών のさらに前の由来は確定していない。ギリシャ語外からの借用と見る説がある。
派生語に αλαζόνας(傲慢な人)、αλαζονικός(傲慢な)、αλαζονεύομαι(思い上がる)など。類義語に κομπορρημοσύνη(大言壮語)、υπεροψία(尊大さ)、υπερηφάνεια(誇り、傲慢)などが挙げられる。
キリスト教神学の七つの大罪(επτά θανάσιμα αμαρτήματα)では、現代の一般的な一覧で αλαζονεία が「傲慢」にあたる語として使われる。正教系・教会系の一覧では υπερηφάνεια が用いられることが多い。
英語 alazon は、古代ギリシャ語 ἀλαζών に由来する文学用語。ギリシャ喜劇などの「ほら吹き、見せかけの人物」を指す。
ギリシャ語:ελεημοσύνη
読み方:エレイモシニ・エレイモシーニ
ラテン文字:eleimosyni
ヘレニズム期ギリシャ語の ἐλεημοσύνη(憐れみ、施し)に由来。これは ἐλεήμων(憐れみ深い、慈悲深い)に、性質や状態を表す接尾辞 -σύνη が付いた語。ἐλεήμων は έλεος(慈悲、憐れみ)から作られた形容詞で、動詞 ἐλεέω(憐れむ)とも同じ語族に属する。
もとは憐れみや慈悲を表す語だが、キリスト教の文脈では、貧しい人や困っている人に具体的に与える金品や支援、すなわち施し・喜捨を指す語として定着した。英語 alms も、後期ラテン語 eleemosyna などを経て、同じ ἐλεημοσύνη に遡る。
現代ギリシャ語では、貧しい人や物乞いに与える小さな援助を指すほか、話し手が侮辱的・恩着せがましいと感じる支給や申し出を指して使うこともある。
関連語には έλεος(慈悲、憐れみ)、ευσπλαχνία(慈愛)、αγάπη(愛)、συμπάθεια(同情、好意)、φιλανθρωπία(慈善)など。キリスト教の実践としては νηστεία(断食)、προσευχή(祈り)と並ぶ。
七つの大罪に対応する美徳としては、απληστία(強欲)や φιλαργυρία(金銭欲)に対置される。
ギリシャ語:ευσπλαχνία
読み方:エフスプラフニア・エフスプラフニーア
ラテン文字:efsplachnia
ヘレニズム期ギリシャ語の εὐσπλαγχνία(慈愛、憐れみ深さ)に由来。
これは εὔσπλαγχνος(情け深い、慈悲深い)から作られた抽象名詞で、εὖ(よく、善く)と σπλάγχνα(内臓、はらわた)からなる。
古代ギリシャ語の σπλάγχνον は、主に複数形 σπλάγχνα で内臓を指し、感情の宿るところとしても考えられた。そのため、「よい内臓を持つ」という構成が、深い慈しみや憐れみを表す語につながった。
古代ギリシャ語では「安定、しっかりしていること」を指す用法もあったが、現代ギリシャ語では、人の不幸を悲しみ、助けようとする気持ちなどを表す。
表記には ευσπλαχνία と ευσπλαγχνία があり、前者は子音連続 γχν が χν に簡略化した形である。
類義語には συμπόνια(同情)、έλεος(慈悲)、οίκτος(憐れみ)など。関連語には εύσπλαχνος(情け深い、慈悲深い)、φιλευσπλαχνία(慈悲深さ)などがあり、対義語には ασπλαχνία(無慈悲)などが挙げられる。
ギリシャ語:ευσπλαγχνία
読み方:エフスプラングフニア・エフスプラングフニーア
ラテン文字:efsplagchnia
ευσπλαχνία(慈愛、憐れみ深さ)の別形。意味の中心は同じで、古い子音連続 γχν を保つ形である。
ギリシャ語:έλεος
読み方:エレオス・エーレオス
ラテン文字:eleos
古代ギリシャ語の ἔλεος(憐れみ、慈悲)は、古くは男性名詞としても使われた。ヘレニズム期には πάθος のような中性名詞の型に合わせて το ἔλεος となり、現代ギリシャ語の έλεος はこの中性形に由来。
ἔλεος のさらに前の由来は確定していない。嘆きや悲しみを表す感嘆の声に関係づける説があるが、決定的ではない。
έλεος は、人の苦しみに対する憐れみや助けたい気持ちを指す。聖書や神学の文脈では、罪ある人間に向けられる θεός(神)の愛や慈悲を表現する。関連語には συμπόνια(同情)、οίκτος(憐れみ)、ευσπλαχνία(慈愛)、ελεημοσύνη(施し)など。
成句 στο έλεος του Θεού は「神の慈悲に委ねられて」、転じて「まったく助けのない状態で」という意味にもなる。間投詞的には Έλεος! と言って、「勘弁してくれ」「いい加減にしてくれ」と不満を訴える際にも使われる。
ギリシャ語:στρίγκλα
読み方:ストゥリングラ・ストゥリーングラ
ラテン文字:strigkla
中世ギリシャ語 στρίγκλα と στρίγλα を継承。語源的には、ラテン語 *strigula からの再借用で、これは striga(夜に叫び、子どもに害をなす悪い霊)の指小形。さらにラテン語 strix(不吉なフクロウ)に遡り、これはヘレニズム期ギリシャ語 στρίγξ(フクロウ)に由来する。
民間伝承では、痩せて醜い老女の姿をした悪霊で、特に産婦や乳児に魔術で害をなす存在とされた。比喩的には、非常に気むずかしく意地悪な女性をののしる語として使われる。この比喩的な意味では、男性形 στρίγκλος / στρίγλος も存在する。
関連語には μέγαιρα(意地悪で気むずかしい女)、λάμια(ラミア、人食いの女の怪物)、σκύλα(雌犬、嫌な女)、γριά(老女)、μαγεία(魔術)、δαίμονας(悪霊、精霊)などが挙げられる。
ギリシャ語:μέγαιρα
読み方:メイェラ・メーイェラ・メゲラ・メーゲラ
ラテン文字:megaira
古代ギリシャ語の固有名 Μέγαιρα(メガイラ)に由来。Μέγαιρα は、復讐の女神たちである Ερινύες(エリーニュス)の一人の名である。
Μέγαιρα は古代ギリシャ語の動詞 μεγαίρω(ねたむ、恨む)から作られた名とされる。μεγαίρω は μέγας(大きい)に関係し、現代ギリシャ語の μεγάλος(大きい、偉大な)とも同じ語族に属する。
現代ギリシャ語の「意地悪で気むずかしい女」という意味は、フランス語 mégère からの意味借用によって定着した。フランス語 mégère も、ラテン語 Megaera を経て古代ギリシャ語 Μέγαιρα に遡る。
先頭大文字の Μέγαιρα は神話上の固有名を指し、小文字の μέγαιρα は人をののしる語として使われる。類義語に στρίγκλα(意地悪で気むずかしい女)、関連語に λάμια(ラミア、貪欲で意地悪な女)、σκύλα(雌犬、罵倒語として意地の悪い女)などがある。
ギリシャ語:λάμια
読み方:ラミャ・ラーミャ、ラミア・ラーミア、ランニャ・ラーンニャ
ラテン文字:lamia
古代ギリシャ語の λάμια(人を脅す怪物、バブーラス)を継承。神話の固有名としては Λάμια と書かれ、人を食べる女の怪物を指した。現代ギリシャ語では、小文字の λάμια が女の姿をした人食いの怪物を指し、先頭大文字の Λάμια は神話上のラミアを指す。
さらに前の由来は確定していない。古代ギリシャ語の λαμυρός(貪欲な)や λαιμός(喉)に結びつける説があるが、前ギリシャ語由来と見る説明もあり、決定的ではない。
英語 lamia は、ラテン語 lamia を経て古代ギリシャ語 λάμια / Λάμια に由来する。
比喩的には、貪欲で意地悪な女性をののしる語としても使われる。類義語に μέγαιρα(メガイラ、意地悪で気むずかしい女)、στρίγκλα(意地悪で気むずかしい女)など。関連語には σκύλα(雌犬、罵倒語として意地の悪い女)、δαίμονας(悪霊、ダイモン)などがある。
ギリシャ語:κληρικός
読み方:クリリコス・クリリコース
ラテン文字:klirikos
ヘレニズム期ギリシャ語の κληρικός(聖職者に属する、聖職者)に由来。これは κλῆρος(くじ、割り当て、相続分、聖職者層)に、形容詞を作る接尾辞 -ικός が付いた語。
κλῆρος は、くじで割り当てられたものや相続分を指し、キリスト教の文脈では聖職者層も指すようになった。現代ギリシャ語の κλήρος にも「聖職者層」の意味がある。
英語 cleric は、後期ラテン語 clericus を経て古代ギリシャ語 κληρικός に由来する。英語 clergy や clerk も同じ語源につながる。
類義語には ιερέας(司祭、神父)、ιερωμένος(聖職者)、παπάς(神父、司祭)などがある。対義語は λαϊκός(平信徒、俗人)。関連語には ιεραρχία(聖職者階級、ヒエラルキー)、εκκλησία(教会)などがある。
ギリシャ語:θεϊκός
読み方:セイコス・セイコース・テイコス・テイコース
ラテン文字:theikos
ギリシャ語:ανάσταση
読み方:アナスタシ・アナースタシ
ラテン文字:anastasi
古代ギリシャ語の ἀνάστασις(立ち上がること、復活)から。ἀνά-(上へ、再び)と ἵστημι(立たせる、立つ)に、動作名詞を作る -σις が付いた語である。
ヘレニズム期のキリスト教ギリシャ語で、墓からの復活、とくに Χριστός の復活を指す語として使われた。英語 anastasis は古代ギリシャ語 ἀνάστασις を借りた語で、キリストの復活や復活図を指す。人名 Anastasia も同じ語源で、「復活」に結びつく名前である。
関連語には ζωή(命、生命)、θάνατος(死)、νεκρός(死んだ、死者)、Πάσχα(復活祭)などがある。
比喩的に「再生」や「復興」を意味する文脈では、αναζωογόνηση(再活性化)や αναγέννηση(再生)といった表現が用いられる。
ギリシャ語:χρησμός
読み方:フリズモス・フリズモース
ラテン文字:chrismos
古代ギリシャ語の χρησμός(神託、託宣)に由来。χρησμός は、神託を下す、宣告することを表す動詞 χράω と同じ語根から作られた名詞である。
χράω のこの用法は、χράομαι(必要とする、用いる、神託を求める)や χρή(〜する必要がある)とも関係づけられるが、さらに前の語根は不確かな点がある。
χρησμός は、神託所や神から与えられる答え、またその言葉そのものを指す。μαντεία(占い、神託、予知能力)が占いや神託の術・能力に重点を置くのに対し、χρησμός は与えられた答えや託宣の内容に重点がある。
英語の chresmology(神託研究、神託集)などに見られる chresm- は、古代ギリシャ語 χρησμός に由来する。一方、英語 oracle はラテン語 oraculum に由来し、χρησμός とは語源を共有しない。
関連語には μάντης(神意を解く人、占い師)、μαντεία(占い、神託)、μαντείο(神託所)、προφητεία(預言、予言)など。また σκοτεινός χρησμός は「解釈しにくい神託」を意味する。
ギリシャ語:μαντεία
読み方:マンディア・マンディーア
ラテン文字:manteia
古代ギリシャ語の μαντεία(占い、神託)に由来。これは μαντεύομαι(占う、神託を下す)に、抽象名詞を作る接尾辞 -ία が付いた語である。μαντεύομαι は μάντης(神意を解く人、占い師)と同じ語族に属する。
μάντης の語源は諸説あり、古代ギリシャ語の μαίνομαι(狂う、神がかりになる)と結びつける説明や、印欧祖語で「考える、感じ取る」ことを表す語根に遡る説がある。
英語の -mancy(〜占い)は、ラテン語 -mantia を経て古代ギリシャ語 μαντεία に遡る借用語。現代ギリシャ語でも -μαντεία は「〜占い」を表す要素として、χειρομαντεία(手相占い)、νεκρομαντεία(死霊術)などに現れる。
関連語には μάντης(占い師)、χρησμός(神託、託宣)、μαντείο(神託所)、μαντικός(予言の、占いの)など。近い語に προφητεία(預言、予言)があるが、μαντεία は占いや神託の技術・能力に重点が置かれる。
ギリシャ語:μάντης
読み方:マンディス・マンディース
ラテン文字:mantis
古代ギリシャ語の μάντις(予言者、神意を解く人)に由来。中世ギリシャ語で語尾が -ης に改められ、現代ギリシャ語の μάντης につながった。
μάντις のさらに前の語源は確定的ではない。古代ギリシャ語の μαίνομαι(狂う、神がかりになる)と結びつける説明があり、さらに印欧祖語で「考える、感じ取る」ことを表す語根に遡る説がある。
女性形は μάντισσα(女性の予言者、占い師)。関連語には μαντεία(占い、神託)、μαντείο(神託所)、μαντικός(予言の、占いの)などがある。英語の mantic(予言的な)や -mancy(〜占い)もこの語族に属する。
近い語に προφήτης(預言者)がある。μάντης は古代宗教や占いで神意を読み解く人を指し、προφήτης は神意を人々に語る人、また一神教的な預言者を指す文脈でよく用いられる。
ギリシャ語:όραμα
読み方:オラマ・オーラマ
ラテン文字:orama
古代ギリシャ語の ὅραμα(見られるもの、光景)に由来。これは動詞 ὁράω(見る)に、結果物を表す接尾辞 -μα が付いた語である。
ὁράω はさらに印欧祖語で「見る、見張る」ことを表す語根に遡る。ヘレニズム期ギリシャ語においては、外からの刺激なしに意識に現れる像や、宗教的な幻視を指す用法も併せ持った。
比喩的な「理想、ヴィジョン」の意味は、フランス語 vision からの意味借用による。vision はラテン語 visio(見ること、像)に由来し、視覚像から将来像や理想像を指す発想が ὅραμα とも対応している。
関連語には όραση(視覚、視力)、ορατός(見える)、αόρατος(見えない)、βλέπω(見る)、οπτασία(幻、幻影)など。理想や目標を指す文脈では ιδέα(考え、理念)、ελπίδα(希望)、στόχος(目標)などとも近い。
ギリシャ語:αρχάγγελος
読み方:アルハンゲロス・アルハーンゲロス
ラテン文字:archangelos
ヘレニズム期ギリシャ語の ἀρχάγγελος(大天使)に由来。ἀρχάγγελος は ἀρχι- / ἀρχ-(第一の、上位の、長の)と άγγελος(使者、天使)からなる。
ἀρχ- は古代ギリシャ語 ἀρχή(始まり、支配、権威)や動詞 ἄρχω(始める、支配する)と同じ語族に属する。英語の archangel も、ラテン語 archangelus を経て古代ギリシャ語 ἀρχάγγελος に遡る。
宗教的な文脈では、天使の階級や特定の大天使の称号として先頭大文字の Αρχάγγελος / Αρχάγγελοι が用いられる。関連語には άγγελος(天使、使者)、θεός(神)、ιερός(聖なる)などがある。
ギリシャ語:λιβάνι
読み方:リヴァニ・リヴァーニ
ラテン文字:livani
中世ギリシャ語の λιβάνιν(乳香、香)を継承。古代ギリシャ語 λίβανος(乳香)に、指小辞 -ιον が付いた形。
古代ギリシャ語 λίβανος はセム語系の語からの借用で、ヘブライ語 ləḇōnā(乳香)やアラビア語 lubān(乳香)と同系とされる。さらに「白い」を表すセム語系の語根に由来し、乳香の白っぽい樹脂に関わる命名と考えられる。
英語 frankincense は古フランス語で「上質な香」を表す語から来た別系統の語。一方、英語 olibanum(乳香)は中世ラテン語 olibanum を経て、古代ギリシャ語 λίβανος とつながる。
類義語に θυμίαμα(香、燻香)。関連語には κερί(ろうそく、蝋)、μυρωδιά(におい)、άρωμα(香り)、καπνός(煙)、εκκλησία(教会)などが挙げられる。
ギリシャ語:Παναγιά
読み方:パナヤ・パナヤー
ラテン文字:panagia
Παναγία(聖母マリア、パナギア)の母音の連続が縮まった別形。意味の中心は同じで、呼びかけや慣用表現にも現れる。

中性名詞
物質 
感情
七つの大罪 
性格
評価 



社会
仕事 
愛 


自意識 


魔術
人 


職業 
形容詞
生と死
哲学・思考 