ギリシャ語読み索引: コ
コ から始まる単語 31 語。
コ から始まる単語 31 語。
ギリシャ語:κόκκινος
読み方:コキノス・コーキノス
ラテン文字:kokkinos
ヘレニズム期ギリシャ語の κόκκινος(赤い、深紅の)を継承。古代ギリシャ語の κόκκος(粒、種、ケルメス=赤い染料をとる虫)に形容詞を作る接尾辞 -ινος を付けた形で、もとは κόκκος で染めた深紅を指した。英語 coccus(球菌。球形の細菌)は、この κόκκος からラテン語を経て入った学術借用。
類義語に ερυθρός(赤の、紅の。公式・学術や文芸の文脈で使う硬い形), πορφυρός(深紅、王侯の赤紫), άλικος(鮮やかな赤)。派生に κοκκινάδα(赤み、赤らみ), κοκκινάδι(頬紅、口紅), κοκκινέλι(コキネリ。薄口の赤ワイン), κοκκινάκι(赤色。指小形), κοκκινίζω(赤くなる、赤くする), κοκκινιστός(トマトソースで煮込んだ), κοκκινωπός(赤みがかった)。合成語に σκουροκόκκινος(暗赤色の), βαθυκόκκινος(深紅の), ροδοκόκκινος(バラのように赤い), κοκκινοπίπερο(赤ピーマン、パプリカ), κοκκινοφάσουλο(赤インゲン), κοκκινολαίμης(ヨーロッパコマドリ), Κοκκινοσκουφίτσα(赤ずきん)。関連語に中性形 κόκκινο(赤色、赤信号)。
ギリシャ語:κοκκινωπός
読み方:コキノポス・コキノポース
ラテン文字:kokkinopos
κόκκινος(赤い、赤色の)に、古代ギリシャ語 ὤψ(目、顔、見た目)に由来する接尾辞 -ωπός が付いた形。-ωπός は色を表す語に付いて、「その色を少し帯びた」「その色がかった」を表す。
κόκκινος が基本の「赤い」を表すのに対し、κοκκινωπός は空、肌、光、液体などの色合いに赤みがあることをいう。同じ接尾辞を用いた形に κιτρινωπός(黄色がかった)、πρασινωπός(緑がかった)などがある。
ギリシャ語:κόσμημα
読み方:コズミマ・コーズミマ
ラテン文字:kosmima
印欧祖語で「告げる, 整える」を表す語根にさかのぼり, ラテン語 cēnseō(評定する, 査定する)やサンスクリット śaṃsati(褒め称える)と同源の語族に連なる古代ギリシャ語の中性名詞 κόσμημα(飾り, 装飾品。κόσμος「秩序, 装飾」から派生した動詞 κοσμέω「整える, 飾る」に結果を表す接尾辞 -μα を付けた形)を継承。κόσμος はもとは「秩序」「調和」の意で, そこから「世界の秩序」としての「宇宙」と「整え飾ること」としての「装飾」の二方向に意味が分かれ, κόσμημα は後者の系譜に属する。英語 cosmos(宇宙), cosmetic(化粧品)は κόσμος からラテン語・フランス語を経由して入った学術借用で, κόσμημα と語根を共有する。
類義語に στολίδι(飾り、装飾品。飾り全般を指す), μπιζού(アクセサリー。フランス語 bijou からの外来借用で、主にファッション小物や安価な装飾品を指す)。κόσμημα は貴金属や宝石を用いた芸術的・金銭的価値の高い宝飾品を指す形として使う。派生に κοσμηματάκι(小さな宝飾品。指小形), κοσμηματοπώλης(宝飾商), κοσμηματοπωλείο(宝飾店), κοσμηματοθήκη(ジュエリーケース)。関連語に κόσμος(世界、宇宙), κοσμέω(整える、飾る), κοσμικός(世俗の、社交界の)。
ギリシャ語:κότα
読み方:コタ・コータ
ラテン文字:kota
ギリシャ語:κώδικας
読み方:コディカス・コーディカス
ラテン文字:kodikas
ヘレニズム期ギリシャ語 κῶδιξ(写本、書字板)を継承。
語源はラテン語の codex(書字板、写本、法典)からの借用であり、ラテン語の codex はさらに caudex(木の幹、丸太)にさかのぼる。古代ローマでは木の板を綴じ合わせて書字板として使っており、それがやがて綴じた本(巻物に対する綴じ本)を指すようになった。その後、ローマ法の集成(codex)にもこの語が使われている。
古代ギリシャ語の対格 κώδικα が現代の主格形になった。
「法典」「写本」の意味はギリシャ・ビザンティン以来の用法を引き継いでいる。一方で、現代の「規範、規約」「記号体系、暗号、コード」の意味はフランス語 code から、「ソースコード、プログラミングのコード」の意味は英語 code からの意味借用によって広がった。
英語の code も同じラテン語 codex を語源として共有する。
派生語に κωδικός(コードの、暗号、パスワード)、κωδικοποιώ(コード化する、暗号化する)、αποκωδικοποιώ(解読する)、κωδικοποίηση(符号化)など。
「法典」の意味では類義語に νόμος(法律、法)、関連語に κανονισμός(規則、規約)など。
行動規範の文脈で並ぶのは κανόνας(規則)、ηθική(倫理)、δεοντολογία(職業倫理)あたり。
記号体系・暗号を扱うときの周辺語には κωδικός(コード、暗号番号)、κρυπτογράφημα(暗号文)、σύμβολο(記号)などがある。
ギリシャ語:κωδικός
読み方:コディコス・コディコース
ラテン文字:kodikos
名詞 κώδικας(コード、法典、写本)から作られた形容詞・名詞で、フランス語・英語の code をモデルにした形。
κώδικας はヘレニズム期ギリシャ語 κῶδιξ(写本)に由来し、もとはラテン語の codex(板、写本、法典)からの借用。対格 κώδικα が現代の主格形になった。古代の意味は写本(codex)が中心だが、現代の「通信のコード、暗号、法典、規範」などの用法は、フランス語 code からの意味借用で広がった。
英語の code も同じラテン語 codex を語源とする。
ギリシャ語:κοτόπουλο
読み方:コトプロ・コトープロ
ラテン文字:kotopoulo
κότα(メンドリ)に指小辞 -πουλο(〜の子、雛)が付いた形。中世ギリシャ語の κοττόπουλλον を経て今の形になった。
接尾辞 -πουλο は、ラテン語 pullus(若い動物)と同じ語根を持ち、英語 pullet(若鶏), poultry(家禽)もここから続く。現代ギリシャ語では連結母音を伴った -όπουλο の形で、動物の子どもを表す接尾辞として広く使われる(γατόπουλο 子猫、αρνόπουλο 子羊)。
κοτόπουλο のほか、ニワトリには性別や成長段階に応じたさまざまな呼称がある。
オンドリとメンドリにはそれぞれ別の語がある。
古代ギリシャ語 ὄρνις(鳥)に由来する語群で、文語・方言的にニワトリを指す。
κοτόπουλο 自体がもともと「メンドリの子」の意だが、さらに幼い段階を指す語もある。
ギリシャ語:κόμμα
読み方:コマ・コーマ
ラテン文字:komma
古代ギリシャ語の κόμμα(切り取られた部分、切片、刻印、文の一句)に由来。動詞 κόπτω(切る、打ち切る)から作られた名詞で、古代では切り分けられた物の一片、貨幣に打たれた刻印、修辞で文の短い一句といった使い方があった。現代の「政党」としての使い方はフランス語 parti からの翻訳借用、句読点の「コンマ」としての使い方はフランス語 virgule からの意味借用で、近代にそれぞれ定着した。
派生語・関連語に κόβω(切る)、κομμάτι(一片、部分)、κομματικός(政党の、党派的な)、κομματιάζω(ばらばらに切る、小分けにする)、αποκόπτω(切り離す)。関連語に κράτος(国家)、κοινωνία(社会)。
ギリシャ語:κόμη
読み方:コミ・コーミ
ラテン文字:komi
古代ギリシャ語の κόμη(頭髪、葉の茂み)に由来。起源は特定できず、ギリシャ先住の言語から来たとする説や、アッカド語 qimmatum(毛束、冠)などセム語族の系統とする説もある。日常語では μαλλιά(髪)を使い、κόμη は文語寄りに残る。
彗星の尾を流れる髪に見立てて、ἀστήρ κομήτης(髪の長い星)と呼ばれた。この ἀστήρ が省かれ、κομήτης だけで「彗星」を言うようになり、現代ギリシャ語 κομήτης にそのまま続く。ラテン語 cometa、英語 comet、フランス語 comète も同じ語源。天文学で彗星を取り巻くガス雲を κόμη と呼ぶのは、英語 coma、フランス語 chevelure からの意味借用で加わった用法。
派生語に κομήτης(彗星)、κομμωτής(美容師)。星座 Κόμη Βερενίκης(かみのけ座)は、女王ベレニケーが夫の無事を願って捧げた髪が天に上げられた、という神話に由来する名。
ギリシャ語:Κόμη Βερενίκης
読み方:コミヴェレニキス・コーミヴェレニキス
ラテン文字:komi verenikis
κόμη(髪)と人名 Βερενίκη(ベレニケ)からなる連語で、「ベレニケの髪」を意味する。
紀元前3世紀、プトレマイオス3世の王妃ベレニケ2世が夫の無事を祈ってアフロディーテに髪を奉納したところ、神殿から消えた。これを宮廷天文学者コノンが「女神が空に上げた」と解し、一群の星に結びつけたとされる。
ラテン語形は Coma Berenices で、英語名もこれを継承。別形として、属格のあいだに定冠詞 της を入れた Κόμη της Βερενίκης も使われる。
ギリシャ語:κομήτης
読み方:コミティス・コミーティス
ラテン文字:komitis
古代ギリシャ語の κομήτης(長い髪を持つもの)を継承。κόμη(髪)に「〜を持つ者」を表す接尾辞 -της を付けた形で, 人名としてミケーネ期から用例がある。古代の天文書で使った κομήτης ἀστήρ(長い髪を持つ星)という言い方が縮まり, κομήτης 単独で「彗星」を言うようになって, ラテン語 cometa を経由したフランス語 comète, 英語 comet と同じ道筋をたどって今に続く。
元となる名詞は κόμη(髪)で, 動詞 κομάω(髪を長く伸ばす)が兄弟の古い語としてあった。κομήτης 自体から派生する語は限られ, 形容詞 κομητικός(彗星の)が天文学の文脈で使われる程度。
天体の総称は αστέρι(星)で, 流れ星や隕石は μετέωρο(流星, 隕石)。κομήτης はその中で, 尾を引いて見える彗星を指す特定の語。英語 comet, フランス語 comète, イタリア語 cometa, スペイン語 cometa はどれもラテン語 cometa を経由した同じ古代ギリシャ語からの語族。
ギリシャ語:κωμόπολη
読み方:コモポリ・コモーポリ
ラテン文字:komopoli
ヘレニズム期のギリシャ語 κωμόπολις(村と都市の中間規模の集落、町)を、近代以降に書き言葉から再導入し、語末 -ις を現代名詞語尾 -η に整えなおした学術借用(λόγιο διαχρονικό δάνειο)。
源にあるヘレニズム期の κωμόπολις は、古代ギリシャ語 κώμη(村、集落)と πόλις(都市、都市国家)の合成で、文字どおり「村のような都市」「村の規模の町」を意味した。古代ギリシャの行政区画では、κώμη(小さな農村集落), πόλις(独立した都市国家), κωμόπολις(その中間的な町)の三段階の区別があり、ヘレニズム期以降のローマ・ビザンツ時代の地方行政でも継承された区分だった。
源にある πόλις(都市、政治共同体)は印欧祖語の「砦、要塞」を表す語根に由来し、サンスクリット pur(砦、城塞)と同源。同じ πόλις から英語 politics(政治、← τὰ πολιτικά「市民の事柄」), polis(ポリス、都市国家), police(警察、← フランス語 police < ギリシャ語), policy(政策), metropolis(首都、大都市、← μήτηρ「母」+ πόλις), cosmopolitan(コスモポリタン、← κόσμος「世界」+ πολίτης「市民」), necropolis(墓地、← νεκρός「死者」+ πόλις)など、近代政治・社会・都市計画の中核語彙が広まっている。
派生・関連語族として πόλη(都市、← πόλις), χωριό(村、← 中世 χωρίον), κώμη(村、書き言葉、現代では行政・歴史用語)。類義語に πολίχνη(小さな都市、書き言葉), οικισμός(集落、居住地)。現代ギリシャ語の行政区分では、人口・規模に応じて χωριό(村)→ κωμόπολη(町)→ πόλη(都市)の順で大きくなるとされ、日本語の「町」「地方都市」「小都市」が訳語として用いられる。
ギリシャ語:κόλαση
読み方:コラシ・コーラシ
ラテン文字:kolasi
動詞 κολάζω(罰する)から派生した古代ギリシャ語の女性名詞 κόλασις(罰, 懲戒)から。ヘレニズム以降キリスト教の文脈で死後の罰を受ける場所を表すようになり, そこから「地獄」の意味が定着した。語尾 -σις が -ση に変わって現代ギリシャ語の κόλαση の形になった。
同じ語族に κολάζω(罰する), κολαστήριο(拷問室, 責め苦の場), κολασμένος(呪われた, 地獄に落ちた)。
ギリシャ語:κόρη
読み方:コリ・コーリ
ラテン文字:kori
古代ギリシャ語の κόρη(少女、娘)を継承。古くは κούρη の語形もあり、ミュケナイ時代の線文字 B に ko-wa として記録が残る。印欧祖語で「養う、育てる」を表す語根につながり、同じ語根の動詞 κορέννυμι(満たす、充足させる)が古代ギリシャ語にあった。
瞳孔の意味は、μάτι(目)を覗きこんだときにそこに映る小さな人影を「娘」に見立てた古代の比喩から。近代に入って、西洋考古学で英語 kore、フランス語 korê、ドイツ語 Kore として使われた学術用語の意味借用で、古拙期の女性立像を κόρη と呼ぶ用法も加わった。対になる男性像は κούρος。
ギリシャ語:κορυφή
読み方:コリフィ・コリフィー
ラテン文字:koryfi

中性名詞
色
赤系の色 
連語
行事 
形容詞 

動物
鳥 
食べ物 
人
社会 
衣類 
宇宙 

法
言葉
コンピュータ 
数量 
幾何
道具 



身体・健康
樹木 
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