#💀 生と死
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ギリシャ語:κηδεία
読み方:キディア・キディーア
ラテン文字:kideia
古代ギリシャ語の κηδεία(世話、気づかい、弔い、葬儀)に由来。動詞 κηδεύω(世話をする、特に死者を弔う)の行為名詞で、κῆδος(心配、世話、とりわけ親族や死者への気づかい)にさかのぼる。古代には親族や友への広い「世話」をも言ったが、後古典期以降は「死者の世話」の方に意味が絞られ、現代ギリシャ語では葬儀・葬送の場そのものを指す語として定着した。
派生語・関連語に κηδεύω(葬る、弔う)、κηδεμόνας(保護者、後見人)、κηδεμονία(後見、保護)、νεκροθάφτης(墓掘り人)、νεκροταφείο(墓地)。
ギリシャ語:ζωντανός
読み方:ゾダノス・ゾダノース・ゾンダノス・ゾンダノース
ラテン文字:zontanos
ギリシャ語:σβήνω
読み方:ズヴィノ・ズヴィーノ
ラテン文字:svino
σβήνω(消す、消える)は古代ギリシャ語の σβέννυμι(消す、消える)に由来し、中世ギリシャ語の σβήνω(消す、消える)を経て現代ギリシャ語に続く。火や光が消えることを表す古い動詞が、そのまま日常語として受け継がれた形である。
以前は σβύνω(古い綴りの形)という綴りも広く見られたが、現在は σβήνω が標準的である。反対の動きは ανάβω(火をつける、点ける)で、点火と消火、点灯と消灯を対で言うときによく並ぶ。
主な意味は φωτιά(火)や φως(光、明かり)を消すこと。そこから、機械や画面が止まること、文字やデータを消すこと、比喩で ελπίδα(希望)や ζωή(命、人生)、πίστη(信仰、確信)のようなものが失われること、さらに料理で仕上げに液体を加えることまで表す。
ギリシャ語:νεκρός
読み方:ネクロス・ネクロース
ラテン文字:nekros
古代ギリシャ語の νεκρός(死んだ)を継承。印欧祖語で「滅びる」を表す語根から続き、名詞 νέκυς(死体)に形容詞語尾 -ρός を付けて作られた。
フランス語 mort, 英語 dead からの意味借用が入り、「死語」「死文」「死角」のような比喩の言い回しが近代以降に加わった。
反対語は ζωντανός(生きている)。近い語に θάνατος(死), ζωή(命、生命)。
派生語に νεκρικός(葬儀の、陰気な), νεκρώνω(死なせる、麻痺させる), νέκρωση(壊死)。合成語に νεκροταφείο(墓地), νεκρολογία(追悼記事), νεκρομαντεία(死霊術)。
英語 necrosis, necromancy の necro- は同じ語源。ラテン語 nex(殺害)も同じ印欧祖語の語根から続く。
ギリシャ語:τάφος
読み方:タフォス・ターフォス
ラテン文字:tafos
古代ギリシャ語の τάφος(墓, 埋葬)を継承。印欧祖語で「埋葬する」を表す語根に続き, 同じ語族に動詞 θάπτω(埋葬する, 葬る), その動作名詞 ταφή(埋葬, 葬儀)。
派生に ταφικός(墓の, 葬儀の)。合成語に επιτάφιος(墓碑の, 墓前の), ταφόπλακα(墓石)。英語 epitaph, フランス語 épitaphe はこの επιτάφιος をもとにした学術借用語。英語 cenotaph(空墓, 慰霊碑)も κενός(空の)と τάφος から作られた語。
μνήμα(墓, 記念碑)は個々の墓を指して日常で多く使われ, τάφος は考古学や宗教の文脈, 比喩的な表現で強く残る。Πανάγιος Τάφος(聖墳墓, キリストの墓)はギリシャ正教の中心になる言い方。
ギリシャ語:κόλαση
読み方:コラシ・コーラシ
ラテン文字:kolasi
動詞 κολάζω(罰する)から派生した古代ギリシャ語の女性名詞 κόλασις(罰, 懲戒)から。ヘレニズム以降キリスト教の文脈で死後の罰を受ける場所を表すようになり, そこから「地獄」の意味が定着した。語尾 -σις が -ση に変わって現代ギリシャ語の κόλαση の形になった。
同じ語族に κολάζω(罰する), κολαστήριο(拷問室, 責め苦の場), κολασμένος(呪われた, 地獄に落ちた)。
ギリシャ語:αθανασία
読み方:アサナシア・アサナシーア・アタナシア・アタナシーア
ラテン文字:athanasia
古代ギリシャ語の ἀθανασία(不死)に由来。αθάνατος に相当する古代形 ἀθάνατος(不死の、死なない)に -ία を付けた抽象名詞で、さらに ἀ-(否定)と θάνατος(死)にさかのぼる。
類義語に αιωνιότητα(永遠)、αφθαρσία(不滅、不朽)など。
英語 athanasy(不死、不朽)は古代ギリシャ語 ἀθανασία がそのまま入った語で、現代では古語として文学的な文脈に限られる。人名の Athanasius / Athanasia(アタナシオス、アタナシア)は同じ語から「不死の者」を表す名で、4世紀のアレクサンドリアの教父アタナシオスにちなむ Athanasian Creed(アタナシオス信条)も広く知られる。ギリシャ神話の死神 Θάνατος(Thanatos)、英語 euthanasia(安楽死、eu- + θάνατος)も同じ語根 θάνατος を含む。
ギリシャ語:χώμα
読み方:ホマ・ホーマ
ラテン文字:choma
古代ギリシャ語の動詞 χώννυμι(積み上げる、埋める)から派生した χῶμα(土手、盛り土)を継承。
近い語に γη(大地、地球)があるが、γη は「地球」「大地」「土地」まで含む、より広い意味をもつ。έδαφος は地質学的な「土壌」や足元にある「床」「地面」のニュアンスが強く、σκόνη は「埃」「粉末」を指す。χώμα も、非常に細かい乾いた土を言うときには「土埃」「粉塵」に近い意味で使われる。
主な意味は「土」。地球の表面を覆う細かい粒状の物質を指し、そこから「地面」「墓」「故郷の地」にも意味が広がる。キリスト教的な死生観では、人が土から生まれて土に還ることを表す語としても用いられ、比喩的には商才や死そのものを言うこともある。
複数形 χώματα は大量の土を表すほか、土をいじって遊ぶことや、土砂に埋もれることを言うときにもよく使われる。
ギリシャ語:θάνατος
読み方:サナトス・サーナトス・タナトス・ターナトス
ラテン文字:thanatos
古代ギリシャ語の θάνατος(死)を継承。印欧祖語で「死ぬ」を表す語根に続き, 動詞 θνῄσκω(死ぬ)から名詞を作る接尾辞 -τος で作られた語。同じ作り方で βίοτος(命, 生活)も作られた。
派生に θανατηφόρος(死を招く, 致命的な), θανατώνω(死なせる, 処刑する), θανάσιμος(致命的な)。否定の α- を付けた αθάνατος(不死の, 不滅の)は合成語で, 動詞 θνῄσκω から作られた θνητός(死すべき)は同じ語族の兄弟。英語 thanatology(死生学)や euthanasia(安楽死, εὖ「良い」+ θάνατος)はこの語から作られた学術借用語。
対義語は ζωή(命, 生命)。近い語に απώλεια(喪失, 人の死にも使う), χαμός(失うこと, 死)。死を擬人化した Χάρος(死神)は, ギリシャ神話の冥府の渡し守カローン (Χάρων) に由来する。
ギリシャ語:βίος
読み方:ヴィオス・ヴィーオス
ラテン文字:vios
古代ギリシャ語の βίος(人生、生き方、生涯)に由来。印欧祖語で「生きる」を表した語根の子孫で、同じ語根からラテン語 vivus(生きている)、サンスクリット語 jīvati(生きる)が出る。ζωή も同じ語根から並んで出た兄弟語。
同じ語群に βιώνω(生きる、体験する)、βιώσιμος(持続可能な、生きていける)。合成語に βιογραφία(伝記)、βιολογία(生物学)、βιομηχανία(工業)、βιοηθική(生命倫理)、βιοτεχνία(手工業)。中性名詞 βιος(財産、資産)は同じ綴りでアクセント位置が違う別語で、中世に「生計を支えるもの」から転じて出た。
βίος と ζωή は古代から意味が分かれ、前者は生き方や暮らし、後者は生きている状態や生命力の場面に使われた。コイネー期に新約聖書が永遠の命(ζωή αἰώνιος)など霊的な命に ζωή を集中的に当てたことで、生き方・経歴の用法は βίος に集まっていった。英語 biology(生物学)、biography(伝記)、biosphere(生物圏)、antibiotic(抗生物質)は βίος をもとにした学術造語で、同じ語根につながる。
ギリシャ語:ζωή
読み方:ゾイ・ゾイー
ラテン文字:zoi
古代ギリシャ語の ζωή(生きること、生命)を継承。動詞 ζω(生きる)に名詞を作る -η を付けた形で、印欧祖語で「生きる」を表した語根の子孫。ラテン語 vivus(生きている)、サンスクリット語 jīvati(生きる)はすべて同じ語根から出る。
派生語に ζωηρός(活発な、生き生きとした)。同じ語根の身近な語に ζώο(動物、古代 ζῷον「生き物」から)。
類義語に βίος。伝統的に ζωή は生物としての生命、βίος は生きざまや経歴を指して使い分ける。英語 zoology(動物学)、zoo(動物園)、protozoa(原生動物)は古代ギリシャ語 ζῷον をもとにした学術造語で、同じ語根につながる。

動詞
生と死
女性名詞
行事 
形容詞 
火・炎
光と闇
動作 
様態 
時
空間
経済
言葉 
信仰・神話
施設・建物
悲しみ・苦しみ 

物質 
身体・健康
家族
感情 

人 