ギリシャ語:απορία
読み方:アポリア・アポリーア
ラテン文字:aporia
古代ギリシャ語の ἀπορία を継承。否定の ἀ- と πόρος(通り道、手立て)からできた名詞。形容詞 ἄπορος(手立てがない、行き場のない)とつながり、行き場のなさから当惑や疑問の意味に移った。動詞は απορώ(不思議に思う)。英語 aporia はラテン語経由で同じ語から。
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ギリシャ語:απορία
読み方:アポリア・アポリーア
ラテン文字:aporia
古代ギリシャ語の ἀπορία を継承。否定の ἀ- と πόρος(通り道、手立て)からできた名詞。形容詞 ἄπορος(手立てがない、行き場のない)とつながり、行き場のなさから当惑や疑問の意味に移った。動詞は απορώ(不思議に思う)。英語 aporia はラテン語経由で同じ語から。
ギリシャ語:δυσκολία
読み方:ディスコリア・ディスコリーア
ラテン文字:dyskolia
δύσκολος(難しい、厄介な)に、性質や状態を表す接尾辞 -ία を付けて作った抽象名詞。反対は ευκολία(簡単、楽さ)。
ギリシャ語:εμπόδιο
読み方:エボディオ・エボーディオ・エンボディオ・エンボーディオ
ラテン文字:empodio
古代ギリシャ語の ἐμπόδιον(足を取られるもの、邪魔になるもの)に由来。ἐν(中に、間に)と πούς(足、属格 ποδός)を合わせた形容詞 ἐμπόδιος(足に絡みつく、妨げになる)から作られた中性名詞。
πούς は印欧祖語で「足」を表す語根から出た語で、ラテン語 pes(属格 pedis、足)と同系。英語 impede(妨げる、もとは「足に枷をかける」)、expedite(急がせる、もとは「足を解く」)、pedestrian(歩行者の)もこの語族。英語 foot も同じ語根。
派生語に εμποδίζω(妨げる)、εμπόδιση(妨害)、εμπόδισμα(障害)。同じ語族で日常に使うのは πόδι(足)。
ギリシャ語:ζήτημα
読み方:ジティマ・ジーティマ・ズィティマ・ズィーティマ
ラテン文字:zitima
古代ギリシャ語の ζήτημα(探求、問題)に由来。動詞 ζητέω / ζητῶ(探す、求める)に、動作の結果を表す -μα を付けた名詞で、現代ギリシャ語の動詞形は ζητώ(求める、探す)。似た語に πρόβλημα(問題)があり、解決を求められる困難は πρόβλημα、議論や検討の対象として取り上げられる案件は ζήτημα と使い分けることが多い。
ギリシャ語:πράγμα
読み方:プラグマ・プラーグマ
ラテン文字:pragma
古代ギリシャ語の πρᾶγμα(物, 事, 事業)に由来。πράττω(行う, する)の名詞形で, 「行われたこと, 扱われる物・事」の意味から出ている。現代の抽象的な「こと, 情勢, 現実」の用法はフランス語 chose, ドイツ語 Ding からの意味借用で輪郭が整った。
くだけた形の πράμα / 複数 πράματα は中世の段階で子音連続 γμ が同化・単純化して生まれた別形で, ふだんの会話や俗な言い回しでよく出てくる。小さく言う πραγματάκι / πραματάκι も同じ場面で使う。
同じ πρᾶγμα の語族に πραγματικός(現実の), πραγματικότητα(現実), πραγματεία(論考), πραγματεύομαι(扱う, 論じる), πραγματοποιώ(実現する)。意味の受け皿が広く, はっきり「問題, 困りごと」を指したいときは πρόβλημα(問題, 課題)のほうが明確。
ギリシャ語:ανοιχτός
読み方:アニフトス・アニフトース
ラテン文字:anoichtos
ヘレニズム期の古代ギリシャ語 ἀνοικτός(開けられる、開くことができる)に由来する。中世ギリシャ語では子音連続 kt が xt に変化した民衆形から ανοιχτός(一般的な綴り)が定着し、いっぽうで文語的な借り直しとして ανοικτός(文語的な綴り)も残った。現代では ανοιχτός がより一般的で、対義語には κλειστός(閉じた)が立つ。
意味の核は「閉じていない」「閉ざされていない」。πέλαγος(外洋、海、沖合)のように広く開けた場所、μυαλό(脳、知性、正気)の柔軟さ、ουρανός(空、天)の晴れ具合、営業中の店、まだ決着していない問題など、物理的な開き方から比喩的な広がりまでを広く表す。
副詞 ανοιχτά(開けたままに、率直に) / ανοικτά(同じ意味の別綴り)では、「開けたまま」「沖で」「営業している」のほか、「率直に」「気前よく」の意味でも使う。成句では、手の内を隠さずに進める言い方や、温かく迎える言い方にもよく現れる。
ギリシャ語:ασθένεια
読み方:アスセニア・アスセーニア・アステニア・アステーニア
ラテン文字:astheneia
古代ギリシャ語の ἀσθένεια(弱さ、病気)に由来。ἀσθενής(弱い、病気の)に -εια を付けた抽象名詞で、さらに ἀ-(否定)と σθένος(力、強さ)にさかのぼる。もとは「力がないこと」を表す語。σθένος は Δημοσθένης(デモステネス)、Ἐρατοσθένης(エラトステネス)のようなギリシャ人名にも含まれる語根。
類義語に αρρώστια(病気、病)、νόσος(疾病、病)、νόσημα(疾患)、πάθηση(病変)など。
英語 asthenia(無力症)は古代ギリシャ語 ἀσθένεια からそのまま入った医学用語。σθένος を含む英語の医学用語には myasthenia(筋無力症)、neurasthenia(神経衰弱)、psychasthenia(精神衰弱)、asthenosphere(岩流圏)などがあり、いずれも ἀ- + σθένος の組み合わせをもとにしている。
ギリシャ語:αρρώστια
読み方:アロスティア・アロースティア
ラテン文字:arrostia
ギリシャ語:πονοκέφαλος
読み方:ポノケファロス・ポノケーファロス
ラテン文字:ponokefalos
古代ギリシャ語の πόνος(苦痛、労苦)と κεφαλή(頭)に由来する。現代ギリシャ語でも πόνος(痛み)と κεφάλι(頭)を合わせた語として読み取れる。
英語の cephalgia(頭痛)や encephalon(脳)は、κεφαλή(頭)と同じ語源に連なる語。
医学的な「頭痛」は κεφαλαλγία とも言い、κεφαλόπονος は「頭の痛み」を表す。関連語に ημικρανία(片頭痛)がある。
主な意味は物理的な「頭痛」。比喩的に、問題、不快な出来事、疲れさせるような仕事や人についても使われ、英語の headache とほぼ同じように「悩みの種」「厄介ごと」を表す。
ギリシャ語:βραχνάς
読み方:ヴラフナス・ヴラフナース
ラテン文字:vrachnas
中世ギリシャ語の βαρυχνάς(ヴァリフナス:重苦しい呼吸)に由来する。もともとは睡眠中に胸が圧迫されるような不快感、つまり金縛りや悪夢を指していた。現代ギリシャ語では精神的な重圧や厄介な問題も表すようになった。
英語の nightmare(悪夢)の比喩的な用法や albatross(重荷)に近い。類義語に εφιάλτης(悪夢)や μπελάς(厄介事)がある。εφιάλτης は悪夢そのものや恐ろしい経験を指し、μπελάς は日常的な面倒や厄介事を意味する。日常的にプレッシャーの意味で使われる πίεση(圧力)とも近い。
強い不安やストレスを引き起こす対象を総称し、経済的な問題、解雇への恐怖、厄介な人物など幅広い文脈で使われる。
ギリシャ語:πρόβλημα
読み方:プロヴリマ・プローヴリマ
ラテン文字:provlima
古代ギリシャ語の πρόβλημα(前に差し出されたもの, 課題)に由来。πρό(前に)+ βάλλω(投げる, 置く)からできた προβάλλω(前に出す, 差し出す)の名詞形で, 突き出た地形や防御物, 検討用の課題など複数の意味が重なる。現代ギリシャ語の「問題, 不具合」「学問上の設題」の用法は, フランス語 problème, 英語 problem の意味配置と重なって整った。
英語 problem, フランス語 problème, ドイツ語 Problem もラテン語 problema を経て同じ語源。派生に προβληματικός(問題のある, 疑わしい), προβληματίζω(悩ませる, 考えさせる), προβληματισμός(熟考, 問題意識)。
ζήτημα(事項, 案件)は話し合うべき事柄, θέμα(テーマ, 話題)は主題や話題を言うことが多い。πρόβλημα は対処や解決を要する困難や不具合を指すことが多い。