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基本情報

ギリシャ語

νησί

読み方

ニシ・ニシー

ラテン文字表記

nisi

変化パターン

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日本語訳

英語訳

island

語源・派生・関連語

中世ギリシャ語 νησί(ν)(島、← νησίον「小島」, ← 古代 νῆσος「島」の指小形)が現代まで受け継がれた継承語(κληρονομιά)。語末の -ν が脱落して現代の νησί になった。指小形が指小性を失って一般語化する、現代ギリシャ語の名詞語形成の典型パターン。

源にある古代の νῆσος(島)は、印欧祖語の「泳ぐ、流れる、水」を表す語根に由来する説と、地中海の前ギリシャ語基層の語とする説(Beekes)の両方が論じられる。古代ギリシャ語の νῆσος は、ホメロス以来「水に囲まれた陸地」「海の島」を中心に指し、地中海の島嶼文化と密接に結びついた古層語。

書きことばの古典形 νήσος(島、書きことば)と、その指小形 νησίδα(小島、小さな島、書きことば、← 古代 νησίς, αιτ. -ίδα)は現代ギリシャ語にも並走しており、地名・学術・公式文書で使われる。「島嶼群」の νησιωτικό σύμπλεγμα, 国名「ニュージーランド」Νέα Ζηλανδία, 大陸の Ωκεανία(オセアニア)と並ぶ、地理学の体系の中で機能する。

ラテン語経由の系譜では、ラテン語 īnsula(島、← おそらく印欧祖語起源、ギリシャ語 νῆσος とは別系統の同義語)から、フランス語 île, スペイン語 isla, イタリア語 isola, 英語 isle / island, isolate(孤立させる、← ラ insula)の語族が広まり、ヨーロッパ各語の「島」語彙の中核となった。ギリシャ語 νησί はこのラテン語系統とは別の独自の系譜を保つ。

派生・関連語族として νησάκι(小島、口語の指小形), νησίδα(小島、書きことば), νησιώτης(島民、男性形), νησιώτισσα(島民、女性形), νησιώτικος / νησιωτικός(島の、島民の、形容詞), νησιωτοπούλα(島の娘、口語), νησιωτόπουλο(島の少年、口語), νησιωτικός χαρακτήρας(島民気質), αρχιπέλαγος(諸島、← αρχι-「主要な」+ πέλαγος「海」、ヴェネツィア語経由でエーゲ海全体を指す国際語化), ακρωτήριο νησί(岬の島), ηπειρωτικό κράτος(大陸国家、← ήπειρος「大陸」), νησιωτικό κράτος(島嶼国家)。

ギリシャは島嶼国家として知られ、エーゲ海・イオニア海に約 6,000 の島々(ただし有人は約 200 島)を有する。νησί はギリシャの地理・文化・歴史の根幹を成す概念で、エーゲ海諸島(Νησιά του Αιγαίου), イオニア諸島(Επτάνησα、← επτά「七」+ νησί), キクラデス諸島(Κυκλάδες), ドデカネス諸島(Δωδεκάνησα、← δώδεκα「十二」+ νησί), スポラデス諸島(Σποράδες)の地理区分は、各島の名前と複合した形で書きことばに頻出する。

「自分の故郷の島」の意味用法は、現代ギリシャの「島出身」アイデンティティ(ταυτότητα νησιώτη)の文化と密接に結びつく。文学・歌・映画では、νησί はギリシャ人の故郷意識・郷愁・帰属の象徴として頻出するモチーフ。Νίκος Καββαδίας の海洋詩、Mάνος Χατζιδάκις の映画『日曜はダメよ』(Ποτέ την Κυριακή)など、ギリシャ近代文化の中核を担うイメージとして機能する。

海、湖、川などの水に囲まれた陸地を指す。地理的な意味でも、生活の場としての島でも使える。

  • τα νησιά του Αιγαίου(エーゲ海の島々)
  • νησί του Ειρηνικού(太平洋の島)
  • νησιωτικό σύμπλεγμα(島嶼群)
  • μικρό νησί(小さな島)
  • Η Κρήτη είναι μεγάλο νησί.
  • クレタは大きな島だ。
  • Crete is a large island.
  • Οι γονείς του ζουν στο νησί.
  • 彼の両親は島に住んでいる。
  • His parents live on the island.

関連項目

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