ギリシャ語:λακκούβα
読み方:ラクヴァ・ラクーヴァ
ラテン文字:lakkouva
スラヴ系の語からの借用。ギリシャ語にある λάκκος(穴、坑)との連想で、kk の重子音で綴られるようになった。
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ギリシャ語:λακκούβα
読み方:ラクヴァ・ラクーヴァ
ラテン文字:lakkouva
スラヴ系の語からの借用。ギリシャ語にある λάκκος(穴、坑)との連想で、kk の重子音で綴られるようになった。
ギリシャ語:άμμος
読み方:アモス・アーモス
ラテン文字:ammos
印欧祖語にさかのぼらない地中海圏の基層語からの借用とされる古代ギリシャ語の ἄμμος(砂)を継承。同じ「砂」を表す ψάμμος とは語形が混ざり合った可能性も指摘されている。
派生語に αμμώδης(砂地の)、αμμουδιά(砂浜)、αμμόλοφος(砂丘)、αμμόλιθος(砂岩)、αμμοθύελλα(砂嵐)、αμμοθεραπεία(砂療法)など。
英語の科学用語で「砂」を表す接頭辞 psamm(o)-(psammophile=好砂性生物、psammon=砂中生物群集など)は、同じ意味の古代ギリシャ語 ψάμμος をもとにした語。
ギリシャ語:έρημος
読み方:エリモス・エーリモス
ラテン文字:erimos
古代ギリシャ語の ἔρημος(人のいない、見捨てられた)を継承。もとは形容詞で、女性形を名詞として「砂漠、荒野」の意で使う用法が古代から定着している。
派生の古代 ἐρημίτης(荒野に住む人、隠者)が後期ラテン語 eremita を経て、英語 hermit(隠者)の元になった。
派生語に ερημιά(荒地、人けのない場所)、ερημία(孤独)、ερημίτης(隠者)、ερημώνω(荒廃させる)、ερημικός(人気のない、寂れた)など。
ギリシャ語:σπηλιά
読み方:スピリャ・スピリャー
ラテン文字:spilia
ギリシャ語:κάμπος
読み方:カボス・カーボス・カンボス・カーンボス
ラテン文字:kampos
ギリシャ語:κορυφή
読み方:コリフィ・コリフィー
ラテン文字:koryfi
ギリシャ語:ακτή
読み方:アクティ・アクティー
ラテン文字:akti
古代ギリシャ語の ἀκτή(海岸)から。地形としての海岸線や沿岸部を指し、崖や岩場も含む。類義語の παραλία(海辺)は人が歩ける砂浜や海岸通りに使われることが多い。
ギリシャ語:νησί
読み方:ニシ・ニシー
ラテン文字:nisi
νησί(島)は、古代ギリシャ語 νῆσος(島)の指小形 νησίον(小島)にさかのぼり、それが中世ギリシャ語 νησίν(島)を経て、現代ギリシャ語の基本語として定着したものだ。
文語や地名では、古い形を受け継ぐ νήσος(島)も今なお見られる。日常会話では νησί が普通で、古い語形はより書きことば寄りである。
θάλασσα(海)は海そのもの、πέλαγος(外洋、海、沖合)はより広い海域や沖合を指しやすい。νησί はその水の中に切り出された陸地という位置づけで、海の語と強く結びついている。
指小語の νησάκι(小島)は、地図や旅行の話だけでなく、愛着を込めて小さな島影を言うときにもよく使われる。
意味の中心は「島」。海や湖、川の水に囲まれた陸地を言い、文脈によっては「自分の故郷の島」のように、その人にとってなじみ深い島を指すこともある。
ギリシャ語:βράχος
読み方:ブラホス・ブラーホス・ヴラホス・ヴラーホス
ラテン文字:vrachos
古代ギリシャ語の形容詞 βραχύς(浅い)から派生した複数形 βράχεα(浅瀬, 浅い海の場所)を背景にもつ語。浅瀬にある危険な岩場や突き出た岩そのものへ意味が寄り, ヘレニズム期の中性名詞 βράχος(岩)を経て中世ギリシャ語の βράχος(岩, 大岩)に至った。現代では男性名詞として使われるが, これは大きくごつごつしたものとして再解釈された結果と考えられている。
λίθος(石)が石材や文語的な「石」を広く言うのに対して、βράχος はもっと大きく、地形として迫ってくる岩や岩壁を言いやすい。θάλασσα(海)の近くでは、岩礁や岩場としての意味が前に出る。
主な意味は「大きな岩、岩壁」。そこから、海辺や沖合の岩場、さらに比喩で、圧力に負けない頑丈で揺るがない人も表す。
ギリシャ語:ρυάκι
読み方:リアキ・リアーキ
ラテン文字:ryaki
ρυάκι は古代ギリシャ語の ῥύαξ(流れ、小川)に由来する。中世ギリシャ語では ρυάκιον(小川)の形が使われ、そこから現在の ρυάκι になった。
ποταμός(川)より小さい自然の水の流れを指す語で、ρεματάκι(小さな沢、小川)や ρείθρο(細い流れ、水路)に近い。いっぽう、αυλάκι(溝、水路)や χαντάκι(掘り溝、どぶ)のように人工の溝や掘られた溝をいう語とは少しずれる。
主な意味は、小さく流れる自然の水路としての「小川」。森や谷を流れる浅い流れによく合う語で、さらさら流れる様子も連想させる。そこから、水以外でも液体が細く続いて流れる筋をいうことがある。
ギリシャ語:έδαφος
読み方:エダフォス・エーダフォス
ラテン文字:edafos
古代ギリシャ語の ἔδαφος(地面、地表、底)からの学術借用。ἕδος(座、土台)に -φος が付いた形と考えられ、さらに ἕζομαι(座る)の根につながる。比喩の「土台、条件」として使う用法は、フランス語 terrain(地面、活動の場)の影響による。
派生語に εδαφικός(土壌の、領土の)、εδάφιο(節、聖書や法律の一節;古代 ἐδάφιον「底、節」から)、εδαφολογία(土壌学)、εδαφοτεχνική(土質工学)など。関連語に γη(地球、大地)、χώμα(土、土壌)、επικράτεια(領域、版図)、χώρα(国、土地)。
英語 edaphic(土壌の)は同じ古代ギリシャ語 ἔδαφος をもとにした生態学・農学の学術語で、土壌条件による生物の差を論じるときに使う。
ギリシャ語:χείλος
読み方:ヒロス・ヒーロス
ラテン文字:cheilos
古代ギリシャ語の χεῖλος(唇、縁、くちばし、岸)に由来。さらなる起源は確かでない。日常的な同義語に χείλι(唇)がある。
派生語に χειλικός(唇の)、χειλορραφία(口唇縫合)、χειλοσχιστία(口唇裂)、音声学の χειλοδοντικός(唇歯音)、χειλοϋπερωικός(唇軟口蓋音)など、医学・音声学の用語を多く作る語根。
英語 cheilitis(口唇炎)、cheiloplasty(口唇形成術)、cheiloschisis(口唇裂)も同じ古代ギリシャ語 χεῖλος をもとにした語。
ギリシャ語:ορίζοντας
読み方:オリゾダス・オリーゾダス・オリゾンダス・オリーゾンダス
ラテン文字:orizontas
古代ギリシャ語の ὅρος(境界)から派生した動詞 ὁρίζω(境界を定める)の現在分詞 ὁρίζων(境界を定めるもの)が起源。もとは ὁρίζων κύκλος(視界を区切る円)という天文学的な表現の一部で、天球と地表が接して見える仮想の円を指していた。この分詞が名詞化して「地平線」そのものを表すようになり、現代ギリシャ語の ορίζοντας に至る。
ラテン語に horizon として借用され、英語の horizon や horizontal(水平の)の語源にもなっている。
ορίζοντας γεγονότων(事象の地平線)は、ブラックホールを囲む仮想の境界で、光さえも脱出できない領域を指す物理学用語。χρονικός ορίζοντας(タイムホライズン)は、目標達成までに設定する期間のことで、βραχυπρόθεσμος(短期的)や μακροπρόθεσμος(長期的)と組み合わせて使う。υδροφόρος ορίζοντας(帯水層)は、地下水を含む地層を指す。
主な意味は「地平線」「水平線」で、観察者から見た空と大地や海面の境界線を指す。ここから、精神的な「視野」や「知見」、将来の「展望」や「見通し」にも使われる。天文学では天球上の基準面として、地質学では地層中の特定の層を指す専門用語にもなっている。
ギリシャ語:υφήλιος
読み方:イフィリョス・イフィーリョス
ラテン文字:yfilios
古代ギリシャ語の ὑπό(〜の下)と ἥλιος(太陽 → ήλιος)からなる ὑφήλιος(太陽の下のもの)に由来。もとは γη(大地)を修飾する形容詞だったが、修飾先の γη が省かれて名詞として独立し、-ος の語尾でも γη に合わせた女性形のまま残ったので冠詞は η が付く。
類義語に κόσμος(世界、宇宙)、γη(地球、大地)。κόσμος は秩序・宇宙・世界観を、γη は大地・地球そのものを、υφήλιος は「太陽の下のすべて」の発想で地球上・世界全土を言う。ミス・ユニバースのギリシャ語名 Μις Υφήλιος にもこの語が使われる。
英語の接頭辞 hypo-(下、過少)は ὑπό、元素名 helium(ヘリウム)は ἥλιος と同じ語源につながる。
ギリシャ語:παραλία
読み方:パラリア・パラリーア
ラテン文字:paralia
古代ギリシャ語の παράλιος(海岸の、海辺の)から。παρά(〜のそば)と ἅλς(海)からなる形容詞で、もとは παραλία χώρα(海岸地方)のように名詞を伴っていたが、παραλία 単独で名詞として定着した。派生語に παραλιακός(海岸の、沿岸の)。
類義語の ακτή は地形としての海岸線を指し、崖や岩場も含む。παραλία は人が歩ける砂浜や海岸通りに使われることが多い。
ギリシャ語:πόντος
読み方:ポドゥトス・ポードゥトス・ポンドゥトス・ポーンドゥトス
ラテン文字:pontos
現代ギリシャ語の πόντος には二つの起源がある。日常で使う「センチメートル, 得点, 編み目」の πόντος はヴェネツィア語 ponto(点)からの借用で, 元はラテン語 punctum(刺された点)。文学的な「大海, 外海」を指す πόντος は古代ギリシャ語の πόντος(海上の通路, 大海)を継承したもの。
ヴェネツィア語経由の πόντος の語族は英語側に多い。point(点, 得点), punctuation(句読点), puncture(穴, 穿孔), appointment(約束)もラテン語 punctum の子孫。「センチメートル」の正式な語は εκατοστό だが, 日常では πόντος が使われることが多い。
古代ギリシャ語の πόντος はもと「渡る通路」の意味で, 同じ語源からラテン語 pons(橋), 英語 pontoon(浮き橋), pontiff(教皇, もとは「橋を架ける者」)が出ている。海の意味では θάλασσα(海全般), πέλαγος(外海, 沖合)が日常を担い, πόντος は文学や古風な表現に残る。
ギリシャ語:όρος
読み方:オロス・オーロス
ラテン文字:oros
古代ギリシャ語の ὅρος(境界、限界、定義)と ὄρος(山)に由来。
男性名詞のもとになった ὅρος は、もともと土地の境界を示す標石を指した。そこから論理学の「項」や「定義」の意味が生まれ、さらに「条件」「用語」へと広がった。同じ語源の動詞 ὁρίζω(境界を定める)は、英語 horizon(地平線)の語源でもある。
中性名詞 ὄρος は古代から一貫して「山」を意味する。現代ギリシャ語では文語的・地理学的な語で、日常的には βουνό が使われる。
現代ギリシャ語では気息記号が廃止され、どちらも όρος と書かれるが、文法上の性で区別が残り、男性名詞 ο όρος が条件や用語を、中性名詞 το όρος が山を表す。
ギリシャ語:βουνό
読み方:ヴノ・ヴノー
ラテン文字:vouno
古代ギリシャ語の βουνός(丘、小山)から。もともとはドーリス方言、あるいはキレナイカ地方(リビア)の言葉であったとされる。
古典期から中世にかけて、「丘」よりも大きな「山」を指す一般的な語として定着し、中世ギリシャ語の βουνόν を経て現在の形に至る。
βουνό は日常的に最も広く使われる「山」の語。より公的・地理学的な文脈では όρος(山)が用いられ、標高の低い λόφος(丘)とは区別される。
接頭辞 βουνο- として βουνοκορφή(山頂)などの合成語をつくるほか、形容詞 βουνίσιος(山の、山に住む)も派生する。παγόβουνο は πάγος(氷)と βουνό の合成で「氷山」を意味する。
主な意味は標高300メートルを超える「山」。そこから山がちな地域やその周辺も指す。比喩的には、山のように積み上がった「大量のもの」や、克服が困難な「大きな障害」を表す。
ギリシャ語:ποταμός
読み方:ポタモス・ポタモース
ラテン文字:potamos
古代ギリシャ語の ποταμός(川)を継承。印欧祖語で「走る, 流れる」を表した語根から出た語。名詞にハイフンでつなげて「非常に長い〜」を表す合成表現(ταινία-ποταμός など)はフランス語 fleuve(大河)からの意味借用で輪郭が整った。
同じ ποταμός の語族に ποτάμι(ふだんの会話で使う形), ποταμάκι(小さな川), ποταμίσιος(川の, 川沿いの), παραπόταμος(支流), 合成語 ιπποπόταμος(カバ, もとは「川の馬」), ποταμόψαρο(川魚), ποταμόπλοιο(川船), ποταμόκολπος(河口湾)。
英語 hippopotamus(カバ), potamology(河川学)もこの古代ギリシャ語 ποταμός から入った。日常では ποτάμι が広く使われ, ποταμός は地理や文学, 比喩表現で使うことが多い。
ギリシャ語:ωκεανός
読み方:オケアノス・オケアノース
ラテン文字:okeanos
古代ギリシャ語の ὠκεανός(大地を囲む大河, 大河の神)に由来。神話では大地を取り巻く一本の巨大な河であり, 同時にその河を擬人化したティタン神 Ὠκεανός の名でもある。現代の「大洋, 海洋」の用法はフランス語 océan, 英語 ocean, イタリア語 oceano からの意味借用で輪郭が整った。
同じ ὠκεανός の語族に ωκεάνιος(大洋の, 広大な), 合成語 ωκεανογραφία(海洋学), ωκεανογράφος(海洋学者), ωκεανοπόρος(大洋を渡る)。神話の Ωκεανός はウラノスとガイアの息子で, 妻は姉妹のテテュス, 娘たちは海のニンフ オケアニデス。
英語 ocean もラテン語 oceanus を経て同じ語源。海全般を言う θάλασσα(海)や岸から離れた沖の πέλαγος(外洋, 沖)に対し, ωκεανός は太平洋や大西洋のような大陸を隔てる大水域に使う。
ギリシャ語:πέλαγος
読み方:ペラゴス・ペーラゴス
ラテン文字:pelagos
古代ギリシャ語の πέλαγος(海、外洋)に由来。印欧祖語で「平らに広がる」を表す語根に続くとされる。
ラテン語 pelagus と語源を共有する。英語 archipelago は中世イタリア語 arcipelago を経て古代ギリシャ語の ἀρχιπέλαγος(主たる海)に連なり、もとはエーゲ海を指した。エーゲ海には島が多いため、のちに「多島海、列島」の意味でも使われるようになった。
同じ語根からギリシャ語内に πλατύς(広い), πλάγιος(斜めの), πλάξ(平板), παλάμη(手のひら)が派生。派生に πελάγιος(外洋の), πελαγικός(外洋性の), πελαγίζω(水びたしになる), πελαγώνω(途方に暮れる)。合成に αρχιπέλαγος, αρχιπέλαγο(群島、列島), βαθυπελαγικός(深海の)。海全般には θάλασσα を使い、πέλαγος は沖合の広い海域にかぎって使う。大洋は ωκεανός で区別する。
ギリシャ語:γη
読み方:イ・イー・ギ・ギー
ラテン文字:gi
ギリシャ語:θάλασσα
読み方:サラサ・サーラサ・タラサ・ターラサ
ラテン文字:thalassa
古代ギリシャ語の θάλασσα(海)を継承。印欧語族に属さないギリシャ語以前の基層から入った語で, 確かな親族関係のある言語は立っていない。
派生に形容詞 θαλασσινός(海の, 海産物の), θαλάσσιος(海の, 海洋の), 色を表す θαλασσής, θαλασσί(海色の, 青緑の), 動詞 θαλασσώνω(台無しにする), 指小形 θαλασσάκι(小さな海, 穏やかな海)。合成語に θαλασσοκράτωρ(海を支配する者), θαλασσόλυκος(海の狼, 老練な船乗り)。英語 thalassic(海洋の), thalassemia(地中海性貧血)はここから作られた学術借用語。
πέλαγος(外海, 大海)が陸から離れた広い海面を指すのに対し, θάλασσα は海そのもの全体を言う。πόντος(海)は詩的・文学的な言い方, ωκεανός(大洋)は太平洋や大西洋のような巨大な海洋を指す。淡水の λίμνη(湖)や ποταμός(川)とは別の語。
:::vocab
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主な意味は「海」で、陸地を取り囲む塩水の塊を指す。比喩的に「大量のもの」を表すのにも使われる。
θάλασσα や派生形 θαλάσσιος(海の)を含む合成語が多く、海の生き物の通称にも使われる。αγγούρι της θάλασσας(ナマコ、直訳「海のきゅうり」)、αλογάκι της θάλασσας(タツノオトシゴ、直訳「海の子馬」)、αυτί της θάλασσας(アワビ、直訳「海の耳」)のように、見た目や特徴から名付けられたものが多い。