ギリシャ語:δύσκολος
読み方:ディスコロス・ディースコロス
ラテン文字:dyskolos
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ギリシャ語:δύσκολος
読み方:ディスコロス・ディースコロス
ラテン文字:dyskolos
ギリシャ語:εύκολος
読み方:エフコロス・エーフコロス
ラテン文字:efkolos
古代ギリシャ語の εὔκολος を継承。εὖ(よく)と κόλος を合わせた語で、κόλος の出所ははっきりせず、χολή(胆汁)の変種ではないかという説もある。反対語は δυσ-(悪く、困難に)を持つ δύσκολος(難しい、厄介な)。
派生語に ευκολία(簡単、楽さ)、διευκολύνω(楽にする、便宜をはかる)、διευκόλυνση(便宜、便益)。複合語に ευκολονόητος(わかりやすい)、ευκολόπιστος(信じやすい、だまされやすい)。
ギリシャ語:καθαρός
読み方:カサロス・カサロース・カタロス・カタロース
ラテン文字:katharos
古代ギリシャ語の καθαρός(清らかな、汚れのない)を継承。古代の動詞 καθαίρω(清める)と同じ語族。現代の動詞は καθαρίζω(清める、きれいにする)。名詞 κάθαρση(浄化)は英語 catharsis の語源になった。
ギリシャ語:βρώμικος
読み方:ブロミコス・ブローミコス・ヴロミコス・ヴローミコス
ラテン文字:vromikos
βρόμα(悪臭、汚れ)に形容詞を作る -ικος が付いてできた語。βρόμα は古代ギリシャ語 βρομέω/βρομῶ(音を立てる、騒ぐ)の系列と、ヘレニズム期の βρωμῶ(ひどい臭いがする)が重なって「臭い、汚れ」の意味を前に出した語で、そこから βρώμικος は物が汚れていることにも、後ろ暗く不正な事柄にも使われるようになった。
派生語・関連語に βρόμα(悪臭、汚れ)、βρομώ(悪臭がする)、βρομιά(汚れ、不潔さ、不正)、βρομίζω(汚す、汚れる)。類義語は ακάθαρτος(不潔な)、対義語は καθαρός(清潔な)。
ギリシャ語:μολύβι
読み方:モリヴィ・モリーヴィ
ラテン文字:molyvi
μολύβι は古代ギリシャ語の μόλυβδος(鉛)につながり、中世ギリシャ語の μολύβιν(鉛)と μολύβι(鉛)を経た語。もともとは鉛そのもの、あるいは鉛を使ったものを指し、そこから芯を持つ細長い筆記具にも意味が広がった。近代にはフランス語 crayon(鉛筆、クレヨン)の意味的な影響も重なり、現代ギリシャ語の μολύβι では「鉛筆」がもっとも基本の意味になっている。
日常語で「鉛筆」と言うときは μολύβι が基本で、化学や金属の文脈で「鉛」をはっきり言うときは μόλυβδος のほうが改まった言い方になる。ペンシル型の化粧品も同じ語で呼ばれ、μάτι(目)、χείλος(唇)、φρύδι(眉)の輪郭を取る道具を表す。
指小語の μολυβάκι(小さな鉛筆、小ぶりのペンシル)は、小さな鉛筆や短い鉛筆、また化粧用のペンシルをやわらかく言う形としてよく使われる。
主な意味は「鉛筆」。そこから、アイライナーやリップライナーのようなペンシル型コスメ、口語の「鉛」や「弾丸」、さらに鉛のように重く沈む感覚へと意味が広がっている。χαρτί(紙)と並ぶと、計算やメモを始める具体的な道具立てを表しやすい。比喩では βαρύς(重い)の形容詞的な感覚と重なりやすい。
ギリシャ語:έξαλλος
読み方:エクサルロス・エークサルロス
ラテン文字:exallos
古代ギリシャ語の ἔξαλλος(普通と違う、際立った)に由来。ἐξ(〜の外へ)と ἄλλος(他の)の合成で、「他のものから外れている、通常の範囲を超えている」が初義。古代の動詞 ἐξάλλομαι(高く跳び上がる)と取り違えられたとも言われ、その影響もあって今は怒りや喜びで「我を忘れている」状態、祝祭やリズムが「度を越して激しい」さま、見た目が「奇抜すぎる」ことなどに使う。
派生語に名詞 εξαλλοσύνη(取り乱した状態、奇行)、副詞 έξαλλα(取り乱して、どぎつく)。怒りの文脈では θυμός(怒り)、喜びの文脈では χαρά(喜び)と結びつく。成句 εν εξάλλω καταστάσει/σε έξαλλη κατάσταση は「ひどく興奮した状態で」を指す改まった表現。
ギリシャ語:σκοτεινός
読み方:スコティノス・スコティノース
ラテン文字:skoteinos
古代ギリシャ語の σκοτεινός(暗い, 不明瞭な)を継承。σκότος(暗闇)に形容詞を作る -εινός が付いた語で, 物理的な暗さから, 事情の見えにくさ, 邪悪さ, 不吉さまで古代から幅広い意味を持ってきた。「暗い色」「謎めいた」「陰険な」といった現代の使い分けは, フランス語 obscur, sombre, 英語 dark の意味配置と重なって整った。
派生に σκοτεινότητα(暗さ, 不透明さ), σκοτεινιάζω(暗くなる, 曇る), 指小形の σκοτεινούτσικος(少し暗い)。副詞の σκοτεινά(暗く, 暗い中で)は「手探りで, 見通しなく」の比喩にも使う。同じ σκοτ- の語族に σκοτάδι(暗闇), σκότος(暗闇, 盲目), σκοτίζω(暗くする, 悩ます)。
反対語は φωτεινός(明るい)で, 概念としては φως(光)と向き合う。σκιά(影, 日陰)は光が一部遮られてできる部分的な暗さで, σκοτεινός の全体的な暗さとは焦点が異なる。
ギリシャ語:διαφορά
読み方:ディアフォラ・ディアフォラー
ラテン文字:diafora
古代ギリシャ語の διαφορά(違い、隔たり)を継承。「引き算の差」「差額」の用法にはフランス語 différence の意味借用が含まれる。
主な意味は「違い、差異」。人や物の性質、価格、年齢、時刻、意見などの隔たりを表し、そこから「はっきり良くなった違い」「引き算の差や差額」「意見や利害の不一致による争い」にも広がる。
近い語としては ομοιότητα(類似、共通性)があり、これは二つのもののあいだに見られる「似ている点」に目を向ける語。数量や条件がぴたりと等しいことを言うなら ισότητα(等しさ、平等)のほうが近く、διαφορά はそこから外れた「開き」や「ずれ」を表す。争いの意味では συμφωνία(合意、一致)が対立しやすく、立場の食い違いが解消された状態をいう。より抽象的、哲学的には ταυτότητα(同一性、アイデンティティ)が対立項になりうるが、日常語としての διαφορά にまず対応するのは「似ていること」や「一致していること」を表す語のほうである。
με τη διαφορά ότι(ただし...という条件で/...という違いを除けば)は、条件や留保を添える言い方。κάνει διαφορά(差が出る、違いを生む)は、結果の違いがはっきり表れることをいう。専門語では ειδοποιός διαφορά(種差、特質的差異)や διαφορά δυναμικού(電位差)のような言い方もある。
ギリシャ語:ανοιχτός
読み方:アニフトス・アニフトース
ラテン文字:anoichtos
ヘレニズム期の古代ギリシャ語 ἀνοικτός(開けられる、開くことができる)に由来する。中世ギリシャ語では子音連続 kt が xt に変化した民衆形から ανοιχτός(一般的な綴り)が定着し、いっぽうで文語的な借り直しとして ανοικτός(文語的な綴り)も残った。現代では ανοιχτός がより一般的で、対義語には κλειστός(閉じた)が立つ。
意味の核は「閉じていない」「閉ざされていない」。πέλαγος(外洋、海、沖合)のように広く開けた場所、μυαλό(脳、知性、正気)の柔軟さ、ουρανός(空、天)の晴れ具合、営業中の店、まだ決着していない問題など、物理的な開き方から比喩的な広がりまでを広く表す。
副詞 ανοιχτά(開けたままに、率直に) / ανοικτά(同じ意味の別綴り)では、「開けたまま」「沖で」「営業している」のほか、「率直に」「気前よく」の意味でも使う。成句では、手の内を隠さずに進める言い方や、温かく迎える言い方にもよく現れる。
ギリシャ語:μεγάλος
読み方:メガロス・メガーロス
ラテン文字:megalos
古代ギリシャ語の μέγας(大きい、偉大な)が起源。中世ギリシャ語で μεγάλος の形が定着し、現代ギリシャ語では活用で現れる語幹 μεγαλ-(大きさを表す語幹)を土台にした現在の形として使われている。
対義語は μικρός(小さい)。ややくだけた μεγαλούτσικος(やや大きい、けっこう大きい)は軽い言い方で、連結形 μεγαλο-(大きな、巨大な)は μεγαλούπολη(巨大都市)のような複合語にも現れる。
μεγάλος の中心には「平均より大きい」という感覚がある。そこから、量や程度が多いこと、ηλικία(年齢)が上であること、感情や出来事が激しいこと、さらに人や出来事が重要で偉大であることまで表すようになった。
固有名や定型名にもよく現れ、グレートブリテンや聖週間のような呼び名をつくる。比喩では καρδιά(心)と結びついて「寛大な心」を、κεφάλι(頭)と結びついて「とても頭のいい人」を表す言い方もよく使う。
ギリシャ語:ακριβής
読み方:アクリヴィス・アクリヴィース
ラテン文字:akrivis
古代ギリシャ語の ἀκριβής(正確な、厳密な)に由来。
数量や大きさ、重さ、寸法のように過不足なくぴたりと定まっていることにも、日時や場所を近似でなく細かく特定することにも使う。
対応する副詞 ακριβώς(正確に、ちょうど、まさに)は、数値や時刻をぴたりと示すときにも、言い方を強めて「その通り」「まさしく」と言うときにもよく使われる。
主な意味は二つある。ひとつは、数量や時刻、位置などが近似でなく正確に定まっていること。もうひとつは、翻訳や記述、約束の履行が元の内容や現実に細部まで忠実であること。
ギリシャ語:νεκρός
読み方:ネクロス・ネクロース
ラテン文字:nekros
古代ギリシャ語の νεκρός(死んだ)を継承。印欧祖語で「滅びる」を表す語根から続き、名詞 νέκυς(死体)に形容詞語尾 -ρός を付けて作られた。
フランス語 mort, 英語 dead からの意味借用が入り、「死語」「死文」「死角」のような比喩の言い回しが近代以降に加わった。
反対語は ζωντανός(生きている)。近い語に θάνατος(死), ζωή(命、生命)。
派生語に νεκρικός(葬儀の、陰気な), νεκρώνω(死なせる、麻痺させる), νέκρωση(壊死)。合成語に νεκροταφείο(墓地), νεκρολογία(追悼記事), νεκρομαντεία(死霊術)。
英語 necrosis, necromancy の necro- は同じ語源。ラテン語 nex(殺害)も同じ印欧祖語の語根から続く。
ギリシャ語:ήρεμος
読み方:イレモス・イーレモス
ラテン文字:iremos
古代ギリシャ語の副詞 ἠρέμα(静かに、穏やかに)から派生した ἤρεμος(穏やかな)に由来。印欧祖語で休む・静まることを表す語根につながる。
派生語に名詞 ηρεμία(落ち着き)、動詞 ηρεμώ(落ち着く)、副詞 ήρεμα(穏やかに)、ηρεμιστικός(鎮静の)、ηρεμιστικά(鎮静剤)。近い語に ήσυχος(静かな)、γαλήνιος(凪いだ、安らかな)、πράος(穏やかな、温和な)、ψύχραιμος(冷静な)。関連名詞に ειρήνη(平和)。対義語に ταραγμένος(取り乱した、波立った)。
ギリシャ語:τρόπος
読み方:トゥロポ・トゥローポ
ラテン文字:tropos
古代ギリシャ語の τρόπος(向きを変えること, やり方, 態度)を継承。動詞 τρέπω(向ける, 回す)の名詞形で, もとは「向け方, 転じ方」。音楽の「旋法」の意味はフランス語 mode からの意味借用で輪郭が整った。
同じ τρέπω・τροπή の語族に ανατροπή(転覆), μετατροπή(変換), εντροπία(エントロピー), τροποποιώ(修正する), τροπολογία(修正条項), τροπόσφαιρα(対流圏), 合成語 ιδιότροπος(気まぐれな), πολύτροπος(多彩な), δύστροπος(扱いにくい)。
δρόμος(道, 方法, 競走)も比喩で「やり方」を表すが, 道筋・経路の感覚が残る。τρόπος はやり方そのものを指して広く使う。文語的な「生き方」を言う βίος(人生, 生き方)に対し, 日常の τρόπος ζωής は「生活様式」を言う。英語 trope(比喩, 常套的パターン), tropic(回帰線)もラテン語を経てこの τρόπος の語族。
ギリシャ語:στρογγυλός
読み方:ストゥロンイロ・ストゥロンイロー・ストゥロンギロ・ストゥロンギロー
ラテン文字:stroggylos
στρογγυλός(丸い、円形の)は、中世ギリシャ語の同形から続く語で、現代ギリシャ語でも「丸い、円形の」という基本の意味を保っている。
文語的な別形に στρογγύλος(文語的な「丸い」)がある。解剖学では Στρογγύλος μυς(円筋)や στρογγύλος σύνδεσμος(円索)のように、この形で現れる。
指小語に στρογγυλούτσικος(ほぼ丸い、丸っこい)があり、副詞形は στρογγυλά(丸く、丸めて)。
いちばん近い基本語は κύκλος(円、輪)で、στρογγυλός はその「円や輪のように丸い」という性質を述べる形容詞として使いやすい。より広く形を言うなら σχήμα(形、図形)が上位語になる。日常の「オーバル形」には οβάλ(楕円形、オーバル形)が自然で、幾何学の「楕円」なら έλλειψη(楕円)、卵形に寄るなら ωοειδής(卵形の)が近い。
主な意味は、物の形が丸い、円形である、球形であること。そこから、ワインの味わいがまろやかなことや、言い方が角の取れたものになっていることも表す。中性形の στρογγυλό(丸いもの)は、食品分野では牛・子牛のもも肉の一部位も指す。
ギリシャ語:αινιγματικός
読み方:エニグマティコス・エニグマティコース
ラテン文字:ainigmatikos
αίνιγμα(謎) に、性質を表す接尾辞 -ικός が付いた形容詞で、中世ギリシャ語に遡る。英語の enigmatic も同じ語源から。
副詞形は αινιγματικά(謎めいた様子で)。さらに抽象名詞 αινιγματικότητα(不可解さ) も派生している。
謎のように理解や解釈が難しいさまを表す。人の振る舞いや表情、言葉遣いなどに幅広く用いる。
ギリシャ語:αινιγματικότητα
読み方:エニグマティコティタ・エニグマティコーティタ
ラテン文字:ainigmatikotita
αίνιγμα(謎) から派生した形容詞 αινιγματικός(謎めいた) に、抽象名詞を作る接尾辞 -ότητα が付いたもの。英語の enigmatic と語源を共有する。
謎めいている性質、あるいは正体のつかめない雰囲気を表す。
ギリシャ語:αργός
読み方:アルゴス・アルゴース
ラテン文字:argos
古代ギリシャ語の ἀργός(働かない、怠惰な)から。「活動していない」から「速度が遅い」「加工されていない」へと意味が広がった。類義語の βραδύς(遅い)は文語的な語。
ギリシャ語:ισορροπία
読み方:イソロピア・イソロピーア
ラテン文字:isorropia
古代ギリシャ語の ἰσορροπία(釣り合い、等しく傾くこと)に由来。ἴσος(等しい)と ῥοπή(傾き、重さ)からなる合成語で、天秤の両側が等しく傾く、すなわち釣り合いの取れた状態を古代から表した。現代の物理・化学や社会的な「平衡、均衡」の意味は、フランス語 équilibre、英語 equilibrium からの意味借用で広がった。
対義語に ανισορροπία(不均衡、不安定)。派生語に ισορροπώ(バランスを取る), εξισορρόπηση(均衡の回復)。英語の iso- はこの ἴσος を受け継いだ接頭辞で、isosceles(二等辺三角形), isotope(同位体)などに使う。
ギリシャ語:κοινός
読み方:キノス・キノース
ラテン文字:koinos
古代ギリシャ語の κοινός(共通の、公共の)に由来。対義的な語に ίδιος(自分の、固有の)など。
主な意味は「共通の」「共同の」「一般的な」。人々が集団で共有する性質や、複数の人が一緒に使うもの、あるいは特別な特徴のない平凡なものを指す。
副詞形は κοινώς / κοινά で、「一般に」「俗に」の意味になる。また κοινός を含む固定表現も多く、言語、世論、市場、病名などを表す連語に広く使われる。
ギリシャ語:χάλι
読み方:ハリ・ハーリ
ラテン文字:chali
トルコ語の hâl(状態、状況、有様)からの外来借用で、トルコ語自体はアラビア語 ḥāl(حال、状態)を語源とする。オスマン期にギリシャ語に入り、口語で「ひどい状態」「惨状」というネガティブな意味に偏って定着した。日常では複数形 χάλια の形で補語・副詞的に用いられ、「ボロボロだ」「気分が最悪だ」といった意味を表すことが多い。同綴の χαλί(絨毯)はアクセント位置(語末)も語源(トルコ語 halı < ペルシャ語 qālī)も異なる別語で、χάλι はアクセントが語頭にあり状態の悪さを指す側に分かれている。
類義語に κατάσταση(状態。古代ギリシャ語由来で中立的に状態を指し、悪い意味に限らない硬い文脈で広く使う), χαμός(混乱、騒動、惨状。χάνω「失う」由来), ρεζίλι(恥さらし、無様な様子。トルコ語 rezil 由来の外来借用), κουρέλι(ぼろ、ぼろ切れ。比喩的にぼろぼろの状態を指す)。χάλι は物理的な汚れから健康・経済・精神まで、あらゆる悪い状態をひっくるめて指す形として広く使う。
ギリシャ語:βαρύς
読み方:ヴァリス・ヴァリース
ラテン文字:varys
印欧祖語で「重い」を表す語根に起源を持ち、古代ギリシャ語の βαρύς(重い)を継承。名詞は βάρος(重さ)。英語 baritone(バリトン、もとは「重い声」)や barometer(気圧計)も同じ語源。
ギリシャ語:δυνατός
読み方:ディナトス・ディナトース
ラテン文字:dynatos
古代ギリシャ語の δυνατός(力のある、可能な)を継承。英語の dynamic や dynamite の dyna- とは、動詞 δύναμαι(できる、力がある)から広がった語根 δυν- を共有する。
「強い」を表すギリシャ語にはいくつかの類義語があり、それぞれ焦点が異なる。ισχυρός はより硬い表現で、「強力な」「権力のある」といった物理的・制度的な強さを指す。γερός は日常的な語で、体格が「がっしりした」「健康な」、あるいは物が「丈夫な」という意味で使われる。
εύρωστος、ρωμαλέος、στιβαρός はいずれも肉体的な力強さや逞しさを強調する語である。
文法用語で、δυνατός τύπος / ισχυρός τύπος は人称代名詞の「強変化形式(強形)」を指す。アクセントを持ち、強調される形のこと。対義語は αδύνατος τύπος(弱変化形式)。
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主な意味は「強い」。体力、精神力、能力、音や光の強さ、味の濃さなど、物理的・抽象的なあらゆる「強さ」を表現する。また「可能な」「あり得る」という可能・蓋然性の意味でも非常に重要で、日常的に頻繁に使われる。
副詞形 δυνατά は「強く」「力を込めて」を意味し、動作の強さや激しさを表す。口語的な掛け声としても使われる。
文法用語では δυνατός τύπος(強変化形式)として、人称代名詞のアクセントを持つ強調形を指す。対義語は αδύνατος τύπος(弱変化形式)。
慣用句も多く、βάζω τα δυνατά μου(全力を尽くす)、όσο το δυνατόν(できる限り)、δεν είναι δυνατόν!(ありえない!)など、日常会話でよく耳にする表現がある。