#🔥 火・炎
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ギリシャ語:φλόγα
読み方:フロガ・フローガ
ラテン文字:floga
古代ギリシャ語の φλόξ(炎、対格 τὴν φλόγα)を継承。中世ギリシャ語 φλόγα を経て今に至る。印欧祖語で「燃える、光る」を表す語根から、英語の flame(ラテン語 flamma 経由)も同系。植物名の英語 phlox はこの φλόξ をそのまま借りた語で、花の色が炎のように鮮やかなことによる命名。
類義語 φωτιά(火、火災)に対し、φλόγα はとくに目に見える個々の炎や火の粉を指す。複数形 φλόγες では激しく燃え上がる火炎や火災そのものも表す。派生の指小形に φλογίτσα(小さな炎、かわいらしい火)。
ギリシャ語:καίγομαι
読み方:ケゴメ・ケーゴメ
ラテン文字:kaigomai
ギリシャ語:σβήνω
読み方:ズヴィノ・ズヴィーノ
ラテン文字:svino
σβήνω(消す、消える)は古代ギリシャ語の σβέννυμι(消す、消える)に由来し、中世ギリシャ語の σβήνω(消す、消える)を経て現代ギリシャ語に続く。火や光が消えることを表す古い動詞が、そのまま日常語として受け継がれた形である。
以前は σβύνω(古い綴りの形)という綴りも広く見られたが、現在は σβήνω が標準的である。反対の動きは ανάβω(火をつける、点ける)で、点火と消火、点灯と消灯を対で言うときによく並ぶ。
主な意味は φωτιά(火)や φως(光、明かり)を消すこと。そこから、機械や画面が止まること、文字やデータを消すこと、比喩で ελπίδα(希望)や ζωή(命、人生)、πίστη(信仰、確信)のようなものが失われること、さらに料理で仕上げに液体を加えることまで表す。
ギリシャ語:τζάκι
読み方:ヅァキ・ヅァーキ
ラテン文字:tzaki
τζάκι はトルコ語の ocak に由来する借用語。現代ギリシャ語では、室内に造りつけられ、煙突につながって火を焚ける設備を指す語として定着している。
家全体を言うのは σπίτι(家、住居)で、実際に燃えている火そのものは φωτιά(火、炎)と言うことが多い。τζάκι は、その火を囲む造りつけの暖炉を指しやすく、そこから暖炉の中で燃えている火自体を言うこともある。
主な意味は暖炉。石や金属で作られた室内の火床で、暖を取ったり雰囲気を作ったりするために使う。比喩では、長く影響力を持つ οικογένεια(家族、一族)や家柄を指し、とくに政界や上流社会の名門をやや批判的に言うことがある。
ギリシャ語:λάβα
読み方:ラヴァ・ラーヴァ
ラテン文字:lava
イタリア語 lava から入った借用語。現代ギリシャ語では、火山の噴火で火口から外へ流れ出る溶けた岩石を指す語として使われる。
火山の文脈では、έκρηξη(爆発、激発、急増)が噴火や爆発そのもの、στάχτη(灰、灰燼)が火山灰を指し、λάβα は噴出して流れ出た溶融岩そのものを指す。
流れのまとまりを強調するときは、ποταμός(河川、大量に流れるもの、非常に長いもの)の複数形を使って「溶岩の河」といった言い方をすることもある。
主な意味は溶岩。地質学では火山から噴出した高温の溶融岩を指し、文学的な比喩では、έρωτας(恋愛、恋人、セックス)や πάθος(情熱、激情)が抑えきれずあふれ出る勢いにも重ねられる。
ギリシャ語:αναπτήρας
読み方:アナプティラス・アナプティーラス
ラテン文字:anaptiras
αναπτήρας はドイツ語の Anzünder から入った借用語。現代ギリシャ語では、火花で小さな炎を出して火をつける道具を指す語として定着している。
主な意味はライター。たばこやガスコンロに火をつけるときのほか、車載のシガーライターも含めて言え、燃料の違いで βενζίνη(オイル、ガソリン)や υγραέριο(ガス)を使うタイプのようにも言い分ける。
火をつける道具としては、σπίρτο(マッチ) も近いが、σπίρτο は一本ごとのマッチを指し、αναπτήρας はライターを指す。比較には ζίπο(Zippo ライター)や τσακμάκι(火打ち石、ライター)もあり、火をつける行為を言う動詞は ανάβω(火をつける、つける、点火する) が基本になる。指小語の αναπτηράκι(小さなライター、小型ライター)は、小さめのライターや気軽な言い方として使われる。
ギリシャ語:σπίρτο
読み方:スピルト・スピールト
ラテン文字:spirto
σπίρτο はイタリア語の spirito(アルコール、スピリッツ)から入った借用語。もとの「アルコール」の意味は、現代ギリシャ語でも俗語としての「強い酒」や、化学の言い方の σπίρτο του άλατος(塩酸)に残っている。
現代の日常語では、そこから意味が大きく広がり、まず「マッチ」を指す語として定着している。さらに比喩では、ぱっと火がつく感じから、頭の回転が速い人を言うくだけた言い方にもなる。
火をつける道具としては、やや古風な言い方に πυρείο(マッチ、火打ち具)があり、現代の日常語では αναπτήρας(ライター) が対応する。比喩の「切れ者」という意味では、σπίθα(火花、きっかけ、残り火)も近い。
酒の語としては、ποτό(飲み物、酒、飲酒)が飲み物や酒全般を広く言えるのに対し、σπίρτο は俗に度数の強い酒やアルコールを荒っぽく指す。ワインのように酒の種類を限って言う κρασί(ワイン)とは守備範囲が違う。
主な意味はマッチ。そこから、くだけた比喩で「とても頭の切れる人」、俗語で「強い酒、アルコール」、固定した化学の言い方では「塩酸」も表す。
人を褒めて σπίρτο と言うと、頭の回転が速くて要領のいい人を表す。言い方によっては素直な称賛にも、軽い皮肉にもなる。
ギリシャ語:στάχτη
読み方:スタフティ・スターフティ
ラテン文字:stachti
ヘレニズム時代の形容詞 στακτή(「滴下された」を意味する στακτός の女性形)に由来する。もとは灰を濾した液、つまり灰汁を指した語で、中世ギリシャ語の στάκτη(灰)を経て、調音の変化により kt が xt に変わり、現代ギリシャ語の στάχτη となった。この過程で意味も「灰汁」から「灰」そのものへ移った。
英語の static(静止した)や stay(留まる)と同じ、「立つ」を意味する印欧語の語根につながるとされ、もとは「沈殿したもの」というニュアンスを持つ。
類義語に τέφρα(灰)と σποδός(遺灰、遺骸)がある。τέφρα は学術的・文語的な語で、日常語としては στάχτη が一般的に使われる。
στάχτη からは色の形容詞 σταχτής(灰色の)が派生し、その中性形 σταχτί は名詞として灰色そのものを指す。
燃焼後に残る灰が基本の意味で、火山灰や遺灰にも使われる。さらに、火災や戦争で完全に破壊された状態を表す比喩にも使われ、「灰にする」「灰になる」の形で灰燼(かいじん)に帰すことを表す。「灰の中から」のように、壊滅からの再生を言う表現もある。
ギリシャ語:έκρηξη
読み方:エクリクシ・エークリクシ
ラテン文字:ekrixi
古代ギリシャ語の ἔκρηξις(破裂)から。ἐκ-(外へ)+ ῥήγνυμι(壊す、破裂させる)からなり、内部の圧力が外へ弾ける動きを表す。
ῥήγνυμι は英語 hemorrhage(出血、αἷμα「血」+ ῥήγνυμι から)の語根でもある。
動詞形は εκρήγνυμαι(爆発する)。派生語に εκρηκτικός(爆発的な、火薬の)、εκρηκτικότητα(爆発性)など。関連語に ανάφλεξη(着火、点火)、ρωγμή(亀裂)、διάρρηξη(破壊、侵入)、σκάσιμο(破裂、パンク)など。
ギリシャ語:βεγγαλικό
読み方:ヴェンガリコ・ヴェンガリコー
ラテン文字:vengaliko
地名 Βεγγάλη(ベンガル。英語 Bengal、ベンガル語の自称 Bangla から入った外来借用)を形容詞化した βεγγαλικός(ベンガル風の)の中性名詞形で、英語 Bengal light(ベンガル花火)を写した意味借用(σημασιολογικό δάνειο)として花火を指す名詞に定着した。もとは πυροτέχνημα βεγγαλικό(ベンガル風の花火)と修飾関係で使われていた中性形容詞が単独で名詞化した形。ベンガル花火は、ベンガル地方で信号用に使われた青白い光を放つ火薬を指し、手持ちや信号弾として燃やすタイプのものだった。
類義語に πυροτέχνημα(花火。やや硬い語)。βεγγαλικό は打ち上げ・手持ちの両方を含む花火全般を指す形として広く使う。通常は複数形 βεγγαλικά で用いる。関連語に βαρελότο(爆竹), κροτίδα(クラッカー、爆竹), στρακαστρούκα(爆竹), φωτοβολίδα(照明弾、信号弾), βεγγαλικός(ベンガル風の。形容詞形)。
ギリシャ語:πυροτέχνημα
読み方:ピロテフニマ・ピロテーフニマ
ラテン文字:pyrotechnima
古代ギリシャ語の πυρο-(πῦρ「火」から)と τέχνημα(工芸品、技術で作られたもの。τέχνη「技術、芸術」から)を組み合わせて作られた学術借用で、フランス語 feu d'artifice(花火。直訳「技の火」)の意味を写した翻訳借用(μεταφραστικό δάνειο)。語頭の πυρο- は πυρκαγιά(火災)や πυροδοτώ(起爆する)にも現れる合成要素。
類義語に βεγγαλικό(花火、ベンガル花火)。βεγγαλικό は打ち上げ・手持ちの両方を含む花火全般をふつうに指す形で、πυροτέχνημα はやや硬い語。関連語に花火・爆薬の類語として βαρελότο(爆竹), κροτίδα(クラッカー、爆竹), σκορδάκι(かんしゃく玉), φωτοβολίδα(照明弾、信号弾)。英語の pyrotechnics(花火術)は同じ πῦρ と τέχνη から新ラテン語 pyrotechnicus、フランス語 pyrotechnique を経由して入った学術借用で、πυροτέχνημα と語構成を共有する。
ギリシャ語:κάψιμο
読み方:カプシモ・カープシモ
ラテン文字:kapsimo
古代ギリシャ語の動詞 καίω(燃やす、焼く)のアオリスト語幹 καψ- に行為・状態を表す接尾辞 -ιμο を付けた形で、中世ギリシャ語の κάψιμο(ν) を経て今に至る継承。コンピュータで「焼く(CD や DVD に書き込む)」という意味は、英語 burn から来た意味借用。
類義語に καύση(燃焼)。καύση は化学・工学や火葬の文脈で使う硬い語で、κάψιμο は焼くこと・燃えることをふつうに指す形として広く使う。関連語に καψάλα(焦げ跡), καψάλισμα(軽く焼くこと、きつね色に焼くこと), καύσωνας(猛暑、熱波), καούρα(胸焼け), εμπρησμός(放火), αποτέφρωση(火葬), ζεμάτισμα(熱湯火傷、やけど), τσούξιμο(しみるような痛み)。
ギリシャ語:καύση
読み方:カフシ・カーフシ
ラテン文字:kafsi
動詞 καίω(燃やす)から派生した古代ギリシャ語の女性名詞 καῦσις(焼くこと, 焼却)に由来。語尾 -σις が -ση に変わって現代ギリシャ語の καύση の形になり, 近代にフランス語 combustion の訳語としても取り入れられ化学や工学の「燃焼」の意味が定着した。英語 caustic(腐食性の), cauterize(焼灼する), holocaust(ホロコースト, 焼き尽くし)も同じ καίω にさかのぼる。
同じ語族に καύσιμο(燃料), καυστικός(腐食性の, 辛辣な), καυστήρας(バーナー), καυτός(熱い)。合成語に καυσαέριο(排気ガス), καυσόξυλα(薪)。
ギリシャ語:καύσιμος
読み方:カフシモス・カーフシモス
ラテン文字:kafsimos
古代ギリシャ語の καύσιμος(燃やすのに適した)に由来。動詞 καίω(燃やす)と同じ語根 καυ- からの形容詞。現代ギリシャ語で中性複数形 τα καύσιμα が「燃料」を指す名詞として使われる用法は、フランス語 carburants からの意味借用で定着した。
同じ語根から καύση(燃焼), καυστικός(腐食性の、辛辣な), καυστήρας(バーナー)など。英語 caustic(腐食性の、辛辣な)はラテン語経由で古代ギリシャ語の καυστικός から。holocaust は ὅλος(全部の)と καίω の合成 ὁλόκαυστον(丸ごと焼いた供物)から。
ギリシャ語:ανάβω
読み方:アナヴォ・アナーヴォ
ラテン文字:anavo
古代ギリシャ語の ἀνάπτω(火をつける、結びつける)を継承。ἀνα-(上へ)と ἅπτω(つける、触れる)の合成語で、完結形(アオリスト)の語幹 αναψ- は現代形 άναψα(火をつけた)にそのまま残り、現在形の語尾が -πτω から -βω に変わって今に至る。
感情や興味をかき立てる意では εξάπτω(興奮させる), κεντρίζω(刺激する), προκαλώ(引き起こす)が近い。火や騒ぎが勢いよく燃え上がるときは φουντώνω(勢いよく燃える)、高熱や顔の火照りは κορώνω(頂点に達する), πυρώνω(焼けるように熱する)、ひどい暑さは καψώνω(焼けつかせる)。逆に「消す、消える」は σβήνω。
派生に αναμμένος(火がついた、熱狂した), άναμμα(点火、点灯), αναπτήρας(ライター), ξανάβω(再び火をつける、再燃する)。
ギリシャ語:καπνός
読み方:カプノス・カプノース
ラテン文字:kapnos
古代ギリシャ語の καπνός(煙)を継承。印欧祖語で「煙、沸騰、激しい動き」を表す語根に遡るとされる。古代から現代まで基本の意味は「煙」で、そこから植物のタバコや、乾燥・加工した喫煙用のタバコ製品も指す用法が加わった。
派生語に κάπνισμα(喫煙), καπνίζω(喫煙する、燻す), καπνιστής(喫煙者), καπνιστός(燻製の), καπνοδόχος(煙突)。接頭辞 καπνο- で καπνοβιομηχανία(タバコ産業), καπνοκαλλιέργεια(タバコ栽培), καπνοπωλείο(タバコ店)などの合成語を作る。口語で部屋に立ち込める濃い煙は、トルコ語由来の ντουμάνι とも言う。英語の医学用語 hypercapnia(高炭酸ガス血症), hypocapnia(低炭酸ガス血症)の -capnia は、この καπνός を受け継いだ語根。
ギリシャ語:ανάφλεξη
読み方:アナフレクシ・アナーフレクシ
ラテン文字:anaflexi
古代ギリシャ語の名詞 ἀνάφλεξις(発火)に由来。動詞 αναφλέγω(発火させる)の名詞形で、ἀνά-(上に、再び)と φλέγω(燃やす、焼く)の合成に名詞化接尾辞が付いた形。
化学の発火・引火が中心義。戦争や緊張の勃発・再燃に使う比喩用法はフランス語 conflagration(大火、動乱)からの意味借用。機械工学の点火(ガソリンエンジンの点火装置)はフランス語 allumage(点火)からの意味借用。
類義語に λαμπάδιασμα(ぱっと燃え上がること), έναυση(点火、着火), αναζωπύρωση(再燃), πυροδότηση(起爆、誘発)。派生に αυτανάφλεξη(自然発火), προανάφλεξη(早期点火、ノッキング)。英語 phlogiston(燃素), phlegm(粘液)も φλέγω を起源とする。
ギリシャ語:εκρήγνυμαι
読み方:エクリグニメ・エクリーグニメ
ラテン文字:ekrignymai
ギリシャ語:πυροδοτώ
読み方:ピロドト・ピロドトー
ラテン文字:pyrodoto
古代ギリシャ語の πῦρ(火)と δίδωμι(与える)を πυρο- + -δοτώ の形で組み合わせた学術借用で、19 世紀中頃に作られた。フランス語 mettre le feu(〜に火をつける、爆発装置に点火する)の意味を写した翻訳借用で、「爆発装置を作動させる」の語義はここから定着した。
類義語に πυρπολώ(火を放つ、放火する)。派生に πυροδότηση(起爆、点火), πυροδότης(起爆装置、引き金となる人・要因), πυροδότρα(女性の起爆者), πυροδοτικός(起爆用の), αναπυροδοτώ(再起爆する), αποπυροδοτώ(起爆解除する)。
ギリシャ語:βαρελότο
読み方:ヴァレロト・ヴァレロート
ラテン文字:vareloto
イタリア語 barilotto(小さな樽)からの借用で、祝祭や行事で使う爆竹を表す。barilotto は barile(樽)に指小辞 -otto を付けた形。ギリシャ語 βαρέλι(樽)はイタリア語 barile から、英語 barrel は古フランス語 baril から来ていて、いずれも同じ語族につながる。
類義語に κροτίδα(爆竹、クラッカー), στρακαστρούκα(爆竹、かんしゃく玉), μπομπάκι(小型爆弾), δυναμιτάκι(小型ダイナマイト)。関連語に βεγγαλικό(手持ち花火、ベンガル花火), πυροτέχνημα(花火), φωτοβολίδα(照明弾、信号弾)。
ギリシャ語:ξύλο
読み方:クシロ・クシーロ
ラテン文字:xylo
古代ギリシャ語の ξύλον(切られた木、棒、木材)から。古代から現代に至るまで、植物としての木そのものではなく、材料としての木材や、それで作られた棒を指す語として発達した。英語の xylophone の xylo- も、この ξύλον を語源としている。
木そのものは δέντρο(木、樹木)で言うことが多く、材木や木材工業の文脈では ξυλεία も使われる。接頭辞 ξυλο-(木製の、打撃の)は、ξυλουργός(大工)や ξυλοδαρμός(殴打)のように、多くの語を作る。
:::vocab
- τίμιο ξύλο / άγιο ξύλο(聖なる木、十字架の断片)
- σομφό ξύλο(辺材、白太) :::
主な意味は木材。樹木の幹や枝の硬い組織や、それを材料にしたものを指す。比喩では殴打やお仕置き、寒さなどで体が硬くなった状態にも使われる。複数形 ξύλα は、燃料としての薪を指すことも多い。
ギリシャ語:ξυλάνθρακας
読み方:クシランスラカス・クシラーンスラカス・クシラントゥラカス・クシラーントゥラカス
ラテン文字:xylanthrakas
古代ギリシャ語の ξύλον(木)と ἄνθραξ(炭、石炭)を組み合わせて作られた学術借用で、フランス語 charbon de bois(木炭)の意味を写した翻訳借用。アカデミー辞書は「επίσημο(正式)」と扱い、化学や工業の文脈によく出る。
類義語に ξυλοκάρβουνο(木炭、炭。話し言葉で日常的に使う)。関連語に άνθρακας(炭素、炭疽、炭疽病)。英語の anthracite(無煙炭)や anthrax(炭疽)も、この ἄνθραξ を起源とする。
ギリシャ語:κάρβουνο
読み方:カルヴノ・カールヴノ
ラテン文字:karvouno
ラテン語 carbō(炭)に由来し、ヘレニズム期ギリシャ語 κάρβων、中世ギリシャ語 κάρβουνον を経て今に至る。英語 carbon(ラテン語 → フランス語 carbone 経由)も同じ carbō を起源とする。
現代ギリシャ語で化学の炭素を指すのは άνθρακας で、κάρβουνο は燃料や画材の炭、炭火を広く指す。木炭は ξυλοκάρβουνο と ξυλάνθρακας, 石炭は πετροκάρβουνο と γαιάνθρακας のように、κάρβουνο 側と άνθρακας 側で並行して合成語を作る。
派生に καρβουνιάζω(真っ黒に焦がす、炭にする), καρβουνιάρης(石炭を扱う人、昔の蒸気機関車), καρβουνάκι(小さな炭)。
ギリシャ語:απανθρακώνω
読み方:アパンスラコノ・アパンスラコーノ・アパントゥラコノ・アパントゥラコーノ
ラテン文字:apanthrakono
前置詞 από(〜から、完全に)と άνθρακας(炭、炭素)からの合成動詞。接頭辞 από- の「完全に」の含意から、物質が熱で完全に炭化することを表す。
類義語に αποτεφρώνω(灰にする), καρβουνιάζω(炭にする、焦がす), κατακαίω(焼き尽くす、焼き払う)。英語 anthracite, anthrax も ἄνθραξ を起源とする。
ギリシャ語:καίω
読み方:ケオ・ケーオ
ラテン文字:kaio
古代ギリシャ語の καίω(燃やす)を継承。中世に母音間に γ が挿入された καίγω も現代で並行して使われる。コンピュータ用語の「CDを焼く」用法は英語 burn からの意味借用で定着した。
派生語に καύσιμος(可燃性の、燃料), καύση(燃焼), κάψιμο(火傷、焦げ), έγκαυμα(火傷), καυστικός(腐食性の、辛辣な)など。焼き方を細かく言い分ける近い動詞に απανθρακώνω(炭化させる), αποτεφρώνω(灰にする), καψαλίζω(軽くあぶる)。英語 caustic, cauterize, holocaust はいずれもラテン語経由で、καίω と同じ語根をもつ古代ギリシャ語(καυστικός, καυτηριάζω, ὁλόκαυστον)から来ている。
ギリシャ語:πυρ
読み方:ピル
ラテン文字:pyr
古代ギリシャ語の πῦρ(火)に由来。印欧祖語で「火」を表す語根に続く語で, 英語 fire, ドイツ語 Feuer, ヒッタイト語 paḫḫur も同じ語根の仲間。英語 pyre(火葬の薪), pyro-(火の〜), pyromania(放火癖)はこの語からラテン語経由で英語に入った。
射撃や砲火を指す用法は, フランス語 feu, 英語 fire からの意味借用で加わった。派生に πυρά(篝火, 砲火), πυρετός(熱, 熱病), πυροσβέστης(消防士), πυροβόλο(大砲)。
ふだん「火」と言うときは φωτιά, πυρ は軍事や宗教, 哲学の文脈や慣用句に使うことが多い。
ギリシャ語:σπίθα
読み方:スピサ・スピーサ・スピタ・スピータ
ラテン文字:spitha
動詞 σπιθίζω(火花を散らす、きらめく)から作られた名詞で、中世ギリシャ語の σπίθα を経て今に至る継承。
類義語に σπινθήρας(火花)。σπινθήρας は電気工学や物理の火花を指すのに使うことが多く、σπίθα は日常の火花のほか、きっかけ、残り火、頭の切れる人のような比喩でよく出る。
ギリシャ語:σπινθήρας
読み方:スピンシラス・スピンシーラス・スピンティラス・スピンティーラス
ラテン文字:spinthiras
古代ギリシャ語の σπινθήρ(火花)から。さらに、印欧祖語で「輝く、光る」を意味する語根につながると考えられている。英語の spinthari- や、放射線計測器の spinthariscope(スピンサリスコープ、閃光計)にも、同じ古代ギリシャ語の語根が見られる。
類義語に σπίθα(火花) がある。物理的な火花という意味ではほぼ同じだが、σπινθήρας のほうがより科学的・専門的な響きを持つ。
主な意味は火花。文語的な響きを持つことがあり、科学技術分野では電気的な火花にも使われる。比喩的には、物事の発端や原因、きらめきを指すこともある。
複合語では ηλεκτρικός σπινθήρας が電気火花を表す。現代のこの用法は、英語の spark やフランス語の étincelle の影響で広がったものと考えられる。異なる極性を持つ二つの電荷が結びつくときの発光を指し、英語の electric spark やフランス語の étincelle électrique に当たる。
ギリシャ語:στρακαστρούκα
読み方:ストゥラカストゥルカ・ストゥラカストゥルーカ
ラテン文字:strakastrouka
στρακαστρούκα は、τρακατρούκα(爆竹) を土台に、strak のような擬音的な響きや、ぶつかることを表す τρακάρω、イタリア語の scrocchio(パチパチという音)などの音感が重なって生まれた形と考えられる。
別表記に τρακατρούκα(爆竹) がある。複数形を冠詞と続けて発音するうちに、冠詞末尾の σ が語の一部として受け取られ、στρακαστρούκα という形が広まったと考えられる。
類義語には βαρελότο(より威力の強い爆竹) や κροτίδα(一般的な爆竹、クラッカー) がある。関連語としては βεγγαλικό(花火、手持ち花火) がある。
主な意味は、点火すると連続して破裂音を出す爆竹やかんしゃく玉。古代ギリシャ語に直接さかのぼる語ではなく、音の響きから生まれた名称でもある。日常的には複数形の στρακαστρούκες で使われることが多い。
ギリシャ語:κροτίδα
読み方:クロティダ・クロティーダ
ラテン文字:krotida
カサレヴサの κροτίς(対格 κροτίδα)に由来。古代ギリシャ語 κρότος(破裂音、轟音)に指小接尾辞 -ίς を付けた形で、対格形が主格形として定着して今に至る。
類義語に βαρελότο(大型の爆竹), στρακαστρούκα(クラッカー、かんしゃく玉)。関連語に βεγγαλικό(手持ち花火、ベンガル花火), φωτοβολίδα(照明弾、信号弾)。

女性名詞
温度
光と闇
植物
動詞 
生と死
動作
住居
家族 
物質
道具
飲み物
嗜好品 

事故
災害 
行事 
身体・健康
化学 
形容詞
素材
工学 

軍事
玩具 



