#集落
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ギリシャ語:μεγαλούπολη
読み方:メガルポリ・メガルーポリ
ラテン文字:megaloupoli
英語 megalopolis(巨大都市、メガロポリス、← megalo- = μεγαλο-「巨大な」+ 古代ギリシャ語 πόλις「都市」)からギリシャ語に入った逆方向の借用、αντιδάνειο(再借用)。古代ギリシャ語の素材で英語に作られた近代造語が、現代ギリシャ語の合成パターン -ούπολη に整えられて取り入れられた。古代ギリシャ語の語が外国語を経由して再びギリシャ語に入った例の典型。
英語 megalopolis 自体は、20 世紀フランスの都市学者 Jean Gottmann が 1961 年の著書 Megalopolis でアメリカ東海岸(ボストンからワシントン D.C. に至る連続都市帯)を表す概念として提唱した近代の学術造語で、もともとはアルカディア地方の古代都市 Μεγαλόπολις(紀元前 4 世紀の連邦都市、文字どおり「大きな都市」)に由来する歴史的地名を、現代の巨大都市集積を表す概念として再利用した語。古代の語が学術的に再活用された、典型的な学術借用の系譜を持つ。
源にある古代の μεγαλο-(巨大な、← μέγας「大きい」の連結形)と πόλις(都市、市民共同体、国家)はそれぞれ、現代ギリシャ語の μεγάλος(大きい、多い、偉大な)と πόλη(都市、街)に継承されている。古代の語が国際造語要素として再輸出された結果、各語の megalo- / mega- 系の合成語が広まった経緯は、μεγαλομανία(誇大妄想、← 仏 mégalomanie ← μεγαλο- + μανία「狂気」), μεγαλιθικός(巨石の、← 英 megalithic), μεγάβατ(メガワット、← μέγα-)と同じ造語パターンを共有する。
派生・関連語族として μεγαλουπόλεις(複数形), μητρόπολη(大都市、首府、書きことばの伝統語), αστικό κέντρο(都市中心部), υπερπόλη(超大都市、新造語)。同じ「都市の規模・性格」の領域には、村の χωριό, 町の κωμόπολη, 都市の πόλη, 大都市・主要都市の μητρόπολη, 巨大都市の μεγαλούπολη, 超巨大都市の υπερπόλη が並び、規模の連続体として体系化されている。連結後要素 -ούπολη は近代造語で生産的で、地名や新造の都市名(Νεάπολη「ネアポリ、新しい街」、Ηλιούπολη「日の街」)の語末にも見られる。
ギリシャ語:μητρόπολη
読み方:ミトゥロポリ・ミトゥローポリ
ラテン文字:mitropoli
ヘレニズム期および中世ギリシャ語 μητρόπολις(母都市、府主教座、管区)が現代まで続く意味の層と、近代以降に書きことばから再導入された学術借用(λόγιο διαχρονικό δάνειο)の層、さらにフランス語 métropole の意味用法を取り込んだ意味借用(σημασιολογικό δάνειο)の層が重なる、多層構造の語。基本的な「母都市・正教会の管区」の意味は古代ギリシャ語からの継承(κληρονομιά)で、「巨大都市・宗主国」の現代的意味は近代に仏 métropole から取り入れた拡張用法。
源にある古代の μητρόπολις(母都市)は、μήτηρ(母)と πόλις(都市、市民共同体)の合成語で、古代ギリシャ世界で植民都市(αποικία)を建設した母体となる本国の都市国家を指した。コリント、ミレトス、メガラのような植民活動を行った都市国家が「μητρόπολις」と呼ばれ、植民地の側はそれに対する「子都市」と位置づけられた。古代ギリシャの植民活動の語彙の中核を成す概念。
中世以降は、東方正教会の組織用語として取り入れられ、総主教(πατριάρχης)の下にある府主教(μητροπολίτης)が統括する管区を意味するようになった。「母なる都市」の比喩から、「中心となる教会組織を持つ街」「府主教の座所のある街」へと意味が転じ、現代ギリシャ語でも正教会の組織用語として生きている。管区の中心にある大聖堂(μητροπολιτικός ναός)や、府主教の官邸(μητροπολιτικό μέγαρο)も同じ語で呼ばれる。
源にある μήτηρ(母)は印欧祖語の「母」を表す語根に由来し、ラテン語 mater, サンスクリット mātṛ-, 英語 mother, ドイツ語 Mutter と同族。ギリシャ語の派生語族には μητέρα(母、現代の継承形), μητρικός(母の、母性の), μητριά(継母), μητρότητα(母性), μητρόπολη(大都市、母都市)が出ており、家族・社会・地理の語彙の根幹をなす。
ラテン語経由の系譜では、ラテン語 metropolis を介してフランス語 métropole(首都、宗主国、大都市), 英語 metropolis(大都市、メトロポリス), ドイツ語 Metropole が並走し、近代的な「巨大都市」「植民地に対する宗主国」の意味が定着した。現代ギリシャ語の μητρόπολη はこの仏 métropole の意味用法を取り込んだ意味借用の層を持っており、「ハリウッドは映画のメトロポリス」のような比喩用法もここに連なる。
派生・関連語族として μητροπολίτης(府主教、男性形), μητροπολιτικός(府主教の、大都市の、形容詞), μητροπολιτικός ναός(大聖堂、府主教座聖堂), μητροπολιτικό μέγαρο(府主教館), μεγαλούπολη(巨大都市、← 英 megalopolis 由来の αντιδάνειο), υπερπόλη(超大都市、新造語), αποικία(植民地、対義語)。同じ「都市の規模・性格」の領域には、村の χωριό, 町の κωμόπολη, 都市の πόλη, 主要都市の μητρόπολη が並び、規模と機能の連続体として体系化されている。
ギリシャ語:κωμόπολη
読み方:コモポリ・コモーポリ
ラテン文字:komopoli
ヘレニズム期のギリシャ語 κωμόπολις(村と都市の中間規模の集落、町)を、近代以降に書き言葉から再導入し、語末 -ις を現代名詞語尾 -η に整えなおした学術借用(λόγιο διαχρονικό δάνειο)。
源にあるヘレニズム期の κωμόπολις は、古代ギリシャ語 κώμη(村、集落)と πόλις(都市、都市国家)の合成で、文字どおり「村のような都市」「村の規模の町」を意味した。古代ギリシャの行政区画では、κώμη(小さな農村集落), πόλις(独立した都市国家), κωμόπολις(その中間的な町)の三段階の区別があり、ヘレニズム期以降のローマ・ビザンツ時代の地方行政でも継承された区分だった。
源にある πόλις(都市、政治共同体)は印欧祖語の「砦、要塞」を表す語根に由来し、サンスクリット pur(砦、城塞)と同源。同じ πόλις から英語 politics(政治、← τὰ πολιτικά「市民の事柄」), polis(ポリス、都市国家), police(警察、← フランス語 police < ギリシャ語), policy(政策), metropolis(首都、大都市、← μήτηρ「母」+ πόλις), cosmopolitan(コスモポリタン、← κόσμος「世界」+ πολίτης「市民」), necropolis(墓地、← νεκρός「死者」+ πόλις)など、近代政治・社会・都市計画の中核語彙が広まっている。
派生・関連語族として πόλη(都市、← πόλις), χωριό(村、← 中世 χωρίον), κώμη(村、書き言葉、現代では行政・歴史用語)。類義語に πολίχνη(小さな都市、書き言葉), οικισμός(集落、居住地)。現代ギリシャ語の行政区分では、人口・規模に応じて χωριό(村)→ κωμόπολη(町)→ πόλη(都市)の順で大きくなるとされ、日本語の「町」「地方都市」「小都市」が訳語として用いられる。
ギリシャ語:οικισμός
読み方:イキズモス・イキズモース
ラテン文字:oikismos
古代ギリシャ語の動詞 οἰκίζω(住まわせる, 入植させる)から派生した οἰκισμός(入植, 集落)を継承。οἰκίζω は οἶκος(家, 家屋)から作られた動詞。
同じ οἶκος の語族に οικογένεια(家族), οικία(住居, 住宅), οικιστικός(居住の, 都市計画の), οικιστής(入植者, 居住者), 合成語 συνοικισμός(合併集落), συνοικία(地区, 近隣), παροικία(在外ギリシャ人社会), κατοικία(住居)。関連動詞 οικίζω(住まわせる), κατοικώ(住む, 居住する)。
英語 economy(経済), ecology(生態学), ecumenical(全地球規模の)もラテン語を経由してこの οἶκος の語族に連なる。
ギリシャ語:προάστιο
読み方:プロアスティオ・プロアースティオ
ラテン文字:proastio
ギリシャ語:άστυ
読み方:アスティ・アースティ
ラテン文字:asty
古代ギリシャ語の ἄστυ(都市、市街)に由来。城壁に囲まれた居住区を指し、宗教的・政治的な中枢であるアクロポリスや、国家としての都市 πόλη(古代 πόλις)と対比して使われた。
派生語に αστικός(都市の、民事の。古代 ἀστικός を継承)、αστυνομία(警察。古代 ἀστυνόμος「都市の法を司る役人」に由来し、ἄστυ と νόμος の結合による語)、αστυνόμος(警官)、αστυφύλακας(警官)など。
印欧諸語の同源語にサンスクリット vāstu(住居の地)、ラテン語 Vesta(かまどを守る女神)、トカラ語 waṣt / ost(家)があり、共通して「住みか、住む場所」を表す。
ギリシャ語:χωριό
読み方:ホリオ・ホリオー
ラテン文字:chorio
古代ギリシャ語 χωρίον(小さな場所, 区画)を経て, 中世ギリシャ語の χωριόν を継承。χωρίον は χώρα(場所, 土地, 国)の指小形で, 古代の「小さな場所」からヘレニズム期に「都市に対する農村地域」の意味で使われ, 中世以降に「村」として定着した。
文章の「一節」を指す χωρίο は同じ古代 χωρίον を改めて取り入れた形で, アクセント位置で区別される。
派生に χωριουδάκι(小さな村, 可愛い村), χωριανός(同郷の人)。同じ語族に χωριάτης(村人), χωρικός(村人, 農民), χωριάτικος(村の, 田舎風の), χωριατιά(野暮な振る舞い)。合成語に χωριατόσπιτο(田舎の家), χωριατόπαιδο(村の子)。接尾 -χώρι は βλαχοχώρι(ヴラフ人の村), κεφαλοχώρι(中心的な村)など多くの地名で使われる。
ギリシャ語:πρωτεύουσα
読み方:プロテヴサ・プロテーヴサ
ラテン文字:protevousa
動詞 πρωτεύω(第一位である、主導する)の現在分詞女性形 πρωτεύουσα(第一位にある)を名詞化し、フランス語 ville capitale / ドイツ語 Hauptstadt(首都)の構造を翻訳し移した翻訳借用(μεταφραστικό δάνειο)兼学術借用(λόγιο διαχρονικό δάνειο)。πρωτεύουσα πόλις(第一の都市)の連語から πόλις が省略され、形容詞単独で「首都」を指す名詞として固まった。
源にある πρωτεύω は古代ギリシャ語 πρῶτος(第一の、最初の)から派生した動詞で、πρῶτος は印欧祖語の「前の、先の」を表す語根に由来し、ラテン語 prīmus(第一の、最初の), prīmārius(第一級の), 英語 prime(第一の、最重要の、← ラテン語 prīmus 経由), primary(最初の、主要な), primitive(原始的な), principal(主要な、← ラテン語 prīnceps「第一の人、首長」), prototype(原型、← πρωτότυπος)と同じ語族。
派生・関連語族として πρωτεύω(第一位である), πρωτεύων(第一位の、首席の), πρωτεύοντα(霊長類、← τα πρωτεύοντα ζώα「第一の動物たち」、リンネが命名した Primates の翻訳), πρώτος(第一の、最初の), πρωτότυπος(独創的な、原型の), πρωτογενής(原始的な、第一次の), πρωτοβουλία(イニシアチブ、率先), πρωταθλητής(チャンピオン、優勝者), πρωταγωνιστής(主役、主人公)。
行政上の中心都市としての「首都」のほか、特定分野の中心地(οικονομική πρωτεύουσα「経済の拠点」, καλλιτεχνική πρωτεύουσα「芸術の都」, Πολιτιστική πρωτεύουσα της Ευρώπης「欧州文化首都」)の意味で、フランス語 capitale, 英語 capital と同じ意味展開を示す。類義語に πόλη(都市), μητρόπολη(大都市、首都、← μήτηρ + πόλις「母なる都市」), αστικό κέντρο(都市の中心地)。
ギリシャ語:πόλη
読み方:ポリ・ポーリ
ラテン文字:poli
古代ギリシャ語の πόλις(都市、都市国家)を継承。古典の主格 πόλις、属格 πόλεως の形が、中世ギリシャ語以降に主格 πόλη として整えなおされ、属格 πόλης / πόλεως, 複数 πόλεις, πόλεων と古典の屈折を一部残した形で日常語として今に至る。古代の πόλις は「要塞、城砦」を表す印欧祖語の語根にさかのぼり、サンスクリット語 pur, pura(城砦、町), リトアニア語 pilis(城)と同根。英語 politics(政治), policy(政策), metropolis(首都、大都市), acropolis(アクロポリス), necropolis(墓地), cosmopolitan(世界市民の)はいずれも πόλις からラテン語経由で入った学術借用。
類義語に άστυ(街、市街地。古代ギリシャ語由来で書き言葉の硬い形、住居や街並みの物理的側面を指す), πολιτεία(国家、政体、市民社会。同じ πόλις 系で政治的なまとまりを指す), δήμος(自治体、市。行政単位としての市を指す), χωριό(村), κωμόπολη(町、小都市)。πόλη は人口や建物が集まった居住地を指すふつうの形として広く使い、固有名的に大文字 Πόλη だけでコンスタンティノープルを指す用法が中世から続く。関連語に πολίτης(市民、住民), πολιτική(政治), πολιτικός(政治の、政治家), πολιτισμός(文明、文化), πολίτευμα(政体), πολεοδομία(都市計画), πολιούχος(町の守護神、守護聖人), πόλισμα(小集落、町)。合成語に μητρόπολη(首都、大都市、府主教座), ακρόπολη(アクロポリス、上の街), μεγαλούπολη(巨大都市), κωμόπολη(小都市、町), νεκρόπολη(墓地、死者の町), υπερπόλη(超巨大都市)。
女性名詞
住所・行政区画
人間関係 

信仰・神話
施設・建物