ギリシャ語:δίνω
読み方:ディノ・ディーノ
ラテン文字:dino
古代ギリシャ語の δίδωμι(与える)が、ヘレニズム期に δίδω に縮まり、さらに中世ギリシャ語で -νω 型の現在形に整えられた語。
印欧祖語で「与える」を表す語根から出た語で、ラテン語 do(与える、英語 donate の元)、サンスクリット dā(与える)とも同じ系統。派生語に δόση(投与、分割払いの一回分)、δώρο(贈り物)、δότης(提供者)。
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ギリシャ語:δίνω
読み方:ディノ・ディーノ
ラテン文字:dino
古代ギリシャ語の δίδωμι(与える)が、ヘレニズム期に δίδω に縮まり、さらに中世ギリシャ語で -νω 型の現在形に整えられた語。
印欧祖語で「与える」を表す語根から出た語で、ラテン語 do(与える、英語 donate の元)、サンスクリット dā(与える)とも同じ系統。派生語に δόση(投与、分割払いの一回分)、δώρο(贈り物)、δότης(提供者)。
ギリシャ語:παίρνω
読み方:ペルノ・ペールノ
ラテン文字:pairno
中世ギリシャ語の παίρνω を継承。古代ギリシャ語の ἐπαίρω(持ち上げる、ἐπί「〜に」+ αἴρω「持ち上げる」)から続き、弱い ε が落ちて今の形になった。完結相過去形は πήρα(古代形 ἐπῆρα から)。
ギリシャ語:βάζω
読み方:バゾ・バーゾ・ヴァゾ・ヴァーゾ
ラテン文字:vazo
中世ギリシャ語の βάζω を継承。古代ギリシャ語の動詞 βιβάζω(上げる、乗せる)が音変化を経た形で、βιβάζω は βαίνω(行く、進む)から作られた使役形。完結相過去形 έβαλα は別系統で、古代の βάλλω(投げる、置く)から続く。未完了相と完結相で由来の違う語幹が合わさっている。
ギリシャ語:σβήνω
読み方:ズヴィノ・ズヴィーノ
ラテン文字:svino
σβήνω(消す、消える)は古代ギリシャ語の σβέννυμι(消す、消える)に由来し、中世ギリシャ語の σβήνω(消す、消える)を経て現代ギリシャ語に続く。火や光が消えることを表す古い動詞が、そのまま日常語として受け継がれた形である。
以前は σβύνω(古い綴りの形)という綴りも広く見られたが、現在は σβήνω が標準的である。反対の動きは ανάβω(火をつける、点ける)で、点火と消火、点灯と消灯を対で言うときによく並ぶ。
主な意味は φωτιά(火)や φως(光、明かり)を消すこと。そこから、機械や画面が止まること、文字やデータを消すこと、比喩で ελπίδα(希望)や ζωή(命、人生)、πίστη(信仰、確信)のようなものが失われること、さらに料理で仕上げに液体を加えることまで表す。
ギリシャ語:διακοπή
読み方:ディアコピ・ディアコピー
ラテン文字:diakopi
διακοπή は διακόπτω(中断する、断ち切る)からできた名詞で、中断や停止の語義はヘレニズム期の διακοπή を文語的に受け継ぐ。古くは「裂け目、断裂」を表す感覚もあり、そこから、物事の流れや進行が途中で切れて止まる「中断、途絶」の意味に広がった。
複数形の διακοπές(休暇、休み)が「休暇」を表す意味は、フランス語 vacances の複数形にならった意味借用による。現代ギリシャ語では、単数形が中断や供給停止を言いやすく、複数形が休みやバカンスを言いやすい。
単数形の διακοπή は、εργασία(労働、仕事、作業、論文)や授業、交通、水や電気の供給が止まることを表すのに向く。複数形の διακοπές は、学校や議会などの制度的な休み、あるいは人が家を離れて過ごす休暇を表す。
似た場面で使う ταξίδι(旅、旅行、旅立ち、トリップ)が移動そのものを言いやすいのに対し、διακοπές は休む期間やその過ごし方に重心がある。άδεια(許可、休暇)は職場や制度の側から見た「休み」に寄り、有給休暇や病気休暇のように、与えられた休暇を言うときに自然。αργία(休日、休業日)は祝日や定休日のように、その日が休みであることを表しやすい。
αναψυχή(気晴らし、レクリエーション)は心身を休めるためのくつろぎやレジャーを表し、διακοπές の中身に近い。ψυχαγωγία(娯楽、楽しみ)は楽しませる活動や娯楽全般に寄り、休暇そのものを指す語ではない。ανάπαυση(休息)は休む行為や休養の状態に焦点があり、ελεύθερος χρόνος(自由時間、余暇)は働きや義務から離れた時間そのものを言う。
主な意味は、何かが途中で止まること。そこから、断水や停電のような供給停止、話の流れをさえぎること、さらに複数形で学校や議会の休み、人が楽しみや休養のために出かける休暇まで表す。
休暇の語義では、πάω για διακοπές(休暇に行く)、είμαι σε διακοπές(休暇中だ)、καλές διακοπές(よい休暇を)のような言い方が定番。制度としての休みも同じ複数形で表す。
ギリシャ語:αλλαγή
読み方:アライ・アライー・アラギ・アラギー
ラテン文字:allagi
形容詞 ἄλλος(別の)をもとにした動詞 ἀλλάσσω(変える, 交換する, 現代 αλλάζω)から派生した古代ギリシャ語の女性名詞 ἀλλαγή(変化, 交換)を継承。類義語は μεταβολή。合成語に ανταλλαγή(交換), εναλλαγή(交替), παραλλαγή(変異), συναλλαγή(取引)など。
ἄλλος は英語 else と同じ語源で、学術用語の接頭辞 allo-(他の、異なる)もここから。allophone(異音)、allograft(他家移植)など。
ギリシャ語:έρχομαι
読み方:エルホメ・エールホメ
ラテン文字:erchomai
古代ギリシャ語の ἔρχομαι(来る)を継承。人や物がこちらへ来ることを表す、現代ギリシャ語の基本動詞の一つ。
過去形 ήρθα(文語では ήλθα)は、古代のアオリスト ἦλθον から来ており、現在形 έρχομαι とは別の語根に由来する。同じ語根からは έλευση(到来)や προέλευση(由来、出どころ)も派生している。命令形 έλα・ελάτε(来い、来て)はさらに別で、古代の ἐλαύνω(馬車を駆る)の命令形が、中世ビザンツ期に馬車競技場の掛け声として使われたのがもとではないかとされる。έρχομαι は現在・過去・命令がそれぞれ別の語源を持つ補充法動詞である。
合成動詞は多く、εισέρχομαι(入る)、εξέρχομαι(出る)、προέρχομαι(由来する)、συνέρχομαι(集まる、意識を取り戻す)、παρέρχομαι(過ぎ去る)など。現在分詞 ερχόμενος は「来たる、次の」の意で日付や時期によく使われる。
関連する動詞に「行く」の πάω / πηγαίνω、「去る」の φεύγω、「着く」の φτάνω、「入る」の μπαίνω、「出る」の βγαίνω など。
ギリシャ語:ταξίδι
読み方:タクシディ・タクシーディ
ラテン文字:taxidi
古代ギリシャ語の τάξις(整列、隊列)をもとにした指小形 ταξίδιον(遠征)がヘレニズム期に現れ、中世ギリシャ語で ταξίδι になり、現代ギリシャ語の ταξίδι に続く。もとは軍事的な遠征を表した語だったが、のちに一般的な「旅、旅行」を指すようになった。
προσκύνημα(礼拝、聖地、巡礼地)は宗教的・精神的な目的を持つ訪問を指し、ταξίδι より用途が限られる。ταξίδι は観光、出張、長旅、宇宙旅行まで含めて広く使える。
主な意味は、ある場所から別の場所へ移り、しばらくそこに滞在する旅や旅行。そこから、戻らない旅として θάνατος(死)をやわらかく言ったり、想像の中で夢や未来へ移る心の旅、さらに幻覚剤によるトリップも表す。指小形 ταξιδάκι(ちょっとした小旅行)は、軽い響きで使われる。
挨拶では καλό ταξίδι(よい旅を)と言い、船乗りには καλά ταξίδια(よい航海を)と言う。ταξίδι του μέλιτος(新婚旅行)は定番の言い方で、το μεγάλο ταξίδι(最後の旅)は死をぼかして表す。
ギリシャ語:κίνηση
読み方:キニシ・キーニシ
ラテン文字:kinisi
動詞 κινώ / κινέω(動かす)から派生した古代ギリシャ語の女性名詞 κίνησις(動き)に由来。語尾 -σις が -ση に変わって現代ギリシャ語の κίνηση の形になった。現代の用法の一部はフランス語 mouvement からの意味借用。英語 kinetic(運動の)や cinema(元は κίνημα と γράφω を組み合わせた cinematograph の略)も同じ κινώ にさかのぼる。
同じ語族に κίνημα(動き, 映画作品), κίνητρο(動機), κινητήρας(エンジン), κινητός(動く, 携帯の), κινηματογράφος(映画, 映画館), ακινησία(不動, 静止)。合成語に ανακίνηση(撹拌, 蒸し返し), διακίνηση(流通), εκκίνηση(出発, 起動), επανεκκίνηση(再起動), μετακίνηση(移動), παρακίνηση(動機づけ), συγκίνηση(感動), υποκίνηση(扇動), ηλεκτροκίνηση(電動), πετρελαιοκίνηση(ディーゼル駆動)。
ギリシャ語:σκάω
読み方:スカオ・スカーオ
ラテン文字:skao
古代ギリシャ語 σχάζω(切り開く、流し出す)を継承。σχάζω には σχάω の別形もあり、[sx] が [sk] に変わって σκάζω/σκάω となった。中世以降、二形のうち σκάω の形が広く使われるようになり、σκάζω は同じ意味でまれに見られる。「破裂する、はじける」の意味は、フランス語 éclater(破裂する)、crever(破裂する、裂ける)からの意味借用による。
派生語に σκάσιμο(破裂、パンク)、σκασμένος(破裂した、ひどくへこんだ)、σκασίλα(悩み、憂さ、無関心)。合成には χολή(胆汁)と結んだ χολοσκάω(気を揉む、悩む)、ξε- を前に付けた ξεσκάω(気晴らしする、息抜きする)などがある。関連語に εκρήγνυμαι(爆発する)。折れる・割れる動きには σπάω を使う。