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ガーネット、ざくろ石

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基本情報

ギリシャ語

γρανάτης

読み方

グラナティス・グラナーティス

ラテン文字表記

granatis

変化パターン

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日本語訳

  1. ガーネット
  2. ざくろ石

英語訳

garnet

語源・派生・関連語

近代ヨーロッパ語の宝石名 garnet(英語)/ grenat(フランス語)/ granato(イタリア語)からギリシャ語に入った外来借用(δάνειο)に、ギリシャ語の男性名詞語尾 -ης を付けて整えた近代の宝石・鉱物名。源の系譜は中世ラテン語 granātum / granātus(ザクロのような、ザクロ色の、← ラテン語 grānum「種、粒」)にあり、ザクロの実の形と色がガーネットの結晶の形と色に似ていることから、中世ヨーロッパで「ザクロ石」と命名された経緯を持つ。

源にあるラテン語 grānum(種、粒、穀粒)は、印欧祖語の「粒、芽」を表す語根に由来し、英語 grain(穀粒、種、繊維), granule(顆粒), granary(穀物倉), granite(花崗岩、← 「粒の集まった石」), pomegranate(ザクロ、← pōmum「果実」+ grānātum「粒の多い」)と同族。古代ギリシャ語の対応概念は κόκκος(粒、種、ガーネット、← 古代ギリシャ語 κόκκος「ケルメスカイガラムシの実、種、粒」、英 coccus, coccoid と同根)で、現代ギリシャ語の κόκκινος(赤、← 「ケルメスの赤」)も同じ語族。

ガーネットはザクロの実のように赤く粒状に集まる結晶を持つことから、地中海・ヨーロッパでザクロ石と呼ばれた経緯:英語 garnet, フランス語 grenat(「ザクロ色の」), イタリア語 granato, ドイツ語 Granat, スペイン語 granate, ロシア語 гранат granat(ガーネットとザクロの両方を意味する)が並走する、ヨーロッパ各語の宝石名の中核。Tri 辞典には γρανάτης のエントリーが見当たらないが、語形と意味から近代の借用と判断される、宝石・鉱物の専門語彙の一つ。

地質学・鉱物学の用語としては、γρανάτης は宝石として赤色のガーネット(特に Pyrope パイロープ、Almandine アルマンディン)を中心に指すが、鉱物学的にはガーネット族(Garnet group)の珪酸塩鉱物の総称で、化学組成の違いで多様な色を持つ:赤色(Pyrope, Almandine), オレンジ色(Spessartine), 緑色(Andradite, Demantoid Garnet), 黄色(Hessonite), 黒色(Melanite)など、宝石学・鉱物学の領域で多様な変種が知られる。

派生・関連語族として γρανάτη(ガーネット石、女性名詞形でも使われる), γρανατένιος(ガーネットの、形容詞), βυσσινιά γρανάτη(暗赤色のガーネット), πέτρα γρανάτη(ガーネット石), σκουλαρίκια με γρανάτη(ガーネットのイヤリング), δαχτυλίδι με γρανάτη(ガーネット指輪), γρανατί(ガーネット色、不変化色語、口語)。

ガーネットは古代から珍重されてきた宝石の一つで、エジプトのファラオの墓、ローマ帝国の貴族の装飾品、ビザンツの聖具、中世の十字軍の装備、19 世紀ヴィクトリア朝のジュエリーまで、長い歴史を持つ。1 月の誕生石として知られ、古来から「保護」「忠誠」「強さ」の象徴として信仰された宝石。

同じ赤色系の宝石の領域には、近い宝石として ρουμπίνι(ルビー、← 英 ruby), αμέθυστος(アメジスト、紫水晶、← 古代 ἀμέθυστος「酔わない」), αχάτης(瑪瑙、メノウ), σαρδόνυχας(サルドニクス、紅縞瑪瑙), ζιρκόν(ジルコン)が並び、宝石学の体系の中で位置づけられる。

ガーネット、ざくろ石

装飾品や標本に使われる宝石名。

  • κόκκινος γρανάτης(赤いガーネット)
  • πέτρα γρανάτη(ガーネット石)
  • σκουλαρίκια με γρανάτη(ガーネットのイヤリング)
  • Το δαχτυλίδι της είχε έναν βαθύ κόκκινο γρανάτη.
  • 彼女の指輪には深い赤色のガーネットが入っていた。
  • Her ring held a deep red garnet.

関連項目

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