古代ギリシャ語の πόλις(都市、都市国家)を継承。古典の主格 πόλις、属格 πόλεως の形が、中世ギリシャ語以降に主格 πόλη として整えなおされ、属格 πόλης / πόλεως, 複数 πόλεις, πόλεων と古典の屈折を一部残した形で日常語として今に至る。古代の πόλις は「要塞、城砦」を表す印欧祖語の語根にさかのぼり、サンスクリット語 pur, pura(城砦、町), リトアニア語 pilis(城)と同根。英語 politics(政治), policy(政策), metropolis(首都、大都市), acropolis(アクロポリス), necropolis(墓地), cosmopolitan(世界市民の)はいずれも πόλις からラテン語経由で入った学術借用。
類義語に άστυ(街、市街地。古代ギリシャ語由来で書き言葉の硬い形、住居や街並みの物理的側面を指す), πολιτεία(国家、政体、市民社会。同じ πόλις 系で政治的なまとまりを指す), δήμος(自治体、市。行政単位としての市を指す), χωριό(村), κωμόπολη(町、小都市)。πόλη は人口や建物が集まった居住地を指すふつうの形として広く使い、固有名的に大文字 Πόλη だけでコンスタンティノープルを指す用法が中世から続く。関連語に πολίτης(市民、住民), πολιτική(政治), πολιτικός(政治の、政治家), πολιτισμός(文明、文化), πολίτευμα(政体), πολεοδομία(都市計画), πολιούχος(町の守護神、守護聖人), πόλισμα(小集落、町)。合成語に μητρόπολη(首都、大都市、府主教座), ακρόπολη(アクロポリス、上の街), μεγαλούπολη(巨大都市), κωμόπολη(小都市、町), νεκρόπολη(墓地、死者の町), υπερπόλη(超巨大都市)。